たとえこれが『詩』ではなくても。

技巧も修辞も何も必要とせず、ただただひたすらに美しくて痛い。
読み手を殴りつけて心を抉り取るような言葉の羅列です。

『詩』という表現方法に何を求めるのかは人それぞれだと思います。ささやかさんのこちらの詩集は、私が書くものや目指しているものとも明らかに違う方向へと向かっています。

それでも、それでも。

生まれて初めて、詩集を読んで涙が出ました。

痛くても苦しくても虚しくても悲しくても、
「救いたい」という願いが、「救われたい」という願いが、
湧き上がって湧き上がってまた明日を連れてくる。
枯れてはくれないから、死ぬことも出来ずに明日を迎えてしまう。

そんな生き方を魅せつけられる言葉の羅列。

生きづらいとされるこの時代だからこそ、
生ぬるくて生あたたかいこんな日々だからこそ、
ささやかさんの詩集は胸を打ちます。

一人でも多くの方に読んで欲しいと思います。
きっと、明日は少しだけ心が軽くなるはずです。