第37話 天界官僚殺神事件(事件発生編)
ユリカ:法で裁けない悪を裁く。ドラマや映画にそういうのあるよね?もしも実際にあったら皆んなはどうする?
天界時間15:08 天界宇宙中枢 聖皇都エデンクラウン
『喫茶ウォルフレッド』
天族老人:いやはや、マスターの煎れるコーヒーはいつも美味しいね♪
ディザ:ありがとうございます♪
ユリカ:この渋めの狼男族のオッチャンの名前はディザさん。エデンクラウン郊外の片隅で小さな喫茶店を営むマスターだよ♪
天族老人:おや、もうこんな時間か。そんじゃ、お代はここに置いとくよ。
喫茶店を出る天族老人
ディザ:ありがとうございました〜♪
入れ替わりに入りカウンター席に座るコート姿の天族
ディザ:いらっしゃい。
???:最近珈琲豆が痛み易くならないかい?
ディザ: !
???:私の所でも処分に困っててね、ところが最近ここに来れば処分してくれるって聞いてね。
ディザにUSBメモリーを差し出すコート姿の天族
ディザ:報酬は?
???:今回は大物だからね。いつもの5倍の額をいつもの口座に振り込んでおくよ♪
ディザ:・・・分かりました。
『1ヶ月後 外交省副大臣オフィス』
ゲン:害者は天界宇宙中央政府外交省副大臣デニス・フォーマックスだにゃ。
ヒロ:はい。監視カメラの映像も確認しましたが、不審者が侵入した痕跡がありませんでした。
ゲン:姿なき殺神事件・・・かにゃ。
ヒロ:不審者はおろか、死亡推定時刻以前から誰1人通っていませんから更に謎が深まりますね。
ゲン:オマケに密室ときたもんにゃ、薬物反応は?
ヒロ:コーヒーの中に神族にとっては殺傷能力の高い毒が検知されました。
ゲン:コーヒー・・・ねぇ。
ヒロ:コーヒーといえば、フォーマックス副大臣はコーヒーに並々ならないこだわりがあるそうで、気に入ったお店からのものしか飲まないそうですよ。
ゲン:因みにこのコーヒーの出所は何処にゃ?
ヒロ:エデンクラウン郊外にある喫茶店ウォルフレッドの販売用のコーヒーです。
ゲン:喫茶ウォルフレッド・・・まさか・・・にゃ。
ヒロ:おやっさん、何か心当たりでも?
ゲン:ああ、ちょいと出かけてくる。ヒロ、お前はこの場所で鑑識にこれから言う物を探すように言ってくれ。そしてそれを見付けたら科捜研に送って深淵の銀狼に関するデータと照合するように依頼するのにゃ。
ヒロ:し、深淵の銀狼⁉︎深淵の銀狼って言ったら魔界宇宙じゃ、伝説の殺し屋じゃないですか!
ゲン:奴はとっくに足を洗ったと聞いていたが、手口がなんとなく似てたんでにゃ。俺の思い過ごしなら良いんだが。
ヒロ:わ、分かりました!
考察編へ続く・・・
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