まずなによりも、くーちゃんが可愛いです。
くーちゃんとは、主人公の少年がソシャゲ「くーちゃんの召喚」をプレイ中にガチャで引いたゆる邪神。小さな羽の生えた緑色のタコのような姿をしていて、ある日突然、実体化して少年の前に現れます。
このくーちゃん、小さくて、ぷにぷにしてて、ときおり見せる愛らしい仕草に癒やされるんです。
ほかにも、超個性的な人物やゆる邪神が多数登場。読むだけでSAN値が削られていきます。(でもくーちゃんが可愛いから平気。たぶん。)
そして、ネタもてんこ盛り! 知っているネタを見つけるのが楽しいですし、わからなくても勢いで笑えます。
物語は怒濤の展開を見せ、ぐいぐいと惹き込まれていきました。コメディと思って読み始めたはずが、終盤でまさか泣かされるとは!
くーちゃんに癒やされて、笑って、泣けて、SAN値が削られる物語。
クトゥルフ好きな方、くーちゃんに癒やされたい方は、ぜひ読んでみてください!
ギャグのセンス、会話のテンポ、文章の表現力──それらに惹かれ、職場の休憩所で声を出して笑い、いつの間にか引き込まれ……半日で読了してしまいました!
そしてまさかの……小学五年生に泣かされるというw
いや、最近涙もろいんですけどね、それでも久々に小説で泣きました。
ネタバレ厳禁ですが、構成力にも脱帽です。引用パロディの幅広さも武器ですが、やはりその根本で、クトゥルフ神話を親しみやすいカタチで表現した作者様の構成力が輝いています。
応援コメントにも書かせて頂きましたが、良質なアニメ映画を一本観させて頂いたかのような、ステキな余韻に包まれています。作中に散りばめられた哲学的なメッセージも、胸にずしんと来ました。
世界のカタチは、きっと私たちの心の持ちよう次第。
本当に素晴らしい作品でした!!
女の子に対して失礼な質問?
しかし、あえて訊こう。
『お前、何歳?どこ小だよ』……と。
小学生の男の子&女の子がヒーロー&ヒロインなのですが、各話にちりばめられたネタが所々「いやwお前何で知ってんだよw」というネタばかり……。
これはもうヒロインは25歳児、立花ちゃん
少年も小学15年生と言っても良いレベル……。
と、実際の年齢設定と言動のちぐはぐさに面を食らっていたのですが、
これ……もしかしてミスリードだったんじゃ?
なんて思う場面も。
いや、会話のネタの多さに印象が薄れるんですが……この子達、俗にいうSAN値がやばいのです。
読めば、一章の最後でわかるでしょうか?
この子達、欠けてちゃいけないものが欠けている。