第34話 御前裁判 VSガリウス&ダストン(立証)

 ユリカ:天界女優ストーカー事件を起爆剤にしてとんでもなくデカい犯罪を告発するために始まった御前裁判。容疑者死亡のまま始まった裁判であのジジイが受けた脅迫メールを自作自演と暴き、結衣さんは畳み掛けるべく遂にあの2柱を追い詰めるみたいだよ〜!


 御前裁判開廷より1時間 境界時間10:00


 証言台に立つ悪魔族の女性


 摩耶:それでは証人、名前と種族と職業をお願いします。


 レイラ:魔界宇宙通信会社、DNSデーモンネットサービスグループ代表取締役社長レイラ・A・壱宮。種族は悪魔アガレス族。


 ダストン:(アガレス族で壱宮?ま、まさか⁉︎)


 摩耶:証人、貴女は被告神ひこくにんエンゼリウス氏がストーカー事件を偽装工作に使っていたと朝珠検事は言っておりますが、それは事実ですか?


 レイラ:はい、私は本業の通信会社の社長の他に、元ハッカーとしての経験を活かして現在は魔界宇宙の警察機関でネット犯罪対策のアドバイザーとしても活動しています。そこで朝珠検事よりエンゼリウス被告にグローヴィン氏から送られた脅迫メールに見せかける事は可能かと相談され調査した結果、エンゼリウス氏の自作自演である事が分かりました。


 ダストン:で、デタラメをいうな!儂がどうやってそんなが出来ると言うのだ!


 ガリウス:(あのバカ!)


 結衣:閻魔様、今被告神は気になる発言をしました!


 摩耶:そうですね、私も聞こえました。被告神、貴方は今聞き捨てならない2つのワードを口にしましたね?そして、と。


 ダストン:それがどうした?知識としてあったのであれば別におかしな事ではあるまい?それにどうやって証明するつもりだ?証拠はあるのかのぉ♪


 ガリウス:(成る程ね〜、証明出来なきゃ知識として知ってるだけって言えば逃れられるわね。やるじゃない♪)


 レイラ:・・・


 ダストン:ホレホレどうした〜?証拠が無いからだんまりなんじゃろう♪


 レイラ:・・・さっきから黙って聞いてりゃ、うっさいわね〜!誰も証拠が無いなんて一言も言ってないでしょうが!


 ダストン:な、なんじゃと⁉︎い、一体どうやって証明するというのじゃ⁉︎


 レイラ:データカービング。その知識がるなら聞いた事くらいはあるんじゃない?


 ダストン:で、データカービングじゃと⁉︎


 レイラ:その手法を用いて調べたら出てきたわよ〜。先ずグローヴィン氏のデバイスにをインストールする。そのアプリの入ったデバイスにメールを送信すると、その内容がそのまま送信先のアドレスがアプリのあるデバイスのアドレスに変わり自分のデバイスに送られて相手の着信履歴から自動的に送信履歴に移って着信履歴に残ってる内容は削除されるものなの。魔界宇宙では足がつくから大昔に使われなくなったアプリだけどね♪


 摩耶の下に試験用デバイスを転送するレイラ


 レイラ:今送ったのは実際に使って証明するものです。閻魔様、先ずはアドレスチェンジャーというアプリをダウンロードしてください。魔界宇宙にはもうありませんが、天界宇宙のアプリストアならありますよ。


 摩耶:これですね。


 レイラ:次に、アプリ内の送り返すメールアドレスの項目からそのデバイスに登録してあるアドレスを入力してください。


 摩耶:あ、コレですね。


 レイラ:では今からそちらにメールを送ります。


 レイラから送られたメールは自動的に摩耶の下に送られたデバイスのアドレスに送信元のアドレスに変わり着信履歴から自動で削除されレイラの試験用デバイスに送られる。


 傍聴席:お〜っ!


 レイラ:このアプリは元々ネット犯罪対策に作られたものです。ネット詐欺の犯人はターゲットから送られたと思い犯行を行おうとしますが送信エラーが出ます。それはそうでしょう。自分の送ったメールが自分宛に返ってくるのですから。ですがこのアプリはその特性を悪用する者が現れた事から魔界宇宙では大昔にサービスを終了しているのです。


 ダストン:うぐぐっ!


 結衣:さて、この脅迫メールが貴方の自作自演という事がこれで証明されたところで改めて被告神に聞きます。貴方は天界女優ストーカー事件を目眩しにして何をしようといたのですか?


 ダストン:・・・・


 結衣:成る程、黙秘を貫きを待って裁判を中止にしようとしているようですが、それは無駄な努力です。何故なら貴方の協力者は全員のですから。


 ダストン:な、ななな、なんじゃとーーー⁉︎


 結衣:貴方の協力者である中央政府法政省の上級官僚は全員魔法少女賭博の客・・・そうでしょう?


 ダストン:何を根拠にその様な事を!


 結衣:貴方は自分に有益になる者を選定し、魔法少女賭博に引き込みそれをネタに脅し毎回裁判を逃れてきました。ですが・・・・


 真っ直ぐにダストンを指差す結衣


 結衣:もうこの裁判で貴方に味方する者はもう居ない‼︎


 ダストン:ぐおーーーーっ‼︎


 結衣:貴方は先程何を根拠にと言いましたね?ではその根拠となる証拠をお見せしましょう。


 宙に浮いた巨大スクリーンに映る誓約書


 結衣:ここにはこう書かれています。


『私はこの賭博に参加するにあたって一切他言せず、追加の賭け金を1回無償で提供を受ける毎にダストン・エンゼリウスに協力する事を誓うものである』


 ダストン:ど、何処でそれを‼︎


 結衣:ご丁寧に貴方のサインもある。一度鑑定はしていますが、もう一度この場でしてみせましょうか?  


 ダストン:む、むむむぅ!


 摩耶:朝珠検事、魔法少女賭博は人間に対する非人道的な娯楽として全面的に禁止されており、客も罪に問われますが。発覚すれば自身の立場が危うくなるにも関わらず魔法少女賭博に手を染めるその目的は何ですか?


 結衣:魔法少女同士を戦わせ、その魂を洗練させて行う。それがエンゼリウス被告のなのです。私はこの場に置いて2柱のヴァルキリー密造計画の罪をここに告発します!


 傍聴席全体が騒然となる


 摩耶:静寂に、静寂に!その告発が事実、しかも2柱という事は裏で癒着していたロードラング公王も同罪と解釈されます。この事実に対し弁護人は何か反論はありますか?


 蘭子:エンゼリウス被告の魔法少女賭博の主催者の事実は揺るがないとしても、ロードラング公王陛下との癒着を示す証拠がありません!


 ガリウス:そうよ!ダストンとの繋がりを示す証拠はあるのかしらん♪


 結衣:・・・・


 ガリウス:フッ、なぁんにもないでしょう?

 

 不敵に笑う結衣


 結衣:誰が無いって言ったかしら♪


 ガリウス:な、何ですって⁉︎


 結衣:貴方達天族にはオリジナルの閻魔帳も効かない。でもメモリースフィアという致命的な弱点がある。最近それの改竄出来る技術を持った者がそれを改竄してしまう。でもね、こっちにもを持った者が居る。閻魔様!


 摩耶:はい、の召喚ですね♪


 判決へ続く・・・




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