まず始めに言いますが、僕自身には霊感はありません。だから霊的存在には遭遇した事がないんですよね(友達が引っ越し先のアパートで出くわしたとは聞きましたが)。
ですが霊的存在を信じているんですよね。世の中には科学で解明できない事がありますし、そういった存在がいてもおかしくはない。
これはアイオイ氏が遭遇したとされる怪異の数々を綴った物。もちろんホラーで怖いのですが、それでも何か不思議な感じをしてワクワク感があると思います。何と言うか都市伝説のような感じで。
あったのかもしれないし、ないかもしれない、そんな話の数々。日常の奥に潜む『何か』を知りたいという方には、ぜひおすすめかと思います。
心霊現象にまつわるエッセイ。筆者本人の体験からえがかれている。
心霊現象と聞くと、ついホラーを連想しがちな人も多いのではないか。
けれど本作で描かれているのは、もっと冷静な考察である。
私がこのエッセイを読み、自らの考えを改めようと思ったのは、心霊現象=怖い、という図式。
もし人の霊魂が、何か我々にメッセージを残そうとしているのであれば、と仮定する。そうすると恐ろしいよりも、悲しかったり、ほんのり暖かかったり、そんな気持ちが強くなる。
そして、結局一番恐ろしいのは、生きてる人間なのじゃないか……。
そんなことを考えながら読んだ。
心霊現象だけでなく、人間そのものについても考えるきっかけになる良作です。
いつだったか、護身術を取材した番組でこんなことを言っていた。
襲いかかられた時の対処法や体の動きをさんざんやったあとのことである。
「最強の護身術は、危ない場所に近づかないことだ」と。
この「れーかんにっき」では、その霊現象Ver.を教えてくれる。
貴重な心霊エッセイである。
「れーかんにっき」はある種軽快な言葉運びによって紡ぎ出される独白でもある。ついでにネーミングセンスも絶妙だ。
「ひたすら割り箸投げるマン」には冷静さすら感じる。
そもそも霊感というものそのものがどんな現象であるのか未だわからず、
果たしてどこまでが本当なのか読んでいるほうにはわからない。
しかしそんなことは割とどうでも良くなるほど、文章は読ませる。
そんなことは二の次だ。
創作や小説でわかりやすくエンタメ的に訂正されたものとは違う、
視える人たちの考え方もわかるかもしれない。
いわゆる霊体験、またはそれに準ずる体験談ですね。
私自身、霊感などはあまり無いのですが、恐怖体験や不思議体験などは何度かあります。
確かにこの手の話が信じられない方もいらっしゃるでしょう。それは仕方ない事だと思いますし、寧ろそれはそれで幸せな事なのかもしれません。
実際の不思議体験というものは、その多くがTVなどで紹介されている様な身も凍りつくようなお話…では無いと思っております。
このエッセイの中で語られている様な、実際にはよく分からない、そもそも霊体験なのかもあやふやなものが殆どだと思います。
しかし、科学では証明できない『何か』は存在している様に思えます。説明できない『何か』…似たような経験をした事のある方には共感できる内容ではないでしょうか?