ゆうつむぎ

彼のなかにあるわたしのぶんのささやかな余白、ぬばたまの黒より深く誘い合う肌、ひだまりにぴんと猫しっぽ、母の荷にあふれる想いで、大人の花色をした恋、青星を頼りに旅をしていた…… セ…続きを読む

検閲の事業化により、内務省の検査を経て帝國圖書館へ納本される出版物のうち、発禁処分を受けた書籍は地下の禁書庫に封印された。 その中に奪い取られた数巻が存在する。それらは嗜虐性に満ち…続きを読む

人は？　きっと、蜜をてさぐりする夫婦は日々もどかしくて、ほんとは甘い。 ものを創り出されるひとはけっこうに、性別をつかいわけている または脳を、性別が多種あつかえる仕様に訓練して…続きを読む

ここをおとづれると、至高のワインリストと、異国への旅路が開きます。 「つまり、ワインを造るということは、その土地に根ざしていくということ」 ----------…続きを読む

想い出のやさしさ、再会のせつなさ、こころのあたたかさ ラストで見上げる世界のひろさ。 日々という年輪に丁寧に、刻み込まれていくような 人と人との関係がもつ季節の、その映えた移りか…続きを読む

文字だけで描かれているのに 読まれる方のこころにある花、月、竜、明るい夜が 好ましい色彩で再現されているのではないかと感じました。 ぽ。とこころをあたためる。 ポクルの物語に希…続きを読む

軽やかで物語の仕掛けも面白い、明るい笑いが生まれる 読んでいてなんだかスカーッと気持ちが晴れるケンサク。 【 ホンヤノ・ケンサク 】 【 ぬいぐるみのケンサク 】 【 ぐちゃぐ…続きを読む

血のつながりの中でとくべつに甘い存在。 だけれど歳をかさねると、たまに離れたくなったり、やだなあと思う 成長期の自分の心がその存在を遠くしてしまったり、してしまう。 ちょうど就職…続きを読む

命をなくした人、６人。 あつめられたその場所で ひとりひとりの人生がほどかれ、ある選別を受けて彼らは ひとつひとつの解決を与えられていく。 その数だけある人のゆきさきに、生きかた…続きを読む

山形のソウルが炸裂する美味しい聖戦に 心まで熱く笑いでぽかぽかになれますよ。 戦いの終止符をうつ一撃のキメセリフは 「あがめぇしょっぱいぴぃ――！」 ※意味は作中コメント欄に。…続きを読む

一文のなかに氷片のように散りばめられている不穏の片鱗に 1ページ目からのみこまれます。 視えている経験でしか書けないのではと感じる描写、言葉。 ひたひたと暗闇に溺れさせるように現…続きを読む

島津家の家士が当時の京の情勢を藩に伝えるための報告書では 年若い美剣士とたたえられ 島津・毛利ら六家の記録には剣も学も優れると記される。 若き新選組幹部、副長助勤で八番隊隊長 …続きを読む

まったくきもちのいい主人公・未来。 未来にはずっと一筋のアイドルがいて 悩んだときにはそのお気持ちを想い考え決意します、ためらいようもありません。 だってアイドルは信長様。 そ…続きを読む

転生や魔法をナシで、どこまでリアルを描けるか。 作者さまがめざす「航跡」の筋道が世界をうむ。 数の削りあいになる戦場で粒でしかない兵達は それぞれの信念と家族や恋人との想いを胸…続きを読む

出逢っちゃいけないキャラが唯一無二の相棒になった。 ある事件が起こる。 閉鎖された空間で人々は、恐れと苛立ちと怒りと疲労の混合色がはっきり見て取れるまで追い詰められ、その場所に…続きを読む

人の命が紙ほどにかるい、だから 薄い命の生き方などするつもりはない 血がまじる泥の中からでも剣をとれ！ 硬く強い物語の始まりに夢中になっていると 世界が深く広くデザインされはじ…続きを読む

たくさん並ぶ教室のつくえ、踊り場の鏡、無いはずの四階への階段 ぜったい怖い古い北校舎 こっくりさんの十円玉 さあ、ミコトと零くん、銅色の十円玉を動かすおトモダチとはじめましょう…続きを読む

アオハルの距離、年ごろの無垢なこころが気をつかいあいながら 自分を知ってほしいけれど手が伸ばせない、胸がソワソワするほの切ない気持ち。 男女を問わず人どうしのこころを手さぐりす…続きを読む

怖いと思う根源がむき出す 削ぎ研いだ文章が呪そのものになったかのように喰らいついてくる。 呪がねり塊り邪悪そのものとなった現象が、神も仏も手が出せない状態で 「腹痛先生」のも…続きを読む

主人公は忙しい人で、毎日たちよる癒しの場所をもっている。 全国各地でフランチャイズしているコンビニエンスストアの 目当てはクトゥルフお母さん。どの支店にも遍在して出迎えてくれ 「…続きを読む

どうして音にも温度にも触れられるのだろう 文章は選び抜かれてやわらか、会話から世界の仕組みや背景がくっきりと見え 美しい意味をもつ言葉に聲に聴き惚れ、成長していく少年が進み乗り越…続きを読む

南国に住む親友に朝すすめ、関東の仕事相手から夕刻に推される テレワーク相手のわたしはすでに中毒ですと答えて夜三人でZo○m飲み会で語り合う 乾杯の音頭はもちろん 「「「あり乾杯！…続きを読む

ころからと瑠璃はりの音と彩りが光と共鳴するような美しさ。 この作者さまのつづる言の葉は 天からそそぐ福音があるのなら、それに白く細い指先を触れ紡いで 人には出せない音を文字に封じ…続きを読む

