裁きの庭の摩耶〜魔王少女物語外伝〜

ナオキ

第1章 巨悪への挑戦

第1話伝説の閻魔大王の娘

 魔界宇宙中枢 帝王都サタンヘイルダム 商業エリア OHNテレビ 第7スタジオ


 AD:本番5秒前〜!4・3・2・・・


 アオイ:皆さんはじめまして。もしかしたらお馴染みの方もいるかもしれませんね。私は魔王少女物語や外伝のメインナレーターを務める堕天使族のアオイです。このお話はこの春新人閻魔大王となった摩耶さんとその仲間達の物語です。


 魔界時間13:00 地獄界 地方裁判所


 閻魔大王:食に関する意識の低さが生前の罪なき民に多くの健康被害をもたらした。そして罪を償う事なく死んだ。よって被告人の判決は・・・


『有罪』


 閻魔大王:被告人は執行猶予無しの餓鬼界送りの実刑判決を下すものとします!当法廷はこれにて閉廷!


 木槌の音が法廷内に響き渡る


 地方裁判所 判事室


 結衣:ご苦労様♪


 アオイ:この方は魔界宇宙最強の検事、『法曹界の剣』で名高い日照り神族の朝珠結衣あさたまゆいさんです。


 摩耶:新人期間終えない内にいきなり地方判事なんて有り得ないよ〜!


 アオイ:この方がこの物語の主人公、比良坂摩耶ひらさかまやさん。4界宇宙大法廷で大活躍して本来段階を踏んでから本格的な閻魔大王となるのですが、いきなり新人閻魔大王となったのです。


 マト:まぁ、天界宇宙最悪のドラゴニックマフィアの一角相手にあれだけ派手に法廷で大立ち回りしたら当然そうなるね♪


 アオイ:この方は朝珠検事を影で支えるパートナーのマト・ソーヤさん。性別、年齢、出身、種族の全てが謎のヴェールに包まれた方で、法に触れる事以外なら何でもやる『何でも屋』を生業としています。


 摩耶:でも実際のお手柄は結衣でしょ?


 結衣:でも奴等に引導渡したのは摩耶でしょ♪


 摩耶:うぅ。


 判事室のモニターに映る羅刹


 羅刹:新人閻魔大王の初仕事ご苦労です♪


 アオイ:この方は魔界宇宙を4つに分けて支配する4界王の1人、地獄界閻魔大帝の羅刹様。2000億歳の凄いお方です。


 摩耶:ら、羅刹様⁉︎


 ひざまずく3人


 羅刹:あ〜、そのまま。先の赤月組せきげつぐみの件見事だったです♪


 摩耶:も、勿体無きお言葉!


 羅刹:そこで今度は黒峰組の件、天界宇宙科学史上最悪のマッドサイエンティスト、ゲルマルク・うぐいす博士の件と併せてお前に判事を任せたい考えてる・・・というか決定です♪


 摩耶:えーーーーー⁉︎


 羅刹:活躍、期待してるですよ♪


 通話が切れる


 マト:黒峰組といったら幻龍会の中で魔族を敵視してる『強硬派』トップで闇の龍神族の黒峰隆二くろみねりゅうじが組長をやってる組だね。


 結衣:私が4界宇宙大法廷で葬った天界宇宙で反魔界派の布袋族の大物議員、『袋井耀蔵ふくろいようぞう』とも繋がりのあった奴よ。


 マト:そんじゃ先ずはこの2柱の事を詳しく調べてみるよ。


 結衣:お願いね、こっちも魔界宇宙国際警察と連携して事件記録を調べてみる。


 摩耶:今度は黒峰組と天界宇宙史上最悪のマッドサイエンティストを裁くのかぁ・・・大丈夫かなぁ。


 結衣:摩耶なら大丈夫♪


 摩耶:他人事だと思って〜。


 結衣:他人事だと思うなら普通こうやって協力しようとはしないでしょ?


 摩耶:うん。


 結衣:じゃ、行ってくるね♪


 摩耶:結衣、マトさん・・・ありがとう。


 判事室の扉をノックする音がする


 摩耶:誰だろ?は〜い、開いてますよ〜!


 判事室に入る2人の女性


 摩耶:飛鳥!瑠璃!


 飛鳥:お久しぶりですお嬢様!


 アオイ:こちらの方は牛頭族の飛鳥さん。摩耶さんのお父さんに仕えていた方です。


 瑠璃:お嬢様が閻魔大王となられたと知り、我等再び比良坂家にお仕えしたく志願しそれが叶いここに馳せ参じました♪


 アオイ;そしてこちらが馬頭族の瑠璃さんです。


 摩耶:ありがとう!ホント嬉しいよ♪


 飛鳥:聞けば今度の件はかなり困難な裁判とか。


 瑠璃:無理もない、相手は天魔大戦時代の亡霊と天界宇宙の裏社会を支配してる奴等だ。お嬢様には荷が重過ぎる!


 摩耶:うん、正直怖いし自信もない。でも、誰かがやらなきゃあんな危険な奴等この世に野放しにしちゃいけないよ。


 飛鳥:お嬢様・・・


 瑠璃:立派になられて♪


 摩耶:先ずは私達にもやれることをやっておこう。


 飛鳥&瑠璃:はっ!




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