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- ★★★ Excellent!!!小さな神様の偉大なる言葉
今にも消えてしまいそうな女の子と、力強く少々お節介な神様の再会から始まるハートフルな物語です。
自信を喪って毎日を無為に過ごすヒロインの前に現れたお喋りで不思議な神様・みなも。一人と人柱の交流を軸に、柔らかなメロディのようなストーリーが紡がれます。
神様に背中を押され、ヒロインの交友関係も広がり、キーパーソンにも出会う。狭かった世界は一気に広がりますが、アクシデントもトラブルも起きます。全て順風満帆、一筋縄とはいきません。それらを乗り越え、登場人物の全員が成長して行く姿が丹念に繊細に、また愉快に活写されます。
その中で本作を特異な位置に押し上げるのが、小さな神様の重みのある数々の言葉で…続きを読む - ★★ Very Good!!神社の静謐な空気が感じられるような、神と人の心の交流を描く物語
純粋すぎるあまりに周囲と馴染めず、消え入りそうな雰囲気の少女。
彼女に生を取り戻した、言ってみれば幼馴染の産土神の少女。
この二人が出会い、導き、導かれ、そして互いを認め合う物語です。
神様との交流ではあるのですが、『願事』『ご利益』という現世利益とは無縁の、人と神との交流が中心に据えられ、このために全体を通して清涼な雰囲気を感じられました。
人間の少女は、当初自身が周囲に溶け込めないことに悩み、迷うのを、神様がその言葉で諭し、導いていく様は、昔からの神様と人間の在り様を示すかの様。
作者様が作中に散りばめられた日本神話の雰囲気が、この作品の神話的な空気を上手に醸しだされ、それが先に書い…続きを読む - ★★★ Excellent!!!疲れた時はここへ帰っておいで
主人公・実菜穂は、引っ越しをきっかけに環境になじめず、心がすり切れる寸前だった。
進学、就職、結婚。誰しもが実菜穂と同じような経験をし、疲弊や不安を感じたことがあると思います。
そんな時どうすればいいか困ったなら、この小説にその答えがあるかもしれません。
幼い頃、よくいっしょに遊んだ少女・みなもと再会し、実菜穂は少しずつ前を向けるようになっていきます。
みなもの優しさ、的確な助言、飾らず寄り添う姿。それに応えようと一生懸命になる実菜穂。ふたりを見ているうちに、読者はやがて、励まされているのは実菜穂だけではないことに気づくでしょう。
順風満帆に見えた実菜穂とみなも。
しかしみなもは、ひっ…続きを読む