第57話 強盗殺神事件(強制捜査ビルドルフ合衆国)

 ユリカ:おいっす〜!ユリカだよ〜ん♪この番組基本法廷ミステリーでしょう?ギャグ要素が少ないからはっちゃけられないんよ。しかもこの番組のプロデューサーが統括ディレクターと違って頭カチカチにお堅いから収録後にお説教喰らうんよ。


 天界時間15:08 ビルドルフ合衆国首都ビルダーズ 大統領官邸


 職員:だ、誰ですか貴方達は!


 裁判所からの令状を突き付けるゲン


 ゲン:4界宇宙統合国際警察特別権力強制取締課しかいうちゅうこくさいけいさつとくべつけんりょくきょうせいとりしまりかの者にゃ。ジョージ・ビルドルフ大統領にヴァルキリー密造の容疑がかかっている。特権課の権限でこの国の主要施設全てを一斉強制捜査させてもらうにゃ。


『同時刻 合衆国建設省』


 ヒロ:ここがこの国で絶大な権力を持ってる建設省かぁ。


 トマス:貴様等、ここを何処だと思っている!けがらわしい魔族風情が立ち入れる所ではないぞ‼︎


 ユリカ:この偉そうなオッサンが合衆国建設省のトマス・ケッカン大臣。この国じゃ2番目に権力がある大統領の腰巾着。


 トマス:誰が腰巾着だ!


 ユリカ:え〜?ホントの事じゃんよ〜。

 

 トマス:とにかく、この先に進む事は許さんぞ!


 裁判所からの令状を突き付けるヒロ


 ヒロ:こちらには強制執行権があります。強制捜査を拒むという事は、天界大帝ラクード様の天命を無視するも同じ。それでも良いのですか? 


 トマス:ぐぬぬっ!ラクード様の御名を出すとは卑怯な!


 天界大帝ラクード、魔界帝王ヘイルフォックス、冥界女王サンティナ、人界女帝パンドラ4人の宇宙創世主直筆の捜査許可証を突き付けるヒロ


 ヒロ:我々特権課は全員これを行使する権限を持っています。ご協力いただけますよね?


 トマス:た、確かに直筆の許可証・・・クソッ!     


 ヒロ:徹底的に洗い出せ!


 捜査員達:はっ!


『再び大統領官邸』


 ジョージ:これはこれは4界警の諸君、遠路遥々ご苦労。せっかく来てもらってなんだが我が国にはやましいところなど無い、お帰り願おうか。


 ゲン:大統領さんよぉ、そうはいかないのにゃ。タイタン建設グループでを見付けてしまってるのだからにゃ〜。


 ジョージ:興味深いもの?はて、それは何ですかなぁ♪


 押収したドルトンのメモリースフィアを突き付けるゲン


 ゲン:コイツはタイタン建設グループ本社のから見付かった証拠品の一部。何で他神たにんのメモリースフィアがあるのか、説明出来るよにゃ。


 ジョージ:(タイタニアめ、しくじったな。だが、ドルトンの方はまだバレてない様だな♪)さあ?見当もつきませんなぁ♪


 捜査員:警部。


 捜査員がゲンに耳打ちする


 ゲン:何?雛形警部が地精重工グループ社長のドルトン氏を逮捕した?


 ジョージ:なんだと⁉︎


 ゲン:大統領さんよぉ、聞いての通りだ。更にブライ・ドルトン氏屋敷の特別保管室でヴァルキリー密造計画の証拠品の数々が押収されたそうだにゃ。その一部に処刑された袋井耀蔵ふくろいようぞうの名前を筆頭にアンタとタイタニア氏、そしてドルトン氏の名前が入った連判状があったそうだが・・・


 4界宇宙の創世主4人の直筆許可証を突き付けるゲン


 ゲン:家宅捜索・・・して良いよにゃ?


 ジョージ:ふぐぅ!


 ゲン:大統領のお許しが出たにゃ、遠慮なくガサ入れろ!


 捜査員達:はっ!


 ゲンに着信が入る


 ゲン:おう、俺にゃ・・・何?特権課に荷物が届いた?差出人は?・・・怪盗アマヤドリだと⁉︎


 ジョージ:(怪盗アマヤドリ?ああ、最近巷で噂のコソ泥か)


 ゲン:ふむふむ、添えられた手紙によると?『我々が頂戴したお宝は忌まわしきヴァルキリーの胴体であり、我々は天魔大戦の忌まわしき遺物を望まない。したがって4界警にお任せしたく送った所存。怪盗アマヤドリ』・・・か。


 ジョージ:なっ!が盗まれたというのか⁉︎


 ゲン:分かった、どの時代のなんという機体か鑑定を頼む。


 通話を切るゲン


 ゲン:さて、今チラッと聞き捨てならない発言が聞こえましたが。大統領閣下はその胴体についてご存知なのですかにゃ? 


 ジョージ:し、知らん!断じて知らんぞ‼︎


 捜査員:警部、大統領執務室より隠し部屋を発見。そこにパーツごとにバラバラにしたヴァルキリーの事が書かれた資料を発見しました。


 ゲン:ご苦労、引き継ぎ捜査を頼むにゃ。


 捜査員:はっ!


 ゲン:さて、今の報告はどういう事ですかにゃ?確か大統領閣下はそのヴァルキリーについてとハッキリ発言した様に聞こえますが?


 ジョージ:そ、そそそ、それは・・・


 捜査員:警部!


 ジョージ:クソッ!今度は何だ!


 捜査員:旧カレイド王国女王のものと思われるメモリースフィアを発見しました!


 ジョージ:なんだと⁉︎そんなバカな、だぞ‼︎


 ゲン:(はは〜ん、さてはマト達の仕業だにゃ〜)大統領閣下、今の発言どういう事ですかにゃ?


 ジョージ:うっ!そ、それは・・・


 捜査員:警部、隠し部屋を捜索中こんな物を見つけました。


 ゲン:ん〜?これは・・・量産型ヴァルキリー発注書?


 ジョージ:何でそれもここにあるのだ⁉︎


 ゲン:これはどういう事ですかにゃ?この発注書の依頼主の名前がアンタの名前になってて、しかも発注先が地精重工グループとなってますにゃ。


 ジョージ:ぐぬぬっ!


 ジョージに神王封じの手錠をかけるゲン


 ゲン:建設超大国ビルドルフ合衆国神王ジョージ・ビルドルフ大統領、タイタン建設グループ強盗殺神事件、ヴァルキリー密造並びにその秘密工場建設の主犯格として天界時間午後17時53分逮捕!


 御前裁判へ続く・・・









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