第23話 NOと言えない小心者がNOと言う時。

NOと言えない日本人。

はい!手をあげれちゃう位に

私の事です。


私はなるべーく人に負担をかけぬ様、

生きているつもりです。


実家の親にも。

そして、夫にさえ。


とは言いつつ、

誰にも迷惑をかけずに生きているなんて

傲慢な事はいいません。


「なるべーく」と「つもり」なだけで

本当は誰かにめちゃくちゃ寄りかかって

やらかしていたりして。


もしそうなら、

それこそこんな事を書いて赤っ恥ですが。


ちなみに、今回言う負担とは

相手の時間を奪わないという事です。


あくまで

「なるべーく」と「つもり」です。


誰かに時間を作ってもらう時は

「○日か○日空いていますか?」

と聞くように心掛けています。


日にちを限定すると、

もし嫌だなと思った場合は

相手もその日は予定があると断りやすいはず。


何せ、小心者なので

ノックをして、

やんわり「すみませーん」と声をかけ、

もし気配を感じても出てこないのなら

そっと帰るのです。


でも、それが私のやり方だとかは

他の人には全くもって関係なく…


ドンドンドンドンドン!!

と扉を叩き、

返事も待たずに扉をこじ開けて

今日行くよ!

何時に○○ね!


という事が多すぎる!!


例えば、夫。

日曜日の朝、必ず起こしてきます。

寝ている私の隣にきて、

普通に話始めるのです。

逆をやったら寝起きの悪い夫は絶対に

嫌がるだろうと思います。


息子でさえ、

目が覚めたら誰も起こさずテレビを見たりしているのに。


それから、夫の両親。

突然の電話にて

「今となりの薬局にいるから、これから行くね!」的な事とかありました。

ちーなーみーに、

車で1時間はかかる場所に住んでいるのだから、電話1本出来ますよね?


もしくは、

「今日空いてる?」

「お昼すぎから息子の塾で…」

「そしたらその前なら大丈夫だね!」

そう言って電車で30分かけて会いに行かねばならないことも。


「お昼過ぎから息子の塾」で、

かなり無理をアピール出来ているつもりでしたが、無理でした。

それだけの用事があるから仕方ないといえば、仕方ないのですが。


あとは、頼まれ事。

無理ではない。

けれど、引き受けると大変。


これに関しては、いい人ぶろうとしてしまう私が悪いと自覚しています。

毎度またやっちまった〜という感じ。


ただ!

そんな私でもきちんとハッキリ「NO!」と断ったことが1度だけあります。


それは、息子の幼稚園時代の事。


息子と同じクラスの男の子のママさんから

急に「お友達になりたいのでランチに行きませんか?」と手紙をもらったのです。


驚きと嬉しさで

「是非に〜」と快諾し、

マンツーマンでランチをしました。


今思えば、

そんなに話した事もない相手とよくランチなんて行ったよなと思うのですが、

単純でちょろい私は本当に嬉しかったのです。


そして、蓋を開けてみれば、

宗教の勧誘でした。

子供の話なんて皆無。


それでも、「結構です!!」と怒って

お店を出る訳にも行かず

「ふむふむ。そうなんですねー」

「すごいですね」

と2時間近く取り敢えず聞きましたよ。


何でもとりあえずは飲み込み、

そこから考えるタイプなのです。


でも、その時はそういうつもりではなく

宗教だと分かるや否や、

私は絶対に断る事は決めていました。


宗教が悪いのではなく、

人それぞれ信じるものは違いますし

これは完全なるランチ詐欺です。


ただ、突っぱねて帰らなかったのは

これから同じクラスで過ごす子供の事を思ったのと…私が小心者だからです。


ぜーんぶ丸ごと聞いて、

最後丁重にお断りしました。


その後、そのママさんとは挨拶するだけの

関係になりました。

無視だけはせず、むしろ何事も無かった様に普通にしようと心に決めました。


それは小心者というのもありますが、

悔しかったから。

少なからず私は傷つきました。


「お友達になりたい 」の言葉に

喜んでホイホイついて行ったら

これ。


でも、こういうの実は他にもありました。


家の前で突然、「実は前からお見かけしていて仲良くなりたいと思っていたんです」と。


その時もちょろい私は喜んでお友達になりました。

子供も性別は違えど同じ年齢でまだ幼稚園前の事でした。


でも、彼女は1ヶ月くらい経つと

妊婦だったので里帰り出産するからと

実家に帰り、

そこから音信不通となりました。


「生まれたらメールするね!」

とか

どこかで会うと遠くからでも

「ねむこちゃーん!」

とニコニコで声をかけてきていた彼女。

むしろ、グイグイ来ていました。


それが何の連絡もありません。

メールを送ってもアドレスが変わっていました。


幸い、私には仲の良いママ友達がいたので

孤独を感じる事なく今に至りますが、

あれは何だったのだろう…と今でも思います。


ただ単に友達になりたかったけれど、

なってみたら私が嫌だったとか?

でも、実家に帰る直前まで

グイグイ来ていたよな…


でも、家の目の前で

「前から見掛けていて友達になりたかった」

というのも今思うとおかしい。


まさか、何かからの刺客だったのでは…

と考え出すと本気で震える思いのする時があります。



でも、あれもこれも終わった事。


そう思って、

まぁいいかで暮らしています。


本当は良くないけどーー!!

宗教の勧誘はランチ詐欺だし、

音信不通のあの人はなんだったのよ、

怖いよーー!!


丸飲みは出来ないけれど、

長い年月をかけて何とか細かくして

飲み込みました。


たまに思い出すと

心の叫びが出ますが…今みたいに。


まぁいいか、

じゃなく

もういいか、で何とかやっています。



相変わらずNOと言えないままで。














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