概要
カクヨムコン9ホラー部門【特別賞受賞】
※初期タイトル【Case×祓魔師】
※その後【...ト ラ ...ゥマ... ツキ...】に改題
※書籍版以降は【咎喰みの祓魔師】で統一
※書籍版はWeb版第一章を単行本ボリュームに大幅加筆修正した【深化版】になります。
犬塚賢吾は夜な夜な悪夢にうなされる。
幼少期に負った酷いトラウマは、大人になった今も彼の心をじゅくじゅくと蝕み続けていた。
過去の影を振り払うように、彼は今日もリボルバーを携え現場へと赴く。
薄暗く奥まった、閉ざされた部屋で行われる、悪魔憑き達によるおぞましい虐待を追いかける。
これは悪魔に冒された世界で、小さな光を絶やさんと戦う、祓魔師達の物語。
✝✝✝✝✝✝大艱難年表✝✝✝
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!悪魔が解放されてしまった世界で、犠牲になる子ども達を救おうとする物語。
物語は悪魔憑きと対峙する祓魔師である犬塚が、バディを組まされるところから始まります。
悪魔や悪魔憑きがいつ現れてもおかしくないダークな世界観、そしてそれらによって影響を受けた子どもはトラウマによって不思議な能力を発現することもある。
その能力が、悪魔憑きと対決する際にも活用されます。
ダークファンタジーの世界観でも、人の絶望や欲望、執着とそれに悪魔が関わることによる残酷さの極振りで、内容自体はシリアス・ホラーに感じました。
二人とも重い過去を抱えていて、悪魔だけじゃなく、人間側の組織とも軋轢があり、読む側としては軽妙な会話を交わしていても二人の心の重荷が心配になってしまう。
読者とし…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ドラマ的スタイリッシュアクション!!これはみんなの大好物
あの「腹痛さん」の作者様が放つ最新作です!!
ポップでスタイリッシュ、読みやすく計算調整された文章が物語の世界へ誘います。
では、軽めの作品なのかといえばとんでもない。作者様の真骨頂ともいえるエグみ強めなホラー描写ももちろんございます。
しっかりと緻密に構成された世界観と、描写。一歩間違えば死の命賭けの戦い。組織への疑惑と悪魔たちとの邂逅。異能力捜査は時にコミカルに、時にシリアスに。凸凹コンビが織りなす物語に目が離せません。
ドラマがしっかりしているので読んでいて目が滑らず、バトル一辺倒にならないのは作者様の実力の高さが伺えます。
読者を楽しませよう、これでどうだ!と言わんばかりの実にサー…続きを読む - ★★★ Excellent!!!堕天使に蹂躙された世界に潜む悪魔憑き!男女バディが挑む退魔調査記録
第一話目のインパクトから、相当恐ろしい物語に違いない!
そう怯えながら読み始めたところ、悪魔憑きが巻き起こす恐ろしい事件の描写はもちろんあるのですが、それに対峙する主人公と、そのバディを務めるヒロインの強烈な存在感にぐいぐい引き込まれることになりました。
過去の出来事ゆえか、どこか退廃的な雰囲気を漂わせ、人を寄せ付けない主人公。
けれど調査を行えば、意外なほど人の心に寄り添うことのできる一面を持ち、悪魔憑きとの戦いでは、愛用の銃を撃つだけでなく独自の異能を使いこなす大人なヒーロー。
バディのヒロインは、お菓子を分け与えようとするもションボリを隠しきれなかったり、競争率の高いランチ争奪に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!Silver bullet 357
対悪魔用特殊弾
馬鹿どもと交わるな
蛇(じゃ)の眼
中二病全開である。中二病についてはわたしは中二病でない奴は創作するなというほどに、中二病的感性の全面的な支持者だ。
教室でやるなよ(小声)というだけです。
中二病的要素は特定ジャンルの中、とくに暗黒面との戦いにおいては絶大なる効力を発揮する。
それは物語のうねりの中で鮮烈に連打されるスタッカートだ。
主人公の眼は赤く光り、脳内に響く声にのたうち回る。
すると読者はおのれのうちにある生涯中二病を発動させ、呼応させて、その展開に喝采を送るのだ。
そう、こういうのが見たかった! と。
1974年公開の映画「エクソ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!タイトルやジャンルに囚われず、とりあえず読んでみる価値のある小説作品
もしもあなたが最近の小説の傾向に囚われているならば、この小説のタイトルと副題を確認した後では、読むことを試みないかもしれません。
しかし、この小説はそういった点を無視しても十分に読む価値があると感じました。
簡潔でありながら完成された文、文の配置と組み合わせの調和と美しさ、適切な描写と対話が、この小説を非常に魅力的に感じさせます。
さらに、この小説を書いた作家の個性的な語り口により、知らず知らずのうちに引き込まれ、続けて読んでいて、レビューを書くことを動機付けるほどの魅力があると評価します。
もし、あなたがこの小説に触れ、読み進めながら説明のつかない魅力と訴求力を感じて…続きを読む