概要
―ただ、大切だっただけ。
病院の帰り際に偶然出会ったことで、クラスメイトの斎藤京平の病気を知った高校2年生の黒川亜美。死に立ち向かう京平の力に少しでもなれればと思い、亜美は京平に自分も病気であると嘘をつく。その嘘は、ただのクラスメイトでしかなかった二人を近づける大きなきっかけとなった。自分だけに見せる弱い一面を知り、京平をどんどん特別に想い始める亜美だが、自分は彼にとっての特別な存在にはなれないことに苦悩する。高校3年生の夏のある日、京平は亜美に黙って突然学校を辞めてしまう。京平を説得しに京平の親友、相良想介と病院を訪れた亜美は、自分が立ち聞きしているとは知らない京平と相良が交わした会話を訊き、自分が間接的に京平の退学の原因になっていたことを知ってショックを受ける。もう二度と京平に会わないことを決めた亜美。京平のい
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