第35話 御前裁判 VSガリウス&ダストン(判決)

 ユリカ:開廷から徐々に追い詰めていく結衣さん。ここで遂にトドメを刺よ!さ、あのオカマとジジイに引導を渡しちゃえ!


 御前裁判開廷より2時間 境界時間11:00


 両手を掲げて召喚する摩耶


 摩耶:おいで〜、ミルフィーちゃん♪


 摩耶の頭上に魔法陣が現れそこから赤ちゃんのお尻が出てくるが降りて来ない


 摩耶:・・・


 結衣:・・・ 


 ガリウス:・・・え?


 ダストン:な、何じゃありゃ?


 摩耶:あ、あれ?


 足が出てきてジタバタする


 摩耶:もしかして魔法陣が小さ過ぎて上半身がつっかえてる⁉︎


 魔法陣を拡げようとするが、なかなか拡げられない。


 摩耶:うおーーーっ!閻魔大王ナメんなーーーーーーっ‼︎


 ユリカ:おおっ!気合で少し拡った!あ、胸のところまで出てきた!


 摩耶:が、頑張って!


 傍聴人A:そうだ!踏ん張れ!君なら出来る‼︎


 傍聴人B:私達が付いてるわ‼︎


 羅刹:もう少し!もう少しですよ!


 ???:・・・・


 ユリカ:出るか?出るか〜?


 ・・・・スポンッ‼︎


 摩耶:出たーーーっ!


 法廷内に大歓声が湧き上がる


 結衣:何この一体感。


 両手でキャッチする摩耶


 ミルフィー:ふぃ〜。

 

 摩耶:頑張ったね〜♪


 ミルフィー:あい〜♪


 結衣:え、えっと。


 摩耶:ミルフィーちゃん、おしゃぶり貸してくれる?


 おしゃぶりを差し出すミルフィー


 ミルフィー:ほい。


 摩耶:ありがとね♡


 ダストン:ん〜?あのおしゃぶりの飾り、何処かで見たような?


 ガリウス:あ、あれはまさか⁉︎


 ユリカ:おっ!宙に浮いた3つの巨大液晶スクリーンに映る映像にはガリウス達のやり取りが映ってるね。


 ガリウス:例のヴァルキリーの核になる魂はどうなってるのかしら?


 ダストン:フェッ、フェッ、フェッ!御先祖様から代々続けた魔法少女賭博で儲けた上に洗練された人間の娘の魂もだいぶ集まりましたぞい♪


 ガリウス:ヴァルキリー密造の資金も稼げて魂も集められてまさに一石二鳥よねん♪


 ダストン:その上、愚民共から上乗せして吸い上げた高速料金の泡銭あぶくぜにもあればヴァルキリーを造ってもお釣りがきますなぁ♪


 ガリウス:これは笑いが止まらないわね♡


 ダストン:まったくですな♪


 ガリウス:オ〜ッホッホッホ♪


 ダストン:フェッ、フェッ、フェッ♪


 一旦映像を切る摩耶


 結衣:あの子のおしゃぶりに付いてる飾りはマスタースフィアです。あまりの情報量の多さから1度の裁判で使える回数は3回。続きを見ますか?

 

 ガリウス:そ、そんなの、魔界の最先端技術を駆使すれば偽物なんて簡単に作れるでしょうが!偽物、そう、それは真っ赤な偽物よ!  


 ダストン:そうじゃ、そうじゃ!


 羅刹の隣の玉座に座っていたフードを被った女性が立ち上がる


 ???:・・・それは紛れもなく本物のマスタースフィアですよ。


 ガリウス:そんな証拠、どこにあるのよ‼︎


 ダストン:若い女子おなごの声のようじゃが、神聖な裁きの場でフードも取らんで無礼であろうが!


 ???:?後悔しても知りませんよ♪


 ダストン:サッサと取らんか!


 ???:やれやれ、欲にまみれて私の声を聞き忘れましたか?


 ガリウス:・・・ちょっと待って、その声聞き覚えがあるわ!


 フードを取る神族女性


 ダストン:うっ!そ、そんな!


 ガリウス:あ、あああ、貴女様は!


 ガリウス&ダストン:‼︎


 羅刹以外のその場に居た全員が平伏す


 羅刹:全く、裁判前日になって急にお忍びで来たいと言うから準備が大変だったですよ。


 アマテラス:ごめんね、なにぶん今回の裁判の被告神ひこくにんが私の管轄する天界宇宙東サイドの神王だったから。


 結衣:畏れながらアマテラス様、閻魔様が使ったあのマスタースフィアは本物で間違いありませんか?


 ガリウス:ちょっ!畏多くもアマテラス様に対し奉り無礼しゃないの‼︎


 アマテラス:ええ、1である私が言うのですから間違いありませんよ♪


 結衣:つまり、先程の映像は実際あったやり取りという事実で間違いないという事ですよね?ロードラング公王様にエンゼリウスさん。


 ガリウス:あ、あわわっ!


 ダストン:そ、それは‼︎


 ガリウス:・・・お、お芝居!そう、あれは悪役のオファーを受けてやったお芝居の時のものなのよあの映像は!そうよね?ダストン!


 ダストン:え?え、ええ、そうですとも!

 

 アマテラス:この期に及んで見苦しい!私はこのマスタースフィアで‼︎


 ガリウス:お、恐れ入りました!


 ダストン:お、終わった。


『主文』


 摩耶:主文、被告神ガリウス・ロードラング、ダストン・エンゼリウス。魔法少女賭博を己の利益のみならず、ヴァルキリー密造に手を染め罪もない少女の魂を生きたまま騙し取る所業は神にあるまじき行為である事は明白です!


『判決』


 摩耶:よって有罪!ガリウス・ロードラング元公王は神王の全権を剥奪並びにその国土は全てローラント王国へ譲渡。ダストン・エンゼリウス氏も全権を剥奪し、その権限を社長でありご子息のジョージ・エンゼリウス氏に譲渡するものとします。そして、2柱は4界宇宙国際刑法に則り無間地獄送りとします‼︎


 膝から崩れる2柱


 ガリウス:うぅ・・・


 ダストン:もうお終いじゃあ・・・


 摩耶:これにて閉廷! 


 摩耶の木槌が裁判所内に響き渡る












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