花咲き乱れるは、愛の如く

  • ★★★ Excellent!!!

千年以上前より、怨霊や祟りの神が跋扈する呪われし大地と云われる九魔盆地(きゅうまぼんち)。その地には、神や精霊、妖怪に怨霊といった人ならざる魔の者たちと取り引きし、魔に関する問題事を取り扱う仕事をする逢魔師(おうまし)と呼ばれる者たちが太古より住み着いていた。
その逢魔師の一人である、この物語の主人公――櫛笥結人(くしげゆうと)は、男社会である逢魔師の中で、初めての女逢魔師になった人物だった。

いくら優秀であっても、女であるが故、無碍にされ、邪険に扱われる結人。更には、もう古い術と言われる賓の契約を使う彼女は、殆ど異端扱いと言っても良いだろう。両親も兄もすでに他界し、守ってくれる者も無い中、結人は常に気丈であり、更には邪険な者たちをものともせずに己の意思に従う姿は、麗しくも逞しい。

そんな結人が偶然出会った鬼――葉桜丸。
人を憎み、毛嫌いしていた彼と出会う。人を憎み忌み嫌う鬼と女逢魔師。二人の出会いから、少しづつ変わっていく繋がりは必見です。
契りを交わし、共に立ち向かう姿は心ときめくものがあります。
オススメです。

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