第3話癒しの声を救出せよ!
魔界時間20:00 帝王都サタンヘイルダム 商業エリア
『社長室』
イリーナ:今日までよく我慢したね由梨華。
結衣:初めまして由梨華さん、私は地獄界検事局の
由梨華:・・・・・うん。あれは先輩と食事に行った時・・・
『3日前事件発生当日 魔界時間19:00 商業エリア飲食街』
由梨華:ここが先輩の行きつけのレストランですか!すご〜い♪
アオイ:初めて魔界に来た時は収入があんまりなくて一時期ここでバイトしてた事があったのよ♪
由梨華:へぇ〜♪
由梨華:あの時の私達は先輩と天界で芸能活動してた時の楽しかったり辛かったりした時の話をしながら楽しくご飯を食べてたの。そして帰ろうとしてお会計の前にトイレに行って戻ってきたら・・・
『女は預かった。この女の命が惜しくばこの事を公表するな。もし公表すれば即座に殺す。我々の要求はただ一つ、現在拘留している黒峰組長以下黒峰組全員の釈放である』
結衣:その時お店にいたのは?
由梨華:お店の厚意で、その時は貸し切りでお店の人以外は誰も居なかったです。
あの、先輩は無事なんですか!
結衣:落ち着いて由梨華さん。この事実が公表されてない以上向こうは人質を殺す様な事はしないわ。それに私の頼れる相棒が今アオイさんを監禁してる場所を探ってるわ♪
『同時刻 メディア超大国グローバリア公国内 某所』
パーカー姿の情報屋:ウッス、先輩。
由梨華:このパーカー姿のお兄さん?は『セイ・カネキ』っていうんだって。何でも屋のマト・ソーヤさんの下で情報屋をやってる後輩君。天界のスラム街の出身で誰かに拾われて育てられたっぽいけど、詳しい事はわかんない。因みにコードネームは『ポチョムキン』だって。
マト:依頼してた件だけどどうだい?
セイ:人気ナレーターのアオイっしょ?勿論掴んでるっす。攫ったのはドラゴニックマフィア『幻龍会』傘下の過激派トップ黒峰組の残党っすよ。
マト:やっぱりね、アオイさんについてはこっちも天界で情報は掴んでる。アオイさんを攫ったのはただ組長を含む幹部達の解放だけじゃない・・・だね?
セイ:流石マトさんっす。あのネーチャンの『出身』と芸能界に入る前の『前職』が関わってるんっすよね?
マト:そう、その時から持っている物を奴等は恐れてる。それこそ結衣さんが欲しがってる黒峰組の息の根を止める『証拠品』だよ。
セイ:・・・・・・先輩。
マト:君も気付いたようだね。黒峰組の龍神族が数柱。
セイ:闘るっすか?当然別料金を貰う事になるっすけど♪
マト:構わないよ♪
セイ:さっすが先輩、太っ腹っす♪
3時間後・・・
秘書:社長、マト・ソーヤ様とセイ・カネキ様がお見えになられておりますが、如何致しましょう?
イリーナ:通しとくれ。
秘書:承知致しました。
結衣:どうだった?・・・って、アンタ達どうしたのソレ⁉︎
マト:アオイさんの事を探ってたら黒峰組に絡まれまして。
チュッパチャプスを咥えるセイ
セイ:まぁ、あんな雑魚ウチらにかかれば軽いっすけどね♪
秘書:コーヒーをお持ちしました。
セイ:あ、俺コーヒー嫌いなんで。
秘書:では代わりの物をお持ちします。
セイ:あざ〜っす♪
結衣:相変わらず軽いわねアンタは。で、どうだったの?
マト:アオイさんを攫った理由は黒峰組全員の釈放だけではないようです。どうやら彼女の出身と前職が関わってました。
結衣:出身と前職?
由梨華:芸能界に入る前の先輩の仕事は知らないけど、出身は確か・・・旧カレイド王国って聞いてる。
結衣:なんですって⁉︎
摩耶:お、遅れました!
セイ:誰?
飛鳥:貴様!
