第66話 歴史改変事件(現場検証前編)

 ※時空管理局よりユリカは歴史改変の影響を受けナレーション不可能につき今章はお休みです。


 魔界時間10:14 時空管理局タイムゲート内


 ゼペット:いいか、諸君!本来ここでは私が開発した時の黙示録レプリカを使用して過去へタイムトラベルをするところであるが、アレを使うと犯人に感知される。そこでだ、私が新たに開発したこの腕時計型タイムマシンを使って目的の時代へ行く!皆装着しているな?


 イム:勿論!


 カナデ:はい!


 ゲン:本当にこんなんでタイムトラベルなんて出来るのかにゃ?


 ゼペット:百聞は一見にかずだ!先ずは現在時刻の確認、これが帰る時に必要になるから絶対に合わせておくように!


 イム:オッケーだよ博士♪


 カナデ:こちらも大丈夫です!


 ゲン:魔煌暦まこうれき2020年7月5日10時14分と、これで良いのかにゃ?


 ゼペット:次に目的地となる時代設定だ、マツノミヤ君が行った1756年の6月30日だからその1週間前にしなければならない。


 ゲン:何でにゃ?それなら直接行けば良いんじゃないのかにゃ?


 ゲンに詰め寄るゼペット


 ゼペット:馬鹿を言うんじゃない!ここには現在のマツノミヤ君がいる、そしてサトウ警部の言った時代の日時には1これがどういう事を意味するか分かっているのか!


 ゲン:な、何かマズいのかにゃ?


 ゼペット:これだから時空工学の素人は困る!いいか?現在のマツノミヤ君と1756年の6月30 日に居る過去のマツノミヤ君がもしも鉢合わせたらどうなる?


 ゲン:え?ど、どうなるのかにゃ?


 ゼペット:時空連鎖崩壊、すなわちタイムパラドックスが起こってしまうのだ!そうなれば魔族の起源までさかのぼり消滅し、になってしまうのだぞ!


 ゲン:そ、それはマズいにゃ。


 ゼペット:分かればいい。それに1週間前に行けばもしかしたら犯人より先回りして先手が打てるかもしれないという有利な展開になるかもしれないだろう?


 ゲン:た、確かに。 


 オペレーター:グラニュート博士、時空転移装置の準備が完了しました。 


 ゼペット:よし、では行くぞ!


『人界宇宙太陽系第3惑星地球 西暦1756年6月23日オーストリア ザルツブルク郊外』


 ゼペット:着いたぞ。


 ゲン:ここは?


 ゼペット:1756年6月23日オーストリアはザルツブルク郊外にある私の知人の家だ。今は別の時代に行っていて留守にしている。本人には事前に許可は取ってあるから問題ない♪


 外を見るイム


 イム:ここはまだ時間が止まってないね。


 ゼペット:おそらくここにはまだ犯人は来ていないのだろう。


 ゲン:タイムフリーズ現象の発生条件って何なのにゃ?


 ゼペット:タイムフリーズ現象はその時代のキーパーソン、この時代ならモーツァルトだな。彼の身に何かが起これば時の修正力が歴史を修正するために時間を凍らせている間に元通りにしようとして起こる現象だよ。


 イム:モーツァルトの人生の最盛期がこの1756年代なんです、後々の時代に悪影響を与えようとするなら、その時代のキーパーソンの最盛期に何かしらの干渉させる必要があるんですよ。


 ゲン:成る程にゃ、それで現代の地球や魔界でチラホラ影響が出始めていたわけか。


 カナデ:私、音楽関係の偉人の事なら何度も現地に足を運んで取材してるので案内が出来ますよ♪


 ゼペット:そうだな、私とイムはここを活動拠点にするためのセッティングをしているからマツノミヤ君と警部は現地での調査をしてくれたまえ。


 ゲン:そうさせてもらおう。それじゃ、案内頼むのにゃ♪


 カナデ:はい♪


 後編へ続く・・・







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