ひょんなことから女を殺してしまった「この私」こと日暮匡。
自殺に見せかけ隠蔽したつもりが、犯人だと告げる探偵が現れて……。

犯人主役の倒叙ミステリ。
探偵に犯人が明かされるまでというよりは、探偵からの逃亡劇が主体です。
一章では主人公の逃亡劇が、そして二章ではその逃亡劇が、とある人物の目線から語られ直すことになります。

強烈なのが主人公の性格。いやめっちゃクセが強い。
内面はあんな感じでも外面は……と思ってたら、外面も普通にクセが強くて笑ってしまいました。しかしクセが強いだけではなく普通に（犯人として）タチも悪いかもしれない。
とはいえ主人公を追ってくる船橋探偵も若干クセが強いのでそこは心配なく（？）

ちょっと変わったミステリが読みたい、という方にはオススメ。