第5話勝利の鍵を配送せよ!
ユリカ:皆んなって魔界に郵便屋さんってあると思う?え?『次元工学とサイバーテクノロジーの発展した魔界には無いんじゃないの』って?実はあるんだよね〜。次元工学が発達してるからこそ強奪される事件も少なくないんだよ。特に裁判の証拠品はね。今回はそんな証拠品を配送する郵便屋さんのお話で〜す♪
魔界時間10:00 帝王都サタンヘイルダム 商業エリア
『魔界中央郵政社 本社ビル 法廷証拠品配送課』
ユリカ:法廷証拠品配送課、それは地獄界検事局や魔界宇宙国際警察、4界宇宙統合国際警察からの重要証拠品を各裁判所に配送する魔界宇宙中央政府から直々に依頼もくる重要な部署だよ。
課長:ミラ君。
ミラ:はい。
ユリカ:このハーピィ族のお姉さんはミラさん。この法廷証拠品配送課の配達員です。
課長:今回の依頼人は地獄界検事局の
ユリカ:ドラゴニックマフィア『幻龍会』傘下の中でも反魔界を唱える過激派の『強硬派』トップの黒峰組の裁判で使う証拠品ですよね?
宙に浮いてる液晶モニターに映す課長
課長:この証拠品は黒峰組の裁判でトドメを刺す重要なものだ。途中激しい妨害にあうだろう。それでも行ってくれるか?
ミラ:私もプロです、危険は承知の上ですから。
課長:そうだな。
『社内空間配送デッキ』
モニターに映る鷲の鳥人族
鷲の鳥人族:なんだって⁉︎幾ら何でも危険過ぎる!妨害してくるのはそこいらの天族ギャングやチンピラとはわけが違うんだぞ!
ミラ:大丈夫よフレデリック叔父さん。
フレデリック:まったく!そういう責任感の強いところは弟に似てるな。
ユリカ:この鷲の鳥人族のおじ様はスカイフォード連邦の魔王、フレデリック・ホーネット大統領。てかミラさんって大統領の姪御さんだったんだね。
フレデリック:少しでも危険だと感じたら即座に逃げられるようにな。
ミラ:私もプロよ、その辺はちゃんと分かってるわ♪
通話を切るミラ
ミラ:さっ、行きますか!
『魔王界〜4界宇宙中枢宙域間 次元空間内』
8億柱の龍神族が待ち構える
ミラ:え、何あの数!あれ全部黒峰組の構成員なの⁉︎
黒峰組構成員:ヘッヘッヘ、大人しくその『ブツ』を渡してもらおうか♪
ミラ:お生憎様、大事な荷物を『ハイそうですか』って依頼人以外のヒトに渡せば郵便配達人失格だっての♪
黒峰組構成員:あ〜そうかい!お前ら、やっちまえ‼︎
空間内に現れるドラゴン種の超巨大生物
黒峰組構成員:な、なんじゃありゃーーーー!
ミラ:なんて大きさ、一国の巨獣の500倍はある!
構成員達:うおーー!こっちに突っ込んでくるーーー!逃げろーー!
ミラ:何で突然現れたか分かんないけど今がチャンスね♪
一気に出口へ向けて飛ぶミラ
『同時刻 イビルアイ国際天文台』
ユリカ:イビルアイ国際天文台。天界、魔界、冥界、人界の4つの宇宙を隅々まで観測出来る魔界宇宙一高性能の観測機器の揃う魔界宇宙最大の天文台だよ。
トーマス:謎の超巨大生物の反応を感知したと?
ユリカ:この人はベリアル公爵家の分家の人でトーマス・ベリアルさん。このイビルアイ国際天文台の長官だよ。
オペレーター:これは、長官!ええ、観測史上最大級の大きさですよ。
トーマス:魔界宇宙を回遊する巨獣でしょうか?
オペレーター:わかりません、兎に角この画像データを巨大生物研究所へ送っておきます。
『30分後 4界宇宙統合司法裁判所 上空』
ミラ:うわぁ、ここにも。もぉ、しつこい!
黒峰組構成員:ソイツを法廷に届けられたら困るんだ!ここで阻止させてもらうぜ‼︎
ミラ:奪えるものなら奪ってみなさい!ただし、ハーピィ族のスピードに追いつけたらだけどね♪
猛スピードで振り切ろうとするミラ、そこに追従する風の龍神族
ミラ:あ!風の龍神族まで雇って大人気ないわよアンタ達!
黒峰組構成員:うるせぇ!もう手段なんて選んでられねぇんだよ‼︎
ミラ:駄目・・・追いつかれる!
風の龍神族の1柱をミサイルで撃墜する2機の戦闘機
ミラ:え?
フレデリック:1つ、魔族たるもの助け合いの精神を持つべし!
エリック:1つ、魔族たるもの弱き者を助けよ!
フレデリック:1つ、それを見て見ぬふりをするものは・・・
フレデリック&エリック:生涯の恥と知れ‼︎
ミラ:叔父さん、エリックさん!
黒峰組構成員:なっ!スカイフォードの魔王と英雄だと⁉︎
フレデリック:ここは任せろ!
ミラ:うん!ありがとう♪
1柱の風の龍神族が追いつこうと迫る
ミラ:ダメ、捕まる!
ピンチのミラの前に転移する雛
雛:ほよ?ウチおまんじゅうたべとったのに、ここどこどしゅの?
ユリカ:この子はハーピィ族の女の子で
ミラ:あなた、ご近所さんの子の雛ちゃん⁉︎
雛:あ!ミラねえちゃん、おばんどしゅ〜♪ミラねえちゃんおしごとなん?
ミラ:そうよ、この荷物を届けたいんだけど、意地悪な龍神さんに奪られそうなの。
雛:ならウチがとどけるからおにもつごとウチをなげておくれやしゅ♪
ミラ:良いの?
雛:はよせんと、ちゅかまってしまいましゅえ〜。
ミラ:そうね、じゃあお願い!
腕章を雛に付けてカバンを持たせるミラ
ミラ:じゃ、いくよ!
雛:どんとこいどしゅ!
猛スピードで飛びながら雛を裁判所に向け投げるミラ
ミラ:いっけぇーーーーーー‼︎
雛:ひょーーーーー♪
※このお話は『VS黒峰組(後編)』に繋がっています
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます