第6話 妖精②
妖精が大好きだった小5の私。
友達との会話も妖精の話で持ちきりでした。
…今思えば、私だけか?
ある日、
仲良しの友達と一緒に○○ちゃんという女の子のお家に遊びに行きました。
○○ちゃんは、なんと妖精を呼び出すことが出来ると言うのです!!
そりゃあ、いても立ってもいられず
遊びに行きますよね。
そして、
さぁ、もうこちらはいつでもいいから
呼び出しておくれとばかりに
目をキラキラさせて、
彼女の黒魔術の様な儀式を見ていました。
そして、
「ほら、もうここにいるよ」
え?
どうやら○○ちゃんの腕の上にいるらしい。
でも、私にも友達にも見えません。
「ほら、手の上に乗せてあげる」
そう言って、
私の手の上に妖精を乗せてくれました。
何だか分からないけれど、
私の手の上には今妖精がいる!!
そう思うだけで、
見えなくても見えている様な気持ちになり、
しかも、そのまま連れて帰ってもいいと言うので、妖精が落ちぬ様に気をつけながら
家に帰りました。
そして、母と姉に
「見て見て!!ここに今妖精がいるんだよ!
見える?ここだよ!」
私自身見えていないものを見えていると信じ込んでいる状態だったけれど。
私のこの行動で、
母と姉が非常に怯えていたのは
言うまでもありません。
その後も○○ちゃんのお家に遊びに行ったのですが、
今思うと不思議だけれど、
何故か杏里の歌を覚えさせられ、
何度もレッスンの様な時間…
あれは一体なんの時間だったのか。
でも、かなりレッスンしてもらったので
まだその歌を覚えています。
○○ちゃんありがとう…なのか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。