竜魔神姫ヴァルアリスの敗北

作者 CAT(仁木克人)

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214人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

ツイッターを眺めていると時々目に入るヴァルアリス様の文字。少し騒がしいなと思い騒いでいる奴のプロフィールを覗いてみればどうやら書籍化が決まったらしいが、私が一方的にフォローしている作家陣は次々と書籍化を決めており(書籍化も今やなんの看板にもならないな……)などと思いながら鼻で笑う。しかし作品を見ずに貶すことは私の流儀に反するので、まず1話目に手を掛ける。言ってしまえばありきたりな魔界描写だが、魔法などにギャグチックなルビを振ることで読者に作品のスタンスを理解させるのはまあまあな手腕である。だが、書籍化するにはいささか押しが弱いのではないか……。と考えながら次の話を読む。気付くと私は3話を読んでいた。一度も思考を巡らせることも許されずに、3話へと進まされていたのだ。恐るべきはその軽快なテンポ。1話でキャラの格をしっかり上げたヴァルアリスが初の人界の料理に驚き格を地に叩きつけるその滑稽さは、マスクが無ければ私を電車の中で一人ニヤつく危険人物にしてしまうだけの威力を持っていた。だがそのギャグ描写もこの作品の魅力の内の一つに過ぎないのだ。メンチカツの熱さを処理し終えたところから始まる食事の描写。これこそがこの小説の核であり最強の矛。小難しい言葉をここぞとばかりに使う凡百の食レポなどとは比べものにならない丁寧かつ分かりやすい食感と味の深みの描写は大変読みやすく、その光景を脳裏に完璧に浮かび上がらせさも口の中にメンチカツがあるかと錯覚させる。夕飯を食べる前でなかったとしても誰もがメンチカツを食べたいと思う、そう確信できる素晴らしいものだった。作中の料理と同じように濃過ぎずしかし読者を掴んで離さないサクサクとした文体の妙に、とりあえず5話くらい読んでみるかと思っていた私はヴァルアリス様の如く手を止めることを忘れただひたすら貪るように画面をスクロールしていた。このレビューを書いているのも… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

人間界を滅ぼす大義名分を得るべく日本にやってきた魔界の王族ヴァルアリスが、毎回その料理の美味さに打ちのめされて帰っていく……。

言ってしまえばそれだけの話なのですが、驚嘆すべきはその熱量!
人間の文明などたいしたことないと高をくくるヴァルアリスだが、彼女を待ち受けるのはこだわりが行き過ぎて、狂気の域に足を踏みこんだ料理人たち。
ヴァルアリスが美味しくないと思った瞬間、人類の滅亡は確定。だが彼らの提供する料理は常にヴァルアリスの想像を超えて、強烈な美味を彼女に叩きつける。

本作に登場する料理は、ラーメンやカレー、寿司など誰もが一度は食べたことのあるものばかり。だからこそその美味さがシンプルに読者に伝わってくるし、そしてやたらテンションの高いナレーションが話を盛り上げまくるからたまらない。

一品の料理を題材にして、客と料理人が互いの想像のさらに上を行こうとしのぎを削る。そう、これは至高のグルメ小説にして究極のバトル小説なのだ……!

いや、戦いの結果はタイトルの時点で明らかなんですけどね……。

(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=柿崎 憲)

★★★ Excellent!!!

異世界から現実世界に来て飯を食って美味いと感激する。

よく有る設定です。そんな作品は多々あります。

でも…読むと口の中が涎で溢れそうになるんです。
美味そうで美味そうでお腹が空くんです。これぞ飯テロ。

これは異世界物で気を引いているけれど完璧に食レポです。

異世界物に飽きた方でも楽しめるはず。ぜひご一読を。

★★★ Excellent!!!