１ページ目からやられます。送料無料でやってくる一千万円の凡庸型 Iカップメイドロボ（八又産業浅草工場出荷） かわいさ、たまらないやりとり、特別グルメ、あーん♡のためにふーふーをお…続きを読む

90歳まで描きつづけてまだ死のまぎわに 「あと十年、いや五年、描けたら本物の絵描きになれたのに」と残した 「ほんもの」の絵かき・北斎。 好敵手・馬琴と北斎の熱いやりとりの気持ち…続きを読む

戦乱に腐る田畑や削り取られる人たちが何とか生きのびる土の上を 男たちに翻弄され汚されるように見える雉女。 その時代のさまざまな女性の生き方とそこから形成される性質、生きる方法、…続きを読む

映画を観ている没入感。 ずっと登場人物たちが美しい名優達のように チャーミングな所作で動き走り軽快に知的に会話し 画面下に字幕がでている感覚をスピード気持ちよく追う 彼女たちの声…続きを読む

うっとりとするバトル、引き継がれる伝承、コミカルさ可憐さ、技名たまらん、キメ台詞にもゾクゾクする、疾走感！ カッコいい。 たくさんの人に響く無数のツボに突きささる、現代に生まれ…続きを読む

ヒトの祖先も生まれていない時からずっといままで繋がり残される、 命は人ばかりでなく全部にあるんだよ、どれが偉いと言うものでもないんだよ。 -------------------※…続きを読む

雪ふり積もる国の親子らが飢えないように幼子を奉公に出した先で 幼な子・ゆきに、ふりつもる日々 そのひとひらが描き起こし残す未来 天からそそぐ雪の一粒が目にやわらかに 沁みるように…続きを読む

鬼手仏心 仏の心を持ちながらも鬼の手をもって治療にあたれ、という諺だ。 ----------------------Ⓒhekisei『診察室のトホホホホ』本文より抜粋 このエッ…続きを読む

だがこの鷹の視点はひとひとつの人生にもピントがしぼられる。 主人公、その敵、自軍、そしてそれぞれの家族たちの行動・心理の描写は 存在の体温が感じられるほどに優しく人間味にあふれて…続きを読む

優しい心情の筆が描き出す短篇

読みながら真夜中から光に開けていく感じが
ここちよいです。



※きらきらの
いくら丼がたべたくなりました。

ここに現れているのは ぜんぶ、ホンモノ みんな、本当にあったこと。 作者様のまわりには陽射しにひかれるように、さまざまな個性の人々が 多彩な方面から「実話」をつれて集まってきま…続きを読む

世界中の歴史を戦闘を人の紡いだ文化を どれだけ頭に詰め込めば これほどの「帝国」が創造できるのだろうか。 しかも、もふもふしっぽにおみみ、ふにふに肉球 美しいつばさ、竜獣《ドラギ…続きを読む

短い舞台にぎゅと濃縮して描かれるショートショートに書き手さんの思考や このまれている風土まで個性になっているような美味しさがあって。 おちや文章のおしゃれさも高品質。 高級な箔押…続きを読む

打ちおろすハンマーのリズムを聞け。 あのリズムが在する限り、芸術は永遠に滅びないであろう。 〈 芥川龍之介 〉 言葉は、世界は、血でつがない者も 繋いでいくのだ、と知った。 …続きを読む

恋にとどかない切なさを、やさしい母にあたった 恋にやぶれてはいなかったのだと、気がつく大人になった 恋は家族になりまた未来を産む 雨が降るたびに「　主人公　」におこる成長。 この…続きを読む

こんなみせられかた、したことがない 最初は５から１へ読んで１１０で凄い…完璧だとドキドキし 次に１から５へ読んで１１０。。。。 「すっげぇ…」と、うめき声がでた。 ※「☆☆☆…続きを読む

人魚をだきあげる、そっと、会話をする、 光が肌に灯る、香りも空気の揺らぎも感じる。 表現がとてつもなく妙技なのに、さらりと描くから心地よく こころに染み入る。 すこしづつ人と人魚が…続きを読む

凄まじい。魅入られる物語。 山のような設定を資料を完璧に脳みそにつめこんだうえになりたつ世界 《ケモノ》 カタチも目に浮かぶ、羽織ひらめかせキレイで細い脚に膂力こめ かたなに魔…続きを読む

その剣がうまれる瞬間に肌のあわだつ興奮をした。 哀しい感動と、このストーリーの未来への興奮だ 美しい剣を、そのひとはあたえた。 しなやかで強くて折れない、主人公のそばに存在（あ）る…続きを読む

書く人の悩みそうなところに、ヒントをおいてやさしく希望を点してくれる。 暖かくて文章の学びまである日記。 読み切ってしまった‥‥と、大好物のつまっていた 品の良いお重箱を、もうない…続きを読む

作品のすばらしさに、すでにたくさんの星がふり 「上品」「浮かぶ風景まで清廉」「天狗さんと人との日々の美しさ」 「いちゃいちゃがしあわせ」 どれも、素敵な文章たちに先をこされてしまい…続きを読む

設定の面白さ、キャラクターの魅力、
会話の妙技！！　ずっと「ンっふグふふふ」と
笑い堪えながらPCやモバイルみつめる
幸せな読み手になれます。

死を理解したからこそ生きられる。 たくさんの作り手がさまざまなカタチで産み出し伝えようとする普遍のテーマを 感じました。 透明感がある水彩で描かれたような、身に沁みる過去を掘り出さ…続きを読む