第79話 VSツェッペリン&一条(第4回公判再審議)

 声帯異常騒動より翌日 境界時間9:07 4界宇宙統合司法裁判所 医務室


 医師:う〜ん、これは・・・


 結衣:何かわかりましたか?


 医師:ええ、先ずはこちらをご覧ください。


 モニターにウイルスの様なものを映し出す医師


 医師:これはかつて天魔大戦時代に旧天界宇宙軍が開発し、敵であった魔界宇宙へスパイを送る際に使用されてるウイルス・・・いえ、正確にはナノマシンと呼んだ方が正しいですね。


 結衣:その役割は情報漏洩じょうほうろうえい防止・・・ですか?


 医師:そうです、プログラミングされた条件の合う状態になると声帯に取り憑き声を完全に封じるというものです。更にこのナノマシンの厄介なところは相手の心に語りかける神の持つ能力、神託しんたくさえも封じてしまうのです。


 結衣:それはまた厄介ね。


 医師:厄介なのはそれだけではございません、脳へ信号を送り意思表示の手段のみを封じてしまいます。例えば首を縦や横に振ったりとかですね。

 

 結衣:筆談もですか?


 医師:筆談もです。


 結衣:参ったわね。


 ???:お困りの様ね♪


 結衣:貴女は⁉︎


 白緋に動画を見せる


 白緋: ⁉︎


 怒りに震える白緋


 ???:協力・・・してくれますね?貴女が目指したのために。


 力強い眼差しで見る白緋


 ???:先ずはそのナノマシンをなんとかしないとね。


 結衣:なんとかなるのですか⁉︎治せばにバレませんか?


 ???:を打っておきましたから安心して再審議してきてね♪その代わり、一条さんにはもらう事になるけど。


『第6法廷』


 再び証言台へ立つ白緋


 摩耶:声の方は大丈夫ですか?


 白緋:・・・・


 結衣:彼女は何者かによって投与されたナノマシンの影響で本件に関する意思表示を封じられています。


 摩耶:それでは再審議は不可能なのではありませんか?


 結衣:いいえ、本件の再審議においてなにも。閻魔大王様、貴女が最もよく知るがあるではありませんか♪


『傍聴席』


 ???:(しまった!その手があったか)


 黒服の背後から周りに気づかれない様に銃口を突き付ける妖狐族


 ???: ⁉︎


 妖狐族:我々と来てもらおうか。おっと、仲間を呼んでも無駄だ。全員我々が抑えたからな♪


 ???:クッ!


 摩耶:そうか!こんな時こそですね♪


 両手を広げて呼ぶ摩耶


 摩耶:おいで〜、ミルフィーちゃ〜ん♡


『天界時間8:50 ミルフィー自室』


 ミルフィー:やっぱり日曜朝はプニキュアだね〜♪


 クッションに座ろうとすると空間の裂け目が現れお尻がすっぽりはまる


 ミルフィー:おわっ!


『再び第6法廷』


 結衣:ま〜たお尻から出てきたよ。


 摩耶:ありゃりゃ、脚立とかは無いから・・・


 飛鳥を見る摩耶


 飛鳥: ?


 摩耶:うん、身長4メートルの飛鳥ならイケそうだね♪飛鳥、ミルフィーちゃんを降してあげて。


 飛鳥:お嬢様の頼みとあれば仕方ありませんね。


 つっかえたお尻を掴んで引っ張り降ろす飛鳥


 ミルフィー:何でいつもお尻の下にワームホールが出てくるんだろう?


 飛鳥から受け取り抱き上げる摩耶


 摩耶:それじゃあ早速マスタースフィアを貸してね〜♪


 ミルフィーからおしゃぶりの飾りになっているマスタースフィアを取り出す摩耶


 摩耶:さ〜て、歴史改変事件に隠された真実は〜?・・・成る程、一条被告も1だったのかぁ・・・


 木槌で叩く摩耶


 摩耶:マスタースフィアに映った記憶により真実が判明致しました。一条被告は本件に関する事に限り意思表示が不可能との事なので、当法廷は第5回公判に行う意見陳述も不可能と判断し、明日の公判にて判決を言い渡します。


 判決へ続く・・・







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