第188話 盗まれし管理証(考察)
健斗:人間の皆さんこんばんは、ナレーター兼アナウンサーの武崎健斗です。中立惑星の公平な管理をするために天界側は魔界帝王様の、魔界宇宙は天界大帝様直筆の管理証を授かるのですが、天界大帝様の管理証が盗難に遭ってしまいます。容疑は魔界側の代表にして摩耶さんの祖父である比良坂松造氏にかかります。果たして、真犯人はいるのでしょうか?
魔界時間10:46 中立惑星魔界宇宙側 比良坂邸内
結衣:管理証はこの屋敷内で厳重に保管されているのよね?
摩耶:うん、何度か見た事あるんだけど、お爺ちゃんはいつも金庫に保管していて一度も外に持ち出した事はなかったよ。
結衣:となると、内部の犯行の可能性は払拭出来ないわけかぁ。
???:いや、そうとも限らない。
結衣:アーサー⁉︎何でアンタが居るの?
クリス:私も居るわよ〜♪
結衣:誰かに依頼でもされたの?
クリス:無視は酷くない?
摩耶:私が依頼したの。
アーサー:恩人の頼みとあっては断る理由などないからな。それに、この案件は個人的に気になるところがある。れはさておき・・・
金庫に注目するアーサー
アーサー:コイツを見てくれ、これはエンゼリオン社製とある。なあ、この金庫はアンタの爺さんは自分では開けられなかったんじゃないのか?
摩耶:ええっ!分かるの⁉︎お爺ちゃん私に見せる時は必ずガーランドさんが来ていた時だったよ。
アーサー:やっぱりな。
結衣:成る程ね、そういう事。
クリス:え?ちょっと、何2人で納得してんのよ!分かる様に説明してよ!
摩耶:えっとですね、天界宇宙で生産されている金庫と魔界宇宙で生産されている金庫は根本的に造りが違ってて互いが開けられない構造になってるんです。つまり、開けられない金庫からお爺ちゃんが天界大帝様直筆の管理証を盗み出すのは不可能だという事なの。
クリス:つまり、その金庫自体が比良坂代表の身の潔白を証明する証拠って事?
アーサー:ほう、それくらいは分かるのか。
クリス:ば、馬鹿にしないで!これでも一応探偵事務所の所長なんだから!あ、それじゃあもう解決した様なものじゃない♪
アーサー:それがそう簡単にはいかねぇんだよ。
クリス:え?ドユコト・・・あっ!もしかして、この金庫を開けられるガーランド代表のアリバイ!
アーサー:そういうこった。それに近年では聖紋偽装で開けらるなんて厄介なモンがある。天界宇宙より科学技術が進んでいる魔界宇宙はその可能性を指摘されかねない。そうなれば、それだけ不利になる。
クリス:そんなぁ、それじゃ打つ手無しってわけ?
アーサー:それがそうとも限らない。
クリス:へ?
結衣:ガーランド家に新しく赴任した秘書、確か彼は元エンゼリオン社員。しかも、金庫の設計技師。これ以上ないくらい怪しいじゃない?
クリス:た、確かにそうだわ!
結衣:ただ、その秘書にも犯行時刻にはアリバイがあって、それをガーランド代表が証明しちゃっているのよ。
クリス:ダメじゃん!詰んでんじゃん!
クリス:そう結論を急ぐな。
摩耶:アリバイトリックを崩す方法があるんですね?
アーサー:ああ、天族や魔族では到底見付からない人間ならではの視点からの崩し方がな♪そのためには先ずガーランド邸に行く必要がある。
結衣:それと、その秘書のマンションにもでしょう♪
アーサー:流石は
家宅捜査へ続く・・・
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