第16話緊急逮捕!エネルゴン社長
ユリカ:シーラント諸島連合国のロイヤルズ島で起こった殺神事件。その実行犯と共犯者が逮捕された事で地獄界検察局からの要請があって4界宇宙統合司法裁判からの令状を携えて強制捜査が行われる事になったんだって。
天界時価14:56 天雷電力グループ本社ビル
『社長室』
フレデリック:まったく!クラインも余計な事をしてくれたもんだ。
ユリカ:このオッサンが天雷電力グループ社長のフレデリック・エネルゴン氏だよ。
社長室に駆け込む秘書
フレデリック:何事だ、ノックもせんで。
秘書:そ、それどころじゃありません!ゼニリオ帝国の皇族専用口座が・・・専用口座が・・・凍結されました!
フレデリック:何だと⁉︎
秘書:凍結された事で『例の資金』が引き出せなくなりました!
フレデリック:マズイ、マズイぞ。ここに強制捜査のメスが入って例の『裏帳簿』が見付かってしまおうものなら・・非常にマズイぞ!今すぐ私の口座の金を隠し口座に移すんだ!
秘書:しょ、承知致し・・・・誰だこんな時に・・・浄土銀行?・・・はい・・・はい・・・え⁉︎そんな!ちょっと待ってくださ・・・・あぁ。
フレデリック:どうした?
秘書:社長、先手を打たれました。社長の個人口座が・・・個人口座がたった今凍結されました!
フレデリック:何だと⁉︎
社員:社長!
フレデリック:今度は何だ!
社員:天界宇宙中央政府財務局と4界宇宙統合司法裁判の特捜部が令状を携え強制捜査に来ました!
フレデリック:う、動きが早過ぎる!
同時刻社内
『常務オフィス』
クレイブ:まさか君が地獄界検事局の検事が差し向けた潜入捜査員だったとはね。だがこれで社内の膿を全て一掃出来る。この通り、感謝する。
ユリカ:このイケてるおじ様が天雷電力グループ常務取締役のクレイブ・ボルテックさんだよ〜。
デレク:並みの神様じゃあ見破れないのに常務さん凄いよ♪
ユリカ:こっちはドッペルゲンガー族とアルラウネ族のハーフで自称投資家のデレクさん。朝珠検事の依頼があれば得意の変身能力を駆使した潜入捜査もやってるよ〜。
常務オフィスに入る捜査員
捜査員:クレイブ・ボルテック常務ですね?
クレイブ:ええ、では参りましょう。それと、これが社長室の隠し部屋から見付かった『裏帳簿』です。
捜査員:ご協力感謝します。
再び社長室
フレデリック:そ、そうだ!う、裏帳簿!
隠し部屋を出現させようとした瞬間捜査員達が一斉に押しかける
フレデリック:な、何だお前達は⁉︎
捜査員:4界宇宙特捜部です。脱税、贈収賄並びに魔界宇宙シーラント諸島連合国殺神事件関与の容疑で強制捜査を行います。
フレデリック:何だと⁉︎何の証拠があってこんな!
クレイブ:証拠はコレですよ。
裏帳簿を見せるクレイブ
フレデリック:そ、それは!クレイブ、貴様あの隠し部屋をどうやって見付けたんだ!
クレイブ:はて?私は『隠し部屋にあった』とは一言も言ってませんが?もしや社長、世間や我々社員に見られてはマズイものでも隠しているのですか?・・・例えば天界宇宙財界に巣食う『老害達との密約を交わした物』とか。
フレデリック:な⁉︎
クレイブ:この方をご存知ですよね・・・入ってきたまえ。
デレク:ど〜も〜♪
フレデリック:おまっ!秘書課の!
デレク:行きつけのバーでベロベロになりながら社長、言ってましたよね〜♪『社長室にある隠し部屋は隠せば未来永劫の繁栄を約束された宝部屋、特捜部に見つかりゃ俺の
録音した内容を再生させるデレク
フレデリック:貴様、いつの間に⁉︎
デレク:映像もあるよん♪なんならここのバーの従業員にコレ確認させようか?
フレデリック:ぐぬぬぬ!
結界を解いて隠し部屋を発見する捜査員
フレデリック:・・・・終わった。
捜査員:天界時間17時55分、フレデリック・エネルゴン、ゼニリオ帝国皇帝との癒着、贈収賄並びに脱税および殺神事件関与の容疑で逮捕する!
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