第93話 間違いだらけ。

私は本当に間違いだらけです。


温かいものを飲んだ方がいい時でも

冷たいものを飲んだり。


上着が必要な時には持たず、

いらない時に着ていて汗だくになったり。


優しさと思っていたことが、

誰かを傷つけてしまったり…。




「あんた自分が1番正しいって思ってるでしょ?」


これは20歳位の頃に姉に言われた言葉です。


その時は

「何言ってんの?」

バカじゃないの、位にしか思っていなかったのですが、実際その頃の私は

正しいとまで思っていなかったにしても

間違った事は1つもしていないと思っていました。


誰にも迷惑もかけていない、と。


思い上がりもいいとこです。



浮気した友人には、

「だったら何故恋人と別れて、その人の所へ行かないのか」と白黒ハッキリしない事が

許せませんでした。

(大きなお世話ですよね)


更には、人を傷つけるのはいけないこと

だけれど、自分を傷つける事は誰にも迷惑をかけていないのだから悪くない、

そんな風にも思っていました。


これから息子がそんな風に思う日が来たら、

私は間違いなく号泣です。



そんな風にあれもこれも間違っていた私。



結局、

人も傷つけて、自分も傷つけて

やっと間違いに気づく様な大馬鹿者

なのです。


例え正論があったとしても、

人の感情はそうとばかりは行かない。


転ぶと分かっていても、

その道を選んでしまうこともある。


正解は人それぞれ違う。

それどころか、正解なんてものは

無いのかもしれない。


ダメになった私の

都合の良い言い訳と言われてしまえば、

その通りでもあるんですけどね(笑)


でも、私は「間違っていない」と思っていた頃より、今の方が生きやすいですし、好きです。


私のいつも求めるゆるさも

こういうところから来ています。


あと、夫。

夫の心無い「まじで?」「なんでもいいじゃん」

のゆるさに救われていることも確かです。


ただ、そこまで私が行けるようになるには

霞を食べて暮らす域にならないと

無理だと思いますが(笑)











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