第187話 盗まれし管理証(事件発生)
健斗:人間の皆さんこんばんは、ナレーター兼アナウンサーの武崎健斗です。主人公の摩耶さんは祖父に会いに、朝珠検事はランベルト被告の体内から消えた証拠品の行方を追って領有権争いの争点となっている中立惑星に着きます。しかしながら、そこで新たな事件が発生したのです。
魔界時間21:58 中立惑星
アレク:これは一体どういう事ですか!当方の代表に何の嫌疑があっての身柄拘束なのですか!返答次第では重大な国際問題として4界宇宙統合司法裁判所へ訴えますぞ‼︎
健斗:この方は魔界宇宙在中立惑星のアレク・スタンダード大使です。
ロック:どういう事もなにも、そちらの比良坂代表が太古の昔に畏れ多くも我等が絶対君主、天界大帝ラクード様直筆の管理証を盗まれた事が原因ではありませんか。国際問題として訴えたいのはむしろこちら側ですぞ?
健斗:そして、こちらが摩耶さんのお爺様を身柄拘束を命じた
アレク:ぐぅっ!
宙に投影された中央のモニターに映る職員
会館職員:会談中に失礼致します。両大使にお会いしたいと比良坂閻魔大王様がお見えになられておりますが、如何致しましょうか?
ロック:比良坂閻魔大王?ああ、比良坂代表の孫娘か。今は見ての通り大事な会談の最中だ。丁重にお断り申し上げろ。
会館職員:それが、お2人宛にこの様な物を預かったと。
ロック:手紙?そんな物が何だというのだ?
会館職員:それが、比良坂閻魔大王様のお連れ様2人が見せれば必ず気が変わると申しておりまして。
ロック:何だと?どれ、貸してみろ。
2人に手紙を渡す
ロック:まったく、これが一体何だと・・・こ、これは⁉︎
アレク:一体誰から・・・なっ⁉︎
ロック:馬鹿者!何故早く渡さない!速やかにかつ、失礼なきようそのお連れの御二方をここへお通しするのだ!早く‼︎
会館職員:は、はい!
時を遡る事4時間前 外交会館付近
摩耶:あそこで4時間後に両宇宙の大使が緊急会談をするんだよね?
結衣:ええ、そうよ。
摩耶:ここの大使館の大使さんは特別な権限を持ってるんでしょう?私達みたいなのが簡単に会えるかな?
結衣:何言ってんの、
摩耶:だと良いけど。
???:お困りかな?
結衣:あ、貴方は!
???:どうやら、謎の密告者からの情報は本当だったみたいね。
摩耶:まさか!
そして現在・・・
???:手紙は読んでくれたかね?
バハムート族の男性に
アレク:魔界宇宙4宰相、リヒター・ドラクロス外相閣下!
???:貴方まさか、貴方の所に来ている高官に言われるがままにロクに捜査もせずに身柄を拘束したんじゃないでしょうね?
女神の前に跪くロック
ロック:と、ととと、とんでもございません!リリーナ・コンコルディア外相閣下!
健斗:女神コンコルディア様はローマ神話で調和・統合・平和・和解を司る御方で、天界宇宙4宰相のお
リヒター:では、比良坂松造代表の身柄は4界宇宙統合司法裁判所の預かりで異論は無いな?
アレク:はい、こちらは全く異存ございません。むしろ、その方が賢明かつ公平なご判断かと。
リヒター:うむ、天界宇宙側も異論はないな?
ロック:お待ち下さい!如何に4宰相といえど、これは畏れ多くも天界宇宙大帝様と魔界宇宙初代帝王様の直轄惑星であればその権限は無いものと思われます!
リリーナ:まるで
ロック:い、いえ、滅相もございません!
リヒター:それに、我々は互いに天界宇宙大帝様と魔界宇宙初代帝王様の
双方が直筆の書状をロックに突き付ける
2人:御二方の勅命である!
書状を前に深々と土下座するロック
ロック:は、ははーーっ!
リヒター:更に御二方より、本件に関する捜査の一切の権限をそこな比良坂閻魔大王主体の下、朝珠検事に委ねるとの仰せだ。
ロック:ええっ⁉︎
リリーナ:何か文句でもあるの?
ロック:い、いえ文句だなんてそんな!
リヒター:比良坂閻魔大王並びに朝珠検事、この件を任せて良いかな?
摩耶:は、はい!
結衣:謹んで
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