第63話 VSジョージ・ビルドルフ(判決)
境界時間11:00 4界宇宙統合司法裁判所前
白神アナ:はい、現場の白神です。御前裁判3日目にして遂に判決が出る様です!御前裁判としては異例であります第5回公判の意見陳述を省いての判決となります・・・どうやらこれから裁判が再開される模様です。
『第7法廷』
摩耶:先ずは
証言台に立つゲオルグ
摩耶:ゲオルグ・タイタニア被告。4大宇宙最大の禁忌とされるヴァルキリー密造のために天界宇宙各所に秘密工場を建設し平和を
ゲオルグ:は、八熱地獄全ての刑だと⁉︎ふ、
摩耶に襲いかかろうとするゲオルグを瞬時に取り押さえる飛鳥と瑠璃
摩耶:係官、直ちに連行しなさい!
係官達:はっ!
連行されるゲオルグ
ゲオルグ:は、離せ!私を誰だと思っている!私は神だぞ‼︎
摩耶:続いてブライ・ドルトン被告前へ。
証言台に立つブライ
摩耶:ブライ・ドルトン被告。ヴァルキリーの密造をしたばかりか、
ブライ:等活地獄⁉︎い、嫌だーーーっ!
逃げ出そうとするブライ
摩耶:係官、捕らえなさい!
ブライを捕まえる係官
摩耶:この期に及んで見苦しい!ドルトン被告は罪を償う意思のないものと判断し、当法廷は等活地獄での懲役1500年に対し懲役2000年を命じます。係官、連行しなさい!
係官達:はっ!
ブライ:い、嫌だ!等活地獄は嫌だーーーっ!
連行されるブライ
摩耶:ジョージ・ビルドルフ被告前へ。
証言台に立つジョージ
摩耶:ジョージ・ビルドルフ被告。神々の模範たる神王の身でありながら、国民を
???:その判決待ってください!
摩耶の頭上に待ち針ほどの小さなワームホールが発生する
摩耶:ん〜?何だろう?この穴。それにこの声もしかして・・・
ミルフィー:私です、ミルフィーです!
摩耶:ミルフィーちゃん⁉︎待ってて、今繋ぐから!
天界と空間を繋ぐ摩耶すると開いたワームホールからお尻が出てくる
ミルフィー:おわっ!
お尻をフリフリしながらもがくミルフィー
ミルフィー:む〜!ぬ、抜けない!
摩耶:頑張ってミルフィーちゃん!
羅刹:やれやれ、しょうがないですね。
羅刹が張った結界を緩めると摩耶の顔面にお尻から落下するミルフィー
摩耶:おぶぅ!
ミルフィー:ふぃ〜、やっと抜けた・・・あれ?摩耶さん何処?
顔面に落ちてきたミルフィーを抱き上げる摩耶
摩耶:ブッハ!ち、窒息死するかと思った!
結衣:(何であの子毎度毎度お尻から出てくるのかしら?)
摩耶:ミルフィーちゃん、どうしたのかな?
ミルフィー:あの
摩耶:な、なんですって⁉︎係官、直ちに医務室から先生を呼んできてください!
係官:はっ!
対カオス防護服を着た医師がジョージを検査する
摩耶:どうですか?
医師:この服にはカオスを周囲に拡散するのを防ぐ特殊な素材で出来ていたので気付きませんでしたが、確かにカオスを発症しています。これなら
係官達:はい!
医師:閻魔大王様の
摩耶:飛鳥、瑠璃、お願い。
飛鳥&瑠璃:はっ!
全員で取り押さえる
ジョージ:な、何をする!
係官:準備出来ました!
飛鳥:いつでも良いぞ。
瑠璃:こちらも配置についた。
医師:では、投与します。
注射器で特効薬を投与する医師
ジョージ:ぐわーーーーーっ!あ、熱い!身体が熱い‼︎
飛鳥:クッ!暴れるな‼︎
瑠璃:もう少しだ!
ミルフィー:ジョージさん頑張って!ミラちゃんのために!
ジョージ:ミ・・・ミラ。
摩耶:ミラちゃん?
ミルフィー:ジョージさんのお孫さんです。
ジョージの身体から赤黒い煙状のものが放出され消えると正気に戻る
医師:もう、離して大丈夫です。
辺りを見渡すジョージ
ジョージ:・・・ん?ここは・・・何処だ?私は何故法廷に居るのだ?
結衣:これは一体?
ミルフィー:ジョージさんは誰かにカオスを植え付けられてたんです。
マスタースフィアに映った映像を摩耶に見せるミルフィー
摩耶:これは!
巨大モニターに映ったマスタースフィアの映像を見て思い出すジョージ
ジョージ:・・・そうだ、思い出した。10年前のあの時、ゲオルグが来て・・・
『事件発生より10年前 天聖暦2010年1月14日 天界時間13:00大統領官邸執務室』
ジョージ:10年後の春には私に孫が産まれるのか♪
官邸職員:大統領、タイタン建設グループのタイタニア様がお見えになっておりますが如何なさいましょうか?
ジョージ:ん?通してくれ。
ゲオルグ:大統領閣下、この度は娘さんのご懐妊おめでとうございます♪
ジョージ:ああ、ありがとう。それで、何か用かな?
ゲオルグ:お孫さんが産まれるのであればお身体も常に健康でなくてはなりませんよね?
ジョージ:そうだな、孫が成長すれば遊んでやったりせんといかんから老骨には大変だな。
ゲオルグ:そこでこの栄養ドリンクです、半信半疑で飲んでみましたがなかなか効きますよ〜♪
ジョージ:ふむ。君も飲んでいるならまぁ、試してみるか。
『再び第7法廷』
ジョージ:アレを飲んで1週間後からの記憶が無い。
医師:その空き瓶とかはありますか?
ジョージ:あるかな?
服のポケットを探すジョージ
ジョージ:おっ!あった、これだ。
医師:ではお借りします・・・やはり。閻魔大王様、この瓶には微量のカオス反応が検知されました。同時にヘブロビンの反応も検知されています。
摩耶:ヘブロビン?
医師:ヘブロシアという天界の麻薬の原料となる花ですが、それに含まれている天族には依存性のある危険な成分です。カオスと併用すると極めて危険な薬物になります。
結衣:その栄養ドリンクは商品化されているのですか?
ジョージ:いや、まだ一般には出回っていないらしい。私の様な神王や大企業のトップにのみ無償で配布されているらしい。
摩耶:それでは最終審議に入るので一旦休廷します。
1時間後・・・
摩耶:それではジョージ・ビルドルフ被告再び前へ。
再び証言台に立つジョージ
摩耶:貴方がカオスに冒されていた間にしてきた事は聞きましたね?
ジョージ:はい、とても許される事ではありません。如何なる罰も受ける覚悟です。
摩耶:分かりました。ジョージ・ビルドルフ被告、カオスに冒されて本意ではなかったとはいえ1
ジョージ:なっ⁉︎
摩耶:一見甘過ぎる判決と思いますが、これは貴方のお孫さんがまだ赤ちゃんで、しかもその子のご両親が亡くなられた上に親戚も居らず、唯一の肉親が貴方だけである事を考慮した上での判決です。それに、模範囚であり続ければ刑期は大幅に短くなります。お孫さんのためにも罪を償ってください♪
涙を流しながら流石に膝から崩れるジョージ
摩耶:裁判はこれにて閉廷!
摩耶の木槌が法廷内に響き渡る
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