冬野ゆな

「不老不死のエッセンス」がかけられた奇跡のサクラが枯れた。 エッセンスの効果を揺るがす大事件の解決を命じられた主人公は、とある真実にたどり着くことになる。 たった6000字弱の中…続きを読む

ひょんなことから女を殺してしまった「この私」こと日暮匡。 自殺に見せかけ隠蔽したつもりが、犯人だと告げる探偵が現れて……。 犯人主役の倒叙ミステリ。 探偵に犯人が明かされるまでと…続きを読む

田舎の神社をついでしまった主人公。 妖怪だの幽霊だの信じていないのに、どういうわけか「すごいお祓い」ができるとインフルエンサーに宣伝されてしまう。そんなことできないのに。 そのせい…続きを読む

夏には不思議な出来事がよく似合う。SFも似合う。 そんな暑くなりすぎた夏を過ごすため、人類が考えただしたのは……。 暑い夏のわずかなあいだの、思い出のような時間がさらりと流れるよ…続きを読む

時代劇（？）とSFが絶妙な具合で融合した新次元時代劇（かもしれない。）
会話のテンポもよく、ノリさえ合えばすらっと読める。
短時間で読めるのでオススメ。

軌道貴族から機械の身体を持つリーファに依頼されたのは、軌道より堕天した末端の医師の追跡だった。 古式ゆかしいとあらすじに銘打たれているだけあって、のっけからweb小説らしからぬ（…続きを読む

　とある村落で起きた大規模な火事。 　その犯人の手記、というより手紙の体裁で書かれた顛末です。 　村で何が起きていたのか、具体的な事が書かれるわけではありません。しかし、小さな村…続きを読む

皆さんは正義と悪、どちらにあこがれますか？ 私は悪です。 死んだおじいちゃんから託されていたＶＲゴーグルと指輪。女子中学生麻央がそれを装着すると、なんと悪の首領アーク・ダイオーン…続きを読む

人魚姫＋オペラ座の怪人。 これは人魚姫の話だ。 足を手に入れた代わりに、歌以外の言葉を失ってしまった人魚姫。 しかし彼女が振り向かせようとするのは王子ではなく、人々を魅了する歌に…続きを読む

　とある少女”ロザリー”に纏わるルールと資料。 　いわゆる一般的な、台詞と地の文で展開する小説とは異なり、断片的な記録や資料を読むことで何が起きたかや背景を推測するタイプです。 …続きを読む

食糧難を解決したはずの未来。緩やかな衰退の中で穀物は枯れた。 そんな絶望的な世界で「山羊女」は生み出された。 セルロースを分解できる腸を持った女。 その遺伝子を受け継ぐ山羊男を生み…続きを読む

あらすじが大体を物語っている作品。 三つの世界観に関してはありふれたもので、特筆するほど珍しくありません。 しかし、その世界観の繋げ方は見事。 それぞれが作中作になっている構造で…続きを読む

ある日警察署に送られてきたＳＤカードに入っていた動画。 『大学生集団失踪事件の真相』と書かれたそれは、事件の重要参考人から送られてきたものだった。 そんなミステリーめいた導入は、…続きを読む

　これがただ小学生とデートするだけの甘い話であったなら、私はレビューのための筆を執らなかったでしょう。 　確かにこれはタイトルどおりの話です。 　しかしこの話には、「なぜ」とい…続きを読む

　web小説には時折「おっ？」というものが転がっています。 　特にこの作品もタグを見れば、付けられている作品には良し悪しが両極端な作品が多いものばかりが並んでいました。 　ですが…続きを読む

世襲騎士ベイル・マーカスは、辺境の都市トリアナンへ左遷された。 その地で彼は「人形の祠」に関する怪談の蒐集を始める。 ……というファンタジー＋怪談というあまり見ない組み合わせの本…続きを読む

世の中でSFと相性の良いものといえば、ファンタジーの次にホラーもあげられます。 SFホラーといえば、「エイリアン」に見られるようなモンスター・パニック物が大多数。 クトゥルフ神話…続きを読む

主人公が黒穴の呪いにかかり異世界に行ってしまう。 序盤はオーソドックスな異世界小説かと侮っていました。 マンホールから蟻の巣まで、穴という穴を踏んだ瞬間違う世界に落ちていくという…続きを読む

子供を虐待した親が、同じ虐待方法で殺される。 そんな連続殺人事件が起きたとしたら――？ こんな小説がweb小説として転がっていて良いのでしょうか？ たぶん、良いんでしょう。実際載…続きを読む

祖父の葬儀で幼馴染から聞かされた話は、祖父に纏わる秘密だった。 かつて戦時下の中国で婚約までしていたという祖父。 更に、この家には幽霊がいるという。 紫陽花に彩られたしっとりした…続きを読む

それは常に起きうるかもしれない。 日常のなか、いつの間にか忍び寄り、溶けるように混ざり合う非日常。 個々の話は短い話なのですが（ショートショート）、 その中できちんと起承転結がま…続きを読む

