概要
皇后が残したその言葉は何をまかり間違ったのか字面通りに受け止められてしまった。
この世でもっとも強い女性を皇太子妃に据えるべく、今ここに史上初の後宮武術大会が開かれようとしていた!
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カクヨムコン5 キャラクター文芸部門にて最終選考対象に残りました。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!いやぁ、面白かった。この路線は好きだな。
中国拳法を描きたかったから中国の古い王朝ぽい世界にしただけで、基本は単なる武侠小説と言う認識で読み進めた。それでも素直に面白いと熱中していたら、最後の後日譚で驚いた。
これって史実を踏襲した歴史小説だったんですね。
主人公が、市井じゃないけど、無名な人物だから、中国史と関係してくるなんて予想もしてなかった。
ネタバレには相当しないと思うが、日の光を浴びる歴史上の人物で言えば、あの大帝国の唐王朝の二代目から三代目にかけて。
ここからはネタバレに注意しながら書くが、Wikipediaは三代目を馬鹿にしている。史実では日本の白村江の戦いにも関係してくる、彼の妻も本作品にはシレっと登場している。
作…続きを読む - ★★★ Excellent!!!宮廷に渦巻く陰謀に巻き込まれた女官、名を変え挑むのは皇太子妃選抜の闘宴
すっげぇ……。(感嘆しか出てこない)
カクヨムを読んでると時々「なんでこれ書籍化してないの?」ってレベルのすごい作品を引き当てる時があるんですけれど、これはまさしくそれでした。
武侠描写の参考になにか読もうと思いたち、この分野でよく名前をお見かけする作者さんの作品をとりあえずと選んだのすが、もうなんかレベルが違った。
歴史、ミステリ、百合、そして武侠、どの描写においても隙がない。全てを高いレベルで描きながら、王道のストーリーにより徹底したエンタメ作品として仕上げている。息も吐かせぬバトルがはじまったと思ったら、後宮での乙女達のかしましい日常、かと思えば次々飛び出す歴史上の人物。ど…続きを読む - ★★★ Excellent!!!陰謀渦巻く後宮を舞台に、女武侠の痛快アクションが炸裂する!
まさかの後宮を舞台にした武侠物だ。
それも、魔法も神秘もない、頼みは己の功夫だけというガチンコである。
武侠物ということで、アクション シーンの大部分は白兵戦闘なのだが、その描写が秀逸だ。
攻防をほとんど一手ずつ描写しているはずなのに、テンポが落ちず戦闘の緊迫感を損なわない。
「ブルース リーのアクションを読んでいる」ような感覚を各章で堪能できる。
話の本筋である陰謀劇は、非常に複雑で読みごたえがある。
多数の登場人物が、きちんと自分の思惑を持って行動している。
さらに、主人公は陰謀劇の端でちょろちょろする立場なので、入手できる情報は限定的。
このため、陰謀劇の全体像はラスト バトルまで…続きを読む - ★★★ Excellent!!!後宮小説を革命する物語―それは『ぶげいタイムきらら』だ!!
後宮モノといえば、大人気のジャンルの一つですよね。
古今東西、多彩な作家さんたちが豪華絢爛たる後宮物語を紡ぎ、魅力的なヒロインたちが生まれてきました。
今でも後宮モノは続々と刊行されており、現状続いているシリーズがどれだけあるのか把握するのすら難しい感があります。はっきり言って全部読めません(^_^;)
こうなると、読み手としては「いかに作者のオリジナリティーがあるか!」でどの作品を読むか決めるしかない……。
故人曰く、「小説のオリジナリティーとは、つまるところ書き手の性癖なり」
この言葉はブッダかイエス・キリストの名言……いや、孔子だったかな?
とにかく、昔のエロイ人が言った言葉の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!後宮×バトル、新ジャンルを開拓する熱い作品!
一目見てお分かりの通り、タイトルもキャッチコピーもいたってシンプル。
この作品はその名の通り、後宮モノと武侠モノを見事に融合した「ジャンルの垣根」を叩き割りにかかる作品です。
後宮モノの華やかな世界観の描写は言うまでもなく、女性たちの友情と愛と政治の狭間で揺れ動く一見凡庸な主人公の心情にぐっと引き込まれながらも……
バトルシーンでは、劇画調のアニメのような濃密で手に汗握る展開が繰り広げられます。(そしてその手数の多さはさすが古月さんの力量があってこその為せる技!)
本来なら相反するように見える二つのジャンルが良い意味で作品の緩急を生み出し、ぐいぐいと引き込まれていきます。
本レビュー…続きを読む - ★★★ Excellent!!!皇太子様は強い女子(物理)がお好き!? 宮女よ宮女、武を研き恋を知れ!
宮勤めの無学なお針子は、ひょんなことから、
溌剌とした才色兼備の妃嬪と顔見知りになる。
お針子には秘密があった。武芸ができるのだ。
それを妃嬪に知られてしまったからさぁ大変。
妃嬪とは皇帝の側室で、後宮に暮らしている。
お針子が出会った彼女は、いまだ乙女だった。
彼女は自らを妹とする義姉妹の契りを提案し、
お針子はその夜から妃嬪の姉となってしまう。
ところが、秘密の義姉妹の仲睦まじい関係は、
後宮に現れた不審な武芸者によって絶たれた。
お針子は投獄され処刑を言い渡されるのだが、
これは皇太子と巡り会う運命の始まりで──。
大唐帝国の華やかな後宮が舞台となっており、
登場するオジサンたち…続きを読む