いわゆるグルメ系作品なのですが、とにかく主人公のヴァルアリスのノリツッコミが愛らしく、常に面白おかしく笑わさせてくれる作品です。
また毎回登場する食に対する拘り、魔界にいる(本当は凄いんだけど)おちゃらけた連中など、とにかく見ていて痛快で楽しい。
これからもヴァルアリスが敗北し続ける様を見続けられると、今後がとても楽しみです。

Good!

いわゆる典型的な異世界人が地球というか日本の食に感動する地球というか日本食文化マンセー小説、ではあるのですけど、それにしてはそれだけではないそこはかとないほんのりとした面白み。
何故かと思ったら、ヒロインのリアクション芸が、あれです、漫画「食の軍師」に似ているんですね。独り相撲をして勝手に負けるその間抜けさ加減が。故に、ほほえましい作品でした。
あと、ルビ芸が面白い。分かり易くかつ腰砕けになる身も蓋もなさで、良いギャグでした。

★★★ Excellent!!!

ほんとカクヨムって伏魔殿やんけとつくづく思いますよええ(褒め言葉
異世界の超存在に人類が勝利した理由がよりによってそれかよ……って思うんですよ。思うんですが、なんというか説得力があるんですよ。人類の狂気というかなんというかに。そして心当たりが。
しかしなんでこうネジが飛んでる作品が出てくるんだろう…(褒め言葉

★★★ Excellent!!!

魔族最強の竜魔神姫ヴァルアリス(通称:トンデモナイゼ)の地球侵略作戦。
そこに立ちふさがるのは、恐るべき異文化である日本の……グルメ!
ある時は狂人の執念に、またある時は母の心とインドの大きさの前に敗北を重ねるヴァルアリス。
これは竜魔神姫ヴァルアリスが……敗北する物語なのである。
ありがとう、グルメは世界を救う(勝手に)

★★★ Excellent!!!

魔界から人類を滅ぼしにやってきた、圧倒的そんざいの竜魔神姫ヴァルアリス。

そんな彼女の前に立ちはだかるのは、人類の精鋭でもなければ、米国の大統領でも無い。


下町精肉店の揚げたてメンチカツ……。


いや、なんでよ。と思う方は読もう! 
とにかく、そういうことになっているから! 読もう!
たのしいから、絶対。

そんなわけで「あっとうてきじゃないか、日本食(我が軍)は」
という台詞をはきたくなるほどに、現在の戦況は我々に有利です。

よかった、人類は救われた。

ありがとう『ミートたけざわ』
ありがとう『武沢富彦』
かわいいよ『竜魔神姫ヴァルアリス』

★★★ Excellent!!!

☆を付けるのは簡単でも、レビュー文まで書きたくなる作品はそう多くないものだけど……さすがに本作は面白すぎる

まず、魔界式ルビに気づいた時の大爆笑。このセンス、本筋に入る前に面白いのは確定です。

そしてメインであるヴァルアリス様の食レポ敗北記……そのかわいい反応と、無駄に迫力ある文体で語られる料理のこだわりが超楽しい。

とてつもないレベルの高さです。油断して読み始めると、ヴァルアリス様と同じようにこの作品に敗北することになるでしょう。

★★★ Excellent!!!

異世界から人間界を滅ぼす為にやってきた魔族の姫が出会ったのは――超絶美味しいメンチカツ!
果たしてヴァルリアスは人類の叡智に勝てるのか!?(勝てない)

そんな第一話から始まるこの物語は、全てを超越するほどの力を持つヴァルアリス様が人間の創り出した料理相手に奮闘する様子が克明に描かれています。
中でも美味しそうなグルメ描写と、それに敗北していくヴァルアリス様の姿は魔族でなくても一見の価値あり!
ヴァルアリス様可愛いやったー!

食レポで惨敗していく異世界から来た高貴な魔族……という目新しい題材であるにも関わらず、その展開や描写は安定した面白さが表現されており、安心して先が読めるコメディ作品となっています。
これからのヴァルアリス様の戦いが楽しみです。