概要
清掃する裏には何かがいる…
小菅始(こすげはじめ)31歳。鬱病と転職の末、辿り着いたのは不可解な現象ばかりが起こる現場の清掃作業だった。地下の清掃作業ではドアからあふれだす奇怪な生物と首のとれた同期の復活を目撃し、地下鉄構内では人を引き摺り込むマネキンと出会い、小学校の旧校舎では子供の視線と走る影が気になりだす。同行するものが次々と死んでいく注文だらけの医療教会に、動物の顔に似せた皮を被る反オカルト集団は科学館で怪奇植物に襲われる。旧・フードコートの食事は鬼から地獄へと変じる入り口で、疲弊するなか日々記録される日誌は怪異により歪みをみせる。死者が追いかけ人を向かわせる祝詞の捧げられる山に、職員の墓地は水に浸かり彼岸の亡霊が顔を出す。生者を名で縛る劇場で行われる復讐劇。小菅は自身の記憶と目標を取り戻しながら主任とともに職
いつも応援ありがとうございます!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!もし、SCP財団で「清掃員」になったら? 悩める青年の怪異オムニバス!
様々な怪異存在を管理するという、SCPじみた謎の団体に、末端の「清掃員」として雇われた主人公。
鬱とADHDに苦しみ、小説を書いてもパッとしない悩める三十路……という小菅くんの設定は、我が身につまされるところがあります。母親とのやり取りとか、カサンドラさんの叱責とか辛い描写も挟まりますね。
出現する怪異などだいたいのあらすじはキャプションにすべて書かれている親切設計にもびっくり。
【星の村】や浴衣の少女は何だったかなど、残された謎も多く、まだまだ続きが書けそうな内容です。
作中の怪異で一番嫌なのは「教会」ですね。指示に従わないと即死なのに、そこで業務上の取り引きをしないといけないとは………続きを読む