ここに現れているのは
ぜんぶ、ホンモノ
みんな、本当にあったこと。
作者様のまわりには陽射しにひかれるように、さまざまな個性の人々が
多彩な方面から「実話」をつれて集まってきます。
人、それ以外
人で、人でないもの
それら、いがい
人なのにひとでないものが起こす悪辣に震撼し、苦い恐怖を教えられる一話。
自分の想いでを呼び起こされる、文学的なやさしい哀しみがある不思議の一話。
ふとした一言で今までの認識をくつがえされて、はじめて体感した深いおぞけを知った一話。
コミカルな後味の良さにスクロールする指をとめてふと考え、意味がわかった瞬間に、戦慄が背筋を駆け上がる一話。
作者様の大人な強さを抱く文章は、根底にユーモアと人への愛情を感じさせてくれて
スマートに恐怖を読ませてくださいます。
いくつもの実話
ゾッとの、特級
「ZOTTO」
そこの底から
揺さぶられます。
ネットの霊感判断で「霊感なし」と結果が出た作者様の、ぞっとする体験談。
舞台はほぼ沖縄。そう、第二次世界大戦にて、戦地となった場所だ。
そこにはシャーマンであるユタや、神聖な場所である御嶽などが残っている。
そんな場所で暮らす主人公には、少し不思議なものから、後から考えると恐ろしいモノ、出会ってはいけなかったモノまでがつきまとう。
例えば、行きつけの店で風もないのに揺れる暖簾。
例えば、自分の知人にだけ見えるぼろぼろの服を着た少女は、どこを探しても見つからなかった。
例えば、毎回のように金縛りに襲われること。
作者様の語り口が軽妙で、一話一話がとても短いので、
気付いたらサクサクと読み進めていました。
小生が今のところ一番怖かったのは、やはりがっつり写真のくだりですね。
まだまだ連載中という事で、これからも楽しみです。
是非、御一読下さい。