純潔でもなく、純全でもなく、それでも──。

それでもまだ貴女に、
真っ白な余白が残されているのならば、
それを踏み潰すのは俺で在りたいと、
最後の純心が願うのです。

蛇の皮を剥ぐように。
蝶の花弁を毟り取るように。
貴女の吐息が焼き尽くすのです。

罪に染まる俺を、
きっとその吐息が赦してくれる。




美しく妖しい物語。



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