概要
九魔の地には、神や精霊、妖怪に怨霊といった人ならざる魔の者たちと取り引きし、魔に関する問題事を取り扱う仕事をする「逢魔師(おうまし)」と呼ばれる者たちが太古より住み着いている。
櫛笥結人(くしげゆうと)は、千年の歴史を持つ逢魔師史上初めて、女の身でありながら逢魔師となった十八歳。
結人はここ数ヶ月、九魔盆地の山々で数多くの怨霊が目覚めて跋扈するという問題の解決のために奔走していた。
そんな中、結人は「火中の杜」(ほなかのもり)と呼ばれる異界に迷い込み、人間を酷く憎む「灰を以て花を咲かせる異能」を持った鬼と出会う。
何やら封印の眠りについて
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- ★★★ Excellent!!!男装少女と孤高の鬼。二人が交わした約束はきっと『愛している』
純真無垢で、とても尊い。和風純愛ストーリー。
男社会でたくさんの他人に疎まれていても、家族を皆失っても、逢魔師として生きる男装少女の結人。同族にも恐れられて、他人も自分のことも理解できない孤高の鬼の葉桜丸。
なにかしら孤独を感じてた二人の出会いは、呪われた大地を愛で包み込む。
とにかく、結人と葉桜丸の恋愛が、愛しているという言葉すらいらないほどの純愛で、感動しました。
二人は最後まで好きとか惚れた愛しているとか、直接的な愛は交わさないけれど。最終回を読み終わったときには自然と、二人の関係性は特別なものになっていて、結ばれたんだとハッピーエンドを噛み締めることができました。
ストーリー…続きを読む - ★★★ Excellent!!!花咲き乱れるは、愛の如く
千年以上前より、怨霊や祟りの神が跋扈する呪われし大地と云われる九魔盆地(きゅうまぼんち)。その地には、神や精霊、妖怪に怨霊といった人ならざる魔の者たちと取り引きし、魔に関する問題事を取り扱う仕事をする逢魔師(おうまし)と呼ばれる者たちが太古より住み着いていた。
その逢魔師の一人である、この物語の主人公――櫛笥結人(くしげゆうと)は、男社会である逢魔師の中で、初めての女逢魔師になった人物だった。
いくら優秀であっても、女であるが故、無碍にされ、邪険に扱われる結人。更には、もう古い術と言われる賓の契約を使う彼女は、殆ど異端扱いと言っても良いだろう。両親も兄もすでに他界し、守ってくれる者も無い中…続きを読む - ★★★ Excellent!!!憎しみと恐怖。排斥と無理解。人間と妖怪。あらゆる境界を超える逢魔師。
「まったく。人間たちは余計な事しかせぬな。いつの世も」
逢魔師。
人ならざる〝魔の者〟たちと取引し、魔に関する問題事を取り扱う仕事をするもの。
しかし男しかなれない職のため、結人は「男」として逢魔師となった。そのため櫛笥家の〝夜叉っ子"と呼ばれる。
女であること、妖怪と契約していることで蔑まされる結人の前に現れたのは、死にかけていた鬼だった。
人間を敵視する鬼に会った結人は、彼を保護し、葉桜丸と名付ける。
葉桜丸は、火中の杜に収められていた神器〝六火の錫杖〟を探していると言っていた。結人は怨霊跋扈の事件を追っており、葉桜丸の助けを借りるためにも"賓の契約"をする。
苛烈だが優しい鬼と…続きを読む