第26話茜の休日の過ごし方

 ユリカ:徐々に事件の全容が明らかになりつつある昨今。今回は一旦お休みして変態残念美人・・・じゃなかった。美人検事局長のお話だよ。


 魔界時間9:55 地獄界警視庁取調室


 取調室中央の宙に浮いているモニターに動画が流れる


 摩耶:えっへへ〜、赤ちゃんまみれ〜♡


 ジト目で茜を見下す結衣


 結衣:これ、何ですか?


 物凄く目が泳ぐ茜


 茜:ナンノコトカワカンナイナ〜


 結衣:これ、隠し撮りですよね?浄玻璃鏡じょうはりきょうを使った隠し撮りですよね?検事局長以前に大の大人が地獄界の国宝で何やってるんですか。


 羅刹:天界宇宙に巣食う巨悪の一掃に使いたいというから貸したのに呆れた奴です。


 茜:ずっこ!アンタだってお宝映像撮れたら画像データ寄越せって乗り気だったじゃないですか!


 羅刹:バッ!それをここで言うんじゃねぇですよ!


 結衣:2人ともそこに正座!


 正座する2人の前で仁王立ちして睨み見下ろす結衣


 結衣:由緒正しい地獄界の国宝である浄玻璃鏡を私的利用するとは何事ですか!それぞれ入手した画像データの使い道は?


 茜:それ言わなきゃ駄目?


 結衣:つ・か・い・み・ち・は?


 羅刹:自宅のデスクトップのホーム画面の待ち受けに。


 茜:よ、夜のオカズに♡


 結衣:あ?


 茜:この画像でご飯6杯いきました!


 結衣:ろ、6杯⁉︎よくもまぁそんなに。


 茜:あと寝る前に入浴画像をオカズにじ、自慰を♡


 摩耶:流石にそれは私も引くですよ。


 結衣:浄玻璃鏡は没収!画像データも全削除!


 茜:そんな殺生な〜!


 羅刹:わ、私もですか?


 結衣:待ち受けくらいは大目にみますよ。


 羅刹:ホッ。


 茜:羅刹様だけズルイ!


 結衣:アンタの場合は性的目的だからでしょうが!


 ユリカ:おやおや、こってり絞られてたね。


『1時間後 東雲邸』


 茜:うぅ。朝珠のヤツ、1時間も説教かまして〜!その上お宝画像データをゴッソリ持ってかれた・・・な〜んてね♪


 ユリカ:本棚の本を並べ換えると本棚が左右に開いてそこから隠し扉と操作パネルが現れるって何処ぞのスパイ映画みたい♪


 茜:フッフッフ、検事局長には独自のサーバールームがあって、画像データは全部こっちに移し替えておいたから持ってかれたのはコピーなんだなこれが♪


 ユリカ:隠し部屋にはメインサーバーがあって、色んなコレクションも保管されてる。えっと、使用済みのお箸にコップにスプーン、ブラジャーにパンツに・・・うわ!髪の毛まである・・・これは流石にドン引き。


 茜:今日は〜、このパンツにしようっと♪


 使用済みパンツの匂いを嗅ぐ茜


 茜:嗚呼、マヤたん!マヤたん・・・あ、ちょっと濡れてきた♡


 普段着に着替えて摩耶の等身大フィギュアにキスをする茜


 茜:ちょっと出かけてくるわね♡


『閻魔庁 摩耶のオフィス』


 摩耶:うおぅ。


 飛鳥:どうされました?


 摩耶:なんか寒気が。


 瑠璃:風邪ですか?


 摩耶:分かんない。


『東雲邸 Dショップルーム』


 音声ガイダンス:転送する店舗を指定してください。


 茜:茶葉専門店ティーマートを。


 音声ガイダンス:畏まりました、少々お待ちください・・・


 5分後・・・


 音声ガイダンス:お待たせ致しました。どうぞお買い物をお楽しみくださいませ♪


 茜:ここがマヤたんが通ってる行きつけのお店ね♪確かいつもハニーグレイを買うんだったわね。アナグラミツバチが地下の巣に運んだ蜂蜜を養分にして育った茶葉でほんのり蜂蜜の風味のある紅茶なのよね〜。


 隣のブースに陳列している緑茶コーナーに気付く


 茜:こっちは緑茶かぁ、最近緑茶にも興味を持ってたわね。あ、この新作マヤたん前々から欲しがってたわね♪


 ユリカ:どれもマヤたん誰にも言ってない筈なのに何で知ってんだろ・・・怖っ!


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 ユリカ:へ?『それユリカが言う?』だって?うっさいわ!


 決済装置音声ガイダンス:支払い方法を指定してください。


 茜:カード払いで。


 決済装置音声ガイダンス:決済完了致しました。またのお越しをお待ちしております。


 部屋を出て次の店舗を指定する茜


 茜:次はランジェリーショップのフェアリーリンクね♪


 音声ガイダンス:畏まりました。少々お待ちください・・・


 ユリカ:およ?自分の下着でも買うのかな?


 5分後・・・


 音声ガイダンス:店舗の転送が完了しました。


 茜:マヤたんにはこの超エロいのを穿いてほしいところだけど、露骨にいやな顔されるのは嫌だからこの吸収率の高いのが良いな♪これで汗やら色んな体液を吸ってくれるからエロくて濃厚なお出汁が・・・うへ、うへへへへ♡


 ユリカ:怖っ。


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 ユリカ:え?『それユリカが言う?』って?しつこいわ!


『再び摩耶のオフィス』


 ゾワッ!


 摩耶:こ、今度は寒気っていうより怖気が!


 飛鳥:本当に大丈夫ですか?


 瑠璃:裁判を間近に控えているので、今日は早めに帰ってお休みになられた方が宜しいかと。


 摩耶:そだね。


『再び東雲邸』


 茜:あとはこれをマヤたんの自宅に送ってメールしてっと・・・これで良し♪


 突然自室に入るメイド


 茜:ちょっ!いきなり入って来ないでよ!入る時は一声かけてからっていつも言ってるでしょ!


 メイド:別に良いでしょう、思春期の男子学生じゃあるまいし。(大変申し訳ございませんでした)


 茜:アンタこそ一般家庭のオカンじゃあるまいし、それに本音と建前が逆!で、何の用?


 メイド:昨日午前中に茜様の自室の汚れ物を洗濯したのですが。コレ、茜様の下着じゃないですよね?


 茜:うぎゃー‼︎アンタ何でソレ洗濯したのよ!てか勝手に私の部屋に入んないでって言ってるでしょうが!何でそのビジュアルで中身がオカンなのよ。


 メイド:見た目は無表情な美女、中身はオカン。


 茜:何処ぞの少年名探偵みたいに言わないで。


 メイド:で、コレ誰のですか?・・・ああ、ですか・・・ウケる♪


 メイドから摩耶のパンツを奪い取る


 茜:返しなさいよ、まったく!


 メイド:ちゃんと持ち主に返さないと通報しますよ。


 茜:分かってるわよ!油断も隙もない。




























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