第36話 狙われし摩耶
ユリカ:なにかと歳上のお姉様方にモテまくる摩耶さん。狙われしなんて物騒な事書いてあるけどそんな物騒な事じゃないんだよね〜。
魔界時7:30 地獄界 比良坂邸
飛鳥:おはようございます、お嬢様。昨日は大変でしたね。
瑠璃:天界から魔界からマスコミが殺到してましたね。まぁ、無理もありません、天界宇宙に巣食う巨悪を立て続けに裁いてきたのです。その上アマテラス様までも乱入して更に過熱してましたからね〜。
摩耶:うん、正直ここまで大事になるとは思わなかったよ。
飛鳥:それに、天界宇宙のお姉様方からの人気も急増してる様ですからね(私は非常に遺憾だがな)
瑠璃:聞くところによると、誰が作ったのかファンサイトまであるそうで(私のお嬢様が性的な目で見られるのが我慢ならん)
天界時間10:00 天界宇宙某所 シンディ自宅マンション
シンディ:ムフフッ、チャンネル登録数が伸びる伸びる!え〜とぉ、コメントで1番多いは?『マヤたんの使用済みパンツが欲しい』『マヤたんの髪の毛を舐めたい』か。どっちも持ってるけどやるかよバ〜カ♪
魔界時間9:08 地獄界検事局 局長室
茜:な、何コレ!マヤたんのファンサイト⁉︎創設者は・・・シンディ⁉︎あんの、泥棒猫‼︎勝手なマネを‼︎
『閻魔庁 閻魔宮』
羅刹:摩耶の裁判見たさに傍聴人席の予約が千年先まで埋まってる⁉︎どういう事ですか!
閻魔庁獄卒:予約者の大半が天界の大天使や女神ばかりでして、傍聴人席の予約を仲介しているファンサイトがある様で。
羅刹:何処のバカですか!そんな事するのは!
閻魔庁獄卒:て、天界の大女優シンディ様とか。
羅刹:あの女の仕業ですか!
『同時刻 比良坂邸』
何かの気配を感じ辺りを見回す
摩耶:ヒイッ!
飛鳥:お嬢様!
瑠璃:ど、どうされましたか!
摩耶:だ、誰に見られてる気がする!
辺りの気配を探る2人
飛鳥:・・・!
瑠璃:そこか!
???:チッ!
空間転移を使い逃げる
飛鳥:逃したか。
瑠璃:この屋敷の半径500kmの範囲内にはもう居ませんね。
メイド:あ、飛鳥様!
飛鳥:どうした?
メイド:お嬢様の下着が、未洗濯の下着が全部無くなってます!
飛鳥:クッ!さっきの奴の仕業か!
瑠璃:・・・許さん!
摩耶:下着泥棒なら警察に任せようよ。
飛鳥:先程の者、微かに女神、しかも神王のものと思われる神気を感じました。下着を盗んだ手際の良さから雄弁家、盗賊、商人、職人の庇護者とされた商業の神メルクリウスと思われます。
摩耶:メルクリウス?あれって確か男神でしょ?何で女神?
瑠璃:人界での伝承では男神とされていますが、世代を重ねて今は女神です。フルネームはリーズレット・メルクリウス三世。天界宇宙の有力国家の1つ、商業超大国トレギア王国の神王です。
摩耶:そんな超大国の神王様が何で下着泥棒なんて。
飛鳥:あのアマ・・・コホンッ!失礼、メルクリウス女王は天界でも手癖が悪く家臣も手を焼くほどだとか。その上、女神でありながら女癖も悪く気に入った女性は種族を問わず自分の愛人にしないと気が済まない不届きものです。
摩耶:プリッと素が出たね。
瑠璃:・・・
魔界時間10:00 地獄界検事局 局長室
瑠璃と通話する茜
茜:何ですって!マヤたんの屋敷に下着ドロが入った⁉︎
瑠璃:相手が神王なだけに告訴するのが難しく、逮捕状を申請するにも証拠が無く、どうしたものかとご相談のお電話をした次第です。
茜:他の下着ドロなら諦めなさいというところだけど、マヤたんの使用済み下着盗むなんていい度胸してるじゃない!大方、あの女のファンサイトの奴でしょうね。地獄界検事局長を敵に回した事を死ぬ程後悔させてやるわ♪
瑠璃:宜しくお願いします♪
通話を切り羅刹と通話する茜
『閻魔庁 閻魔宮』
羅刹:ほぅ、身の程知らずな神王もいたもんですね♪
茜:地獄界王の閻魔大帝様の
羅刹:任せるです、4界警特権課の連中を動かすですよ♪
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