あの「腹痛さん」の作者様が放つ最新作です!!
ポップでスタイリッシュ、読みやすく計算調整された文章が物語の世界へ誘います。
では、軽めの作品なのかといえばとんでもない。作者様の真骨頂ともいえるエグみ強めなホラー描写ももちろんございます。
しっかりと緻密に構成された世界観と、描写。一歩間違えば死の命賭けの戦い。組織への疑惑と悪魔たちとの邂逅。異能力捜査は時にコミカルに、時にシリアスに。凸凹コンビが織りなす物語に目が離せません。
ドラマがしっかりしているので読んでいて目が滑らず、バトル一辺倒にならないのは作者様の実力の高さが伺えます。
読者を楽しませよう、これでどうだ!と言わんばかりの実にサービス精神が旺盛な作品です!
例えるならば、
ラーメンを頼んだらちゃんとラーメンがきた。さらには頼もうと思ってたけど遠慮しちゃった餃子とチャーハンまで何も言わずに出してきてくれたかのような作品です。
「ほら、これいつも頼んでたでしょ?サービスするよ」
と作者様の笑顔が浮かびます。
ぜひぜひ、オススメ致します!
第一話目のインパクトから、相当恐ろしい物語に違いない!
そう怯えながら読み始めたところ、悪魔憑きが巻き起こす恐ろしい事件の描写はもちろんあるのですが、それに対峙する主人公と、そのバディを務めるヒロインの強烈な存在感にぐいぐい引き込まれることになりました。
過去の出来事ゆえか、どこか退廃的な雰囲気を漂わせ、人を寄せ付けない主人公。
けれど調査を行えば、意外なほど人の心に寄り添うことのできる一面を持ち、悪魔憑きとの戦いでは、愛用の銃を撃つだけでなく独自の異能を使いこなす大人なヒーロー。
バディのヒロインは、お菓子を分け与えようとするもションボリを隠しきれなかったり、競争率の高いランチ争奪に張り切ったりと、可愛らしい一面を持っています。
けれどいざ戦いとなると、彼女もまた異能を使い、とんでもない戦闘力を発揮するのです。
その2人が事件を通してぶつかったり、認め合ったりを繰り返し、事件を少しづつ炙り出して行く様は目が離せません!
怖いものがちょっと苦手なわたしでも、思い切り楽しめるお話です♪ お勧めです!
対悪魔用特殊弾
馬鹿どもと交わるな
蛇(じゃ)の眼
中二病全開である。中二病についてはわたしは中二病でない奴は創作するなというほどに、中二病的感性の全面的な支持者だ。
教室でやるなよ(小声)というだけです。
中二病的要素は特定ジャンルの中、とくに暗黒面との戦いにおいては絶大なる効力を発揮する。
それは物語のうねりの中で鮮烈に連打されるスタッカートだ。
主人公の眼は赤く光り、脳内に響く声にのたうち回る。
すると読者はおのれのうちにある生涯中二病を発動させ、呼応させて、その展開に喝采を送るのだ。
そう、こういうのが見たかった! と。
1974年公開の映画「エクソシスト」が好きなのだが、あの映画になぜあれほどに魅了されるのかといえば、不可解な悪魔憑き事件を扱いながらも、そこに何ともいえぬ侘しさ、寂しさが全編に刷かれているからだ。昼なお暗い森林の中で細々と人が営むしかなかった中世暗黒時代の趣きそのままに、登場人物は現代の都会の中に居ながらも薄闇の中に頼りなく存在しており、一寸先は闇だった。
その闇の濃さを、中二病者たちはこよなく愛す。
当然のようにこの話の主人公たちもまた、現実と異界との狭間を行き来する闇の通路に佇む中二病の体現者である。
虎馬(トラウマ)と特殊能力は彼らを孤独にするが、人が見えぬものを見て、聖句を唱える仲間を見出すと急速に惹かれ合う。
不治の中二病を患っている読者がこの作品に魅せられていく理由としては、「そこに中二病があるから」という理由だけで十分だ。
美少女やちょっと癖のある若者と夜の街を駈け抜けて、銀の銃弾を魔物に対してぶっ放してみたいではないか。
-------------------
委員長キャラ、辰巳真白。壱級祓魔師。
ホワイトな不良、犬塚賢吾。弐級祓魔師。
「現場ではわたしが上官ですから!」
「お前の指図は受けねえって云ったろ!」
彼ら、祓魔師(エクソシスト)。
魔障反応のあるところ、エクソシストは駈けつける。
-------------------
白の墓石を背景にしたこんなアバンタイトルで始まるアニメのオープニングを観たくなりませんか?
わたしは、なります。
もしもあなたが最近の小説の傾向に囚われているならば、この小説のタイトルと副題を確認した後では、読むことを試みないかもしれません。
しかし、この小説はそういった点を無視しても十分に読む価値があると感じました。
簡潔でありながら完成された文、文の配置と組み合わせの調和と美しさ、適切な描写と対話が、この小説を非常に魅力的に感じさせます。
さらに、この小説を書いた作家の個性的な語り口により、知らず知らずのうちに引き込まれ、続けて読んでいて、レビューを書くことを動機付けるほどの魅力があると評価します。
もし、あなたがこの小説に触れ、読み進めながら説明のつかない魅力と訴求力を感じているなら、それはあなたがこの小説をしっかりと精読していること、そしてこの小説の魅力に完全にはまっていることを意味するでしょう。
闇で暗躍する霊や悪魔、思念など魔障と呼ばれる存在が社会を脅かし、人々は不確実な未来へと取り憑かれていく。立ち上がった癒えない傷を抱えたエクソシスト達が己の正義を胸に、闇と対峙し抗い抜いていく物語。
秒針音を感じさせる不気味な仮面、闇の潜むひび割れた顔、擬音語を交えた不協たる狂騒……ホラーを超越した狂気が目の前に立ちはだかる描写は、息を呑む程の緊張感を生み、戦慄的情動を駆り立てる。地獄に咲く血染めの華に似て、死の色彩が絶妙なコントラストで描かれては、その恐怖を代弁するかのようだ。
あらすじで紹介される壮大なストーリーに負け劣ることなく、完成された世界観を筆者の卓越した感性と筆力とから味わうことができます。
衝撃の傑作、圧巻です。
同じ作者様の腹痛先生シリーズのファンでして、本作も拝読させていただいております。
色々なエンタメ要素がこれでもかと詰め込まれており、語彙不足で恐縮ですが、とにかく面白いです!
主人公たちが事件の謎を追い、被害者を特定して救出するという流れは男女バディの刑事もの風にも感じられます。
そこに舞台設定や背景がエピソードや世界観に独自性や映像的な特色与えており、腹痛先生シリーズと同様、映像作品にしたらこの上なく面白そうだなぁと感じさせられます。
バディ2人のやり取りなど、コメディ的なシーンも面白いですが、時々がっつりのホラーシーンが入るのもこの作品の特色かと思います。
虐待という人間性の裏側に深く切り込むテーマを扱われているだけに、人間ドラマの展開も期待されます。
構成も描写も作り込まれた設定も、商業作品じゃないのかこれ…と思わせられます。この先の展開と待ち受ける結末が、今から楽しみでなりません!!
アポカリプス戦争の幕開け。
壊滅的な被害と犠牲を出しながらも、祓魔師を中心とした戦いの末、堕天使達を次元の亀裂に押し戻すことに成功する。それを機に、キリスト教会の立場は世界的に向上することになるのだった。
しかしながら、小さな次元の裂け目から魑魅魍魎、低級悪魔、思念、ゴーストといった【魔障】の発生を止められず、その対処法として、各国に法王庁直轄の【聖教会】が設立された。
そんな中、【悪魔憑き】と呼ばれる人々が誕生し始める。
それに対抗するのは、魔障絡みの傷【トラウマ】を負った異能者達で構成される祓魔師【エクソシスト】たち。
このお話はそんな【魔障】を解決し、闇に抗う物語――――。
ざっと"あらすじ"部分をまとめてみましたが、どうでしょう?
専門的で難しそう?そんなことはありません。
弐級祓魔師の犬塚賢吾と、新米祓魔師だけど壱級祓魔師で上官、辰巳真白のバディもの。これだけでも期待大!
まさに"腹痛さんシリーズ"を思わせる男女のバディ。でも立場がまた違うので、ふたりのやり取りも新鮮。
まだまだ序盤なので、読んでいない方でも手に取りやすい話数。ふたりの成長やバディとしての信頼が深まっていく過程を見届けるのも、ひとつの楽しみ方と言えますね。
完全新作、これもドラマになってもおかしくなさそうな、リアルな要素もあるヒューマンドラマ✕アクションホラーな作品。
オススメの作品です✨
ぜひぜひ〜(*'ω'*)♪
僕はこの物語を読んで、まず「ガツン!」とやられました。こんな抽象的な表現でなくキチンと書くなら、僕の想像を軽く上回って、思わず不意打ちを喰らってしまいました。
不意打ち、単純に言えば「ひざかっくん」とかありますが、そんな例えだとお叱りを受けそうなので、「ボクシングのカウンター」で例えさせて頂きます。
ボクシングのカウンターとは意識外の一発です。様々なフェイントやフェイクの戦略、更には体感時間の誤差を産み出したり、誘導やプレッシャーを作ったりと、複雑な仕掛けを行ない、さらにその先に何万回という反復で身体にしみ込ませた「一撃」を正しく遂行出来る、そんな「タフなハート」があって、初めて成功出来るものです。
ではこちらの物語がどうなのかと言うと、まだ第5話の序盤ではありますが、分かり易い表層面からも、「何かある」と伺えるとんでもない気配が物語にざわざわと漂っております。さらに独特なキャラは緩急をつけ、エクソシストという設定上チラホラと出て来る単語や表現が、心惑わす禍々しさを刻んで来ます。
そんな空気感の中で、読者様の意識を越える「物語」を放つのは、筆者様の高い筆力は元より、なによりもその創作において圧倒的に蓄えられているであろう様々な経験値からだろうと思います。だからこそ「一筋縄ではいかない」物語となっているのです。
少し失礼を承知で書かせて頂くと、これは何度も何度も、深く深く、繰り返し繰り返し、もがいてもがいて試行錯誤した人間にしか出せない「タフな味わい」を感じます。だから一見陰鬱になりそうな物語が、重くなり過ぎず適度な明るさを保っておられるのです。僕はそれを希望と呼びます。
お勧め致します。
例えるならこの物語の1000文字の裏には、10万文字以上の深みが軽く宿っており、だからこそある程度の経験則で物語を捉えられる読者様の予測すら上回る、そんな想定外な不意打ちが今後も多く生まれて来ると僕は期待せずにはいられません。
皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)