瑠璃:お嬢様になんて無礼な!このお方は閻魔・・・
摩耶:ストーーーップ!私は探偵の摩耶でこっちは助手の飛鳥さんと瑠璃さん。
セイ:そっちの飛鳥って姉ちゃんは牛頭族でそっちの瑠璃って姉ちゃんは馬頭族、どっちも閻魔大王専属のSPっすよね?閻魔大王以外は絶対に誰の下にもつかないってので有名っしょ。
飛鳥&瑠璃:むむぅ。
セイ:つまり、アンタは閻魔大王ってわけだ♪
摩耶:アッハハ、もうバレちゃった。
結衣:アンタ達の事だから当然監禁場所を掴んでるんでしょ?
セイ:もちっす♪
飛鳥:お嬢様、黒峰組は何故アオイさんを誘拐したのでしょうか?
摩耶:出身が天界の旧カレイド王国、そして前職が王宮に仕えるメイド、そして彼等の最も恐る証拠・・・あ!もしかしてアオイさん、堕天する前のメモリースフィアを持ってるんじゃ!
瑠璃:黒峰組と『誰か』のやり取りを記録していたメモリースフィアという事でしょうか?
マト:摩耶さん瑠璃さん2人共ご名答♪アオイさんは当時偶然にも黒峰組組長の
セイ:天界宇宙中央政府直属の元エージェントの姉の助言に従い魔界に堕天して亡命した事で黒峰組はアオイの足取りを掴む事が出来なくなったとそういう事っす。
摩耶:マトさん、セイさん。アオイさんが監禁されてる場所を教えてくれませんか?
マト:知ってどうするんです?
セイ:まさか1人で乗り込もうって言うんじゃないっしょ?
摩耶:大丈夫、飛鳥と瑠璃を連れてくから♪
セイ:先輩・・・
マト:何だい?
セイ:俺、黒峰組の方が心配になってきたっす。
マト:そうだね。牛頭、馬頭相手じゃ向こうが可愛そうだね。
『2時間後 サタンヘイルダム 天界宇宙龍神界大使館』
摩耶:成る程。木を隠すなら森に中、龍神を隠すなら龍神界大使館・・・か。
セイ:で?どうするっすか?って、そういやあの2人は?
摩耶;飛鳥と瑠璃は先に潜入して救出にあたってる。誘拐グループの主犯格の表の顔がこの大使館の大使ならこの時間に監禁場所である地下に居るのは不自然だからね。私が正面から行って注意を引いてその隙に・・・
マト:アオイさんを救出するっと。
摩耶:では行きましょうか結衣さん。
結衣:ええ。
ジョン:何?閻魔庁の閻魔大王が来てるだと?
由梨華:この闇の龍神族のおじさんが先輩を誘拐した主犯格のジョン・
ジョン:ここで拒めば逆に怪しまれる。応接間にお通ししろ。
執事:畏まりました。
一方 大使館地下
飛鳥:何故お前等が来るのだ?
マト:こっちは別件で調べ物をね♪
セイ:ま、邪魔はしないから♪
瑠璃:当然だ!
30分後・・・
アオイ:あ、貴女達は?
飛鳥:お嬢様の命で貴女を助けに参りました。
瑠璃:由梨華さんが待ってます。
アオイ:分かりました、ではお願いします。
マト達と合流する
飛鳥:そっちはどうだ?
マト:収穫ありだよ♪
セイ:そんじゃ、とっととズラかりますか♪
一方・・・
摩耶のデバイスが鳴る
ジョン:あ、どうぞ。
摩耶:では失礼して・・・私です・・・・そうですか・・・はい、直ぐ行きます。
ジョン:急用ですか?
摩耶:ええ、今度の裁判で有力な証拠を入手したとの事で。
ジョン:それは急いで行った方がいいでしょう。
摩耶:では失礼します。
大使館を出る摩耶達
ジョン:フン!ようやく行ったか。
黒峰組構成員:兄貴大変だ!
ジョン:馬鹿野郎!ここでは大使閣下って言えって何度言ったらわかるんだ!
黒峰組構成員:すいやせん!ってそれどころじゃないんですよ!
ジョン:何があった・・・まさか!
黒峰組構成員:そのまさかですよ!
ジョン:クッソが!やられた!あの閻魔の小娘自体が囮だったんだ!
『1時間後 社長室』
由梨華:先輩!先輩‼︎
アオイ:心配させてごめんね。
由梨華:ううん!先輩が無事で良かったです!
結衣:そっちはどうだったの?ただ助けに行ったってわけじゃないんでしょ?
セイ:バッチリ収穫ありっす♪
マト:色々出てきたよ。裁判の日が待ち遠しいくらいの証拠品の数々がね♪
次回へ続く・・・
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