第2話 恥ずかしい①

私は元々何をやっても不器用でして、

要領も悪い。


小学生の頃、

遊園地で着ぐるみのキャラクターの

背中を数人の友達でポンポン叩いて

逃げっていった中

私だけが逃げ遅れ、

羽交い締めにされるという。


着ぐるみの方も怒っていた訳じゃなく

遊んでくれているって感じでしたが、

とっても恥ずかしかった。


それと同じ様な事、

まさかの高校生になってからもありました。


ただ、こちらは完全なる不可抗力。


修学旅行で沖縄に行き、

夜はエイサーを観ながらの夕飯でした。

私もそんな穏やかで楽しい夕餉を過ごしていたのです。


が、その時!


ステージで踊るエイサーの方が突然段下に降りてきて、ウロウロし始めました。


そしたら、急に私を肩に背負って

あれよあれよという間にステージの上へ!


学年中の生徒が見ている中、

何故か私だけがステージ上で担がれわっしょいわっしょいされたという。


いや、キャラクターってあるじゃないですか?

クラスでもお調子者とかさ。

目立つの好きな子とか。


私は平和に目立たずにひっそりとしていたい。


ただ、それだけなのに…。


恥ずかしさを感じる度数が人それぞれ違うとしたら、私はかなり低い度数でも感じるタイプなのに…。


ちなみに、

その光景はバッチリ卒業アルバムにも

でかでかと載っていました。


本当恥ずかしい。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る