第11話 断捨離の夜叉

前回書いた文の中に

断捨離の夜叉と書いたのですが、

断捨離の夜叉って何だよ!

ですよね。


ちなみに、

夜叉とは「顔かたちがものすごく、性質が勇猛なインドの鬼神、鬼」

だそうです。


そう、私はそんな風な形相になり

断捨離をしていたのです。


というのも、

私の息子は小学生5年生。

友達の家に遊びに行く事も多くなり、

逆に我が家に来てもらっても

リビングで私がいる中で遊ぶ感じ。


私、空気です。

が、さすがに子供達が居るのに

ソファーでゴロゴロやらドラマなんて

見ていられないので

限界を感じていました。


しかも、息子の長期休暇には塾の講習があり

その間は友達を預かる事が多く…


やはり、リビングでの共存は無理!!


そう思い、重い重い腰を上げて

ほぼ荷物置きになっていた部屋の断捨離を始めたのでした。


一応半年に1度の消防点検の時にも

ゴミ袋何枚分もの断捨離をしていたのですが…


断捨離の夜叉になった私から言わせると

あんなのは断捨離では無かった。


夜叉は思い出の品から、

何から何まで捨てろ捨てろ〜と

もうわっしょいわっしょいお祭り騒ぎに

捨て払いましたよ。


孤独な夜叉はせめて気分を上げたくて


欅坂からクリープハイプ、

GRAPEVINE、

最近だと、king gnu。


とにかく好きな音楽をガンガンに流して

あれもこれも捨てました。


あ、これ息子の小さい時気に入っていたオモチャ!

これは私がその内また着ようかな〜と思っていた洋服。


…そんなもの既に何年も手に取っておらん!!

ならば、いらんーー!!


てな感じに。


近所のリサイクルショップに

数百円で色々なものを売ったりもしました。


粗大ゴミでお金かかるよりはマシ!

と割り切って。


10日くらいかかり、

夜叉もさすがに疲れ果てた頃。


やっと夫が立ちあがりました。


というか、

夫のものをどうにかしてくれないと

どうにもならなかったのです。


すると、夫は

一つ一つの思い出に耽り

幼い頃の集合写真が出てくると

「俺はどこにいるでしょうかクイズ」なぞを

始める始末。


いやいやいやいや、

夜叉の私にはもうそういう時期はとっくに

終わってるから。

思い出なんてとっくに捨てたし。


とか言いつつも、

息子と一緒になって

幼き頃の夫を探しましたけどねー(笑)


夫は少し片付けると休憩の一服をして、

あとはまた明日とか生温い事を言うので、

どうにかこうにか「今日!お願いだから今日中にやって!!」と夜中にゴミ袋まで買いに行かせようしてまで、やってもらいましたよ。


多分、明日になるとやらない人なので。


それで、やーーっと断捨離も済み

息子の部屋の空間が出来ました。


ただ、夫の大量の少年ジャンプだけがまだ

片付いていません(泣)



断捨離の夜叉、

進化して漢になりつつあります。






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