いつだったか、護身術を取材した番組でこんなことを言っていた。 襲いかかられた時の対処法や体の動きをさんざんやったあとのことである。 「最強の護身術は、危ない場所に近づかないことだ…続きを読む

トンネルにある都市伝説で盛り上がる大学生。 盛りあげる者に信じない者。そして彼らは向かったトンネルで恐怖に出あう―― そういった怪談にありがちな設定や怪異をなぞりつつ、 それらを…続きを読む

　外部と連絡の絶たれた陸の孤島。 　お互いが初対面のなか起きる殺人事件。 　殺人に際して見立てが使われる。 　これらのキーワードにピンときたそこのあなた、良い小説ありますよ！ …続きを読む

　タイトルからもわかるとおり、キンキョウノォトは「近況ノート」。 　カクヨムという舞台をうまく使ったホラー小説です。 　インターネットが一般に普及して以来、インターネットサイトを…続きを読む

　あなたは、ふらりと本屋に立ち寄って、タイトルだけを見ることはないだろうか。 　新作からも特集コーナーからさえも離れた文庫棚をなんとなしに見ていると、ふっと気になるタイトルがある。…続きを読む

古今東西、猫を主題にした話はどういうわけかそこにある。 いつの間にか隣にいる猫のように、なぜか描かれずにはいられないらしい。 中には宇宙に進出する猫もいて、この猫の王様もそんな猫の…続きを読む

危機感ゼロの冷静系お嬢様が美声の男に誘拐された。 それがはじまりなので、このあとはレビューは飛ばしても構わないのでぜひとも読んでもらいたい。 シリアスな状況はコメディ色に覆い隠さ…続きを読む

タイトル通り、砂が降る街を舞台にしたファンタジー短編です。 短い時間で読むことができるので、ふとした時間に読むことをお薦めしたい。 郵便屋をして暮らす主人公の眼を通した、砂の街の…続きを読む

ほぼ会話（無線機の音）のみで構成されているＳＳです。 無線機で交わされる二人の会話により、二人の間に横たわる距離だけでなく、 裏側にある世界観を推測することができます。 次第にノ…続きを読む

辞書で拾った単語でここまでできるのか！ ヨム人だけでなくカク人にもお薦めしたい。 タイトルには怖い話とありますが、 「人が怖い話」あり「ちょっと不思議な話」ありの、ホラーとしては…続きを読む

内容としては「僕」の部屋の中における日記のはず……。 シンプルな内容ながら、ぞくりとしつつシュールな笑いを誘います。 ネットによくある幽霊系に冷静に対処する話とも違い、 色々な意…続きを読む

レビュータイトルにもした設定だけで心躍ります。 私個人の感想になりますが、ファンタジー的な異世界ではなく、現実に近い世界観で描かれた作品のように思います。更に月並みな表現になります…続きを読む

あまり長々とレビューするのも憚られるので一言だけ。
ブラックジョークの類ですが、ニヤリとしてしまいます。

”英雄”とはなにか。 いったい”何”のための英雄なのか。 おそらくは冒頭から圧倒されることでしょう。 少なくとも驚きました。昨今のweb小説にはあまり見られない（と思いますが、も…続きを読む

とある遊園地のホラーハウスで起こる恐怖体験。 そう一言で書いてしまうとありふれた題材と場所ですが、 そんな舞台設定でありながら、 じっとりと粘つくような恐怖を感じさせてくれる一作…続きを読む

――いかにしてこの状況は出来上がったのか？ このミステリにおいての謎はこれだと私は考えていました。 泥棒たち、組織の青年、そして死体。 過去と現在それぞれがパズルのように配置…続きを読む

探偵と怪盗が出会ったとき、事件が始まる――ただしどちらもポンコツだがな！ 古きよき（？）探偵vs怪盗譚を下敷きにしたコメディ。 たった一日のできごとを、事件のあらましから解決ま…続きを読む

「雪の女王」冒頭の鏡の場面から続く、悪魔にとっての屈辱的で優しき後日談。 作者様の解説がほぼすべてです。 冒頭のあの悪魔は果たしてどうなったのか？ 「雪の女王は何となく知ってる…続きを読む

なるほど、こういうのもあるのか。
そう思わざるをえない。

最終的なオチに唸った。

　まるでギャグにも思えるようなタイトル。 　百人にも満たぬ限界集落の中で起こるゾンビ騒動という内容。 　「なんだ、変則的なゾンビ物か」と思わせるようなキャッチコピー。 　だがそこ…続きを読む

世の中には、話のオチがわかる時がある。 だが、「彼」の話に関して言えば着地点がまったくわからない。 挙句にはタイトルだけでは想像がつかない時まである。 「彼」の話は「自称食通」…続きを読む

どうにも私の環境から、あるいは「当時」の環境からでは、 これらのゲームの画像が見れないようだ。 それなのにパッケージや広告の表示すらなく文章だけで勝負とは。 加えて私は、そんなレ…続きを読む

百話という量に物怖じせず、開いてみてほしい作品。 一つひとつは短い。 そのうえで更に先へ先へと読ませる力を持っている。 ややホラー系が多めの印象はあったが、 ある話の別視点があっ…続きを読む