概要
新選組の魁先生と異名と取る藤堂平助の純粋でいながらも激しい生き様
思いを寄せる遊女とのつかの間の逢瀬だけが心を癒す
そんな日々も不穏な世の中の動きに巻き込まれて哀しい運命を迎えるのか!?
御陵衛士編突入…
平助を取り巻く日常はますます激動を迎える
涼やかな目元でさわやかに微笑む若侍だった平助
時を経てその瞳には苦悩を宿す
表紙イラスト
Xのお友達ゆずゆ様より♡
https://kakuyomu.jp/users/rnaribose/news/16817330666583806094
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!敗者の歴史こそ美しい
敗者の歴史は、勝者によって捻じ曲げられ、隠ぺいされる。
後世にその歴史に光を当てる者が現れるまでは。
新選組の歴史は、既に多くの大作家によって光を当てられているが、やはり土方や沖田のような著名な人物に目が向けられているのは否めない。
そんな中で作者は、藤堂平助という歴史の脇役といえる人物に傾倒し、光を当てている。
藤堂はおそらく、幕末という動乱の時代に生きた、普通の人々の代表なのではないかと思われる。
その普通の男が、歴史の激流の中で否応なく変わっていく姿を、作者は自身の憧憬を込めて描いているのではないだろうか。
そして敗者の側に立った普通の男にも、人間としての生き様があり、若者ゆえの悩みも…続きを読む - ★★★ Excellent!!!――それは、雨の中の出会いから始まった。
新撰組、藤堂平助。江戸から募られて、京で結成された新撰組の、初期からの幹部として知られる男ですが、その激しく流転する運命の中で、彼が何を想い、どう剣を振るって来たのか――。
また、美男として知られた平助が、いかなる恋模様を広げていたのか。
そして、時代に翻弄される新撰組の中で、どのようにその新撰組をより良くしようとしてきたのか。
それに対するひとつの想像として、あるいは、もうこれが本当なんじゃないかと思うくらい、真実味のある藤堂平助がここにいます。
……特に恋模様はやきもきさせられます^^;
この物語のはじまりである、雨。
その雨の中で出会った女性への想いは、読者としても、早く遂げて欲しい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!動乱の時代の青年の生き様と恋。新選組を知らなくても楽しめます!
主軸は主人公の藤堂平助と彼が愛する女性との物語ですが、新選組の隊士たちを中心に周囲の人々やその人間模様も鮮やかかつ豊富に描かれており、色々な要素から目が離せません。
自分は新選組といえば数名の有名隊士の名前しか知らない状態で読み始めましたが、小説中でそれぞれの登場人物について丁寧に紹介、描写されているため、前知識なしでも読むことができます。ひとつの時代もののドラマとして、大変楽しませていただいています。
現時点での個人的な推しは作者様のオリジナルキャラクターだという名都さん、どこまでも良い女の君尾さん、腹黒紳士の伊東先生、絶妙なバランス感のある一匹狼斎藤です。新田さんや三浦さんや原田さん…続きを読む - ★★★ Excellent!!!幕末や新選組に詳しくなくても楽しめる恋物語
本作は新選組の八番隊組長である藤堂平助を中心に据えた物語です。
ちなみに、このレビューを書いているぼく自身は、藤堂平助はもちろん新選組のことも幕末についても、まったく詳しくありません。なので、読みはじめる直前まで、この作品の読者になれるのかなあ……と不安でした。しかし読みはじめてすぐに、それがまったくの杞憂だったとわかりました。
本作は、ぼくのような藤