闇は、静かに嗤う……

闇で暗躍する霊や悪魔、思念など魔障と呼ばれる存在が社会を脅かし、人々は不確実な未来へと取り憑かれていく。立ち上がった癒えない傷を抱えたエクソシスト達が己の正義を胸に、闇と対峙し抗い抜いていく物語。
秒針音を感じさせる不気味な仮面、闇の潜むひび割れた顔、擬音語を交えた不協たる狂騒……ホラーを超越した狂気が目の前に立ちはだかる描写は、息を呑む程の緊張感を生み、戦慄的情動を駆り立てる。地獄に咲く血染めの華に似て、死の色彩が絶妙なコントラストで描かれては、その恐怖を代弁するかのようだ。
あらすじで紹介される壮大なストーリーに負け劣ることなく、完成された世界観を筆者の卓越した感性と筆力とから味わうことができます。
衝撃の傑作、圧巻です。

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