概要
忌み子の巫と呪われた帝、二人が織りなす愛と奇跡の物語。
魑魅魍魎が跋扈する大正時代。
神々の血を継ぐ八十神家、神々に仕える巫覡の者・神森家は、夜な夜な戦いを繰り広げている。
十八歳の藤村咲耶は、両親の希望で家事手伝いをしながら日々を過ごしていた。
しかし、若き帝・八十神紫貴との出会い。百年ぶりに生まれた巫・神森陽葉の死により、突然人生の岐路に立つことになる。
咲耶は陽葉の双子の片割れで、間引かれるはずだった忌み子。そして──巫だった。
「生みの母、育ての親からの願いを受け、一人の女性としての幸せを享受したいか。それとも、巫として生きていくか」
紫貴の支えを受けた咲耶は、巫として生きることを選び、魑魅魍魎との戦いを決意する。
一方、紫貴は誰にも明かせない大きな秘密を抱えていた。
魑魅魍魎の首領・酒呑童子の呪いに蝕まれ、鬼化が進んでいたのだ。
神々の血を継ぐ八十神家、神々に仕える巫覡の者・神森家は、夜な夜な戦いを繰り広げている。
十八歳の藤村咲耶は、両親の希望で家事手伝いをしながら日々を過ごしていた。
しかし、若き帝・八十神紫貴との出会い。百年ぶりに生まれた巫・神森陽葉の死により、突然人生の岐路に立つことになる。
咲耶は陽葉の双子の片割れで、間引かれるはずだった忌み子。そして──巫だった。
「生みの母、育ての親からの願いを受け、一人の女性としての幸せを享受したいか。それとも、巫として生きていくか」
紫貴の支えを受けた咲耶は、巫として生きることを選び、魑魅魍魎との戦いを決意する。
一方、紫貴は誰にも明かせない大きな秘密を抱えていた。
魑魅魍魎の首領・酒呑童子の呪いに蝕まれ、鬼化が進んでいたのだ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!想いは力となりて、闇を斬る
魑魅魍魎が跋扈する時代。人は夜を恐れ、光を求める。
その光であった筈の神々の血を継ぐ巫覡の者・神森家は、夜を討ち払うために戦いを繰り広げていた。
しかし――
主人公である咲耶。咲耶は当代巫の双子の姉妹であった。双子は忌むべきもの。間引かれる筈だった命。それが、片割れの死によって人生の帰路に立つ。
突然降りかかった、巫としての使命。
それまで、養父母によって大切に育てられ、家事手伝いをしてきた日々。
咲耶の不安は募るばかりだが、手を差し伸べたのは帝でもある紫貴だった。
不安な咲耶の心に寄り添う紫貴。
互いに使命を背負い、寄り添いながらも、強くあろうとする姿。
想い、想われるだけではない…続きを読む - ★★★ Excellent!!!心を穿つ愛情の日本物語
ヒロインは双子の忌み子として間引かれたはずの咲耶と、帝であり神の血と力を持つ紫貴。
本作の素晴らしい点は、感情の起伏の表現と、設定と噛み合った咲耶の境遇だと思います。
この2つが蛇のように絡み合いながらも、混沌とならず、秩序だって進行していくストーリーラインは見事です。
基本的には、咲耶と紫貴を中心に進んでいきますが、咲耶の両親である父・恭一郎と母・香世子の優しさと愛情がなんとも心地良く和ませてくれます。
また、片割れの陽葉は一見傲慢ではあるものの、その裏にあるのは巫としての立場、そしてそれに縛られた懊悩。咲耶は己の力と双子の陽葉の力の間で板挟みになり、悩みながらもそれを受けいれて生きてい…続きを読む