遥か宇宙での百物語

世の中でSFと相性の良いものといえば、ファンタジーの次にホラーもあげられます。

SFホラーといえば、「エイリアン」に見られるようなモンスター・パニック物が大多数。
クトゥルフ神話などもモンスター物といえばそうでしょう。

しかしこの「航宙士夜話」では、舞台こそ宇宙の片隅ではあるものの、百物語の系譜が連綿と受け継がれている様子。宇宙世紀の時代にも、いまだ不可解な出来事は人々の噂の中に、時に面白おかしく、そして当事者たちにとっては笑い話ではないよう。
また、行われている百物語にも何か理由があるようで……。

SF小説にありがちな専門用語等も少ないので、読んでいる途中に立ち止まることもありませんでした。

(設定の)少し変わった百物語の物語として読み応えがあります。


9/30追記
最終話まで読了しました。
丁寧な筆致で描かれた宇宙の怪談を楽しむことができました。
時代が変わり、舞台が変わっても、怪異の只中にいるのはやはり人間なのでしょう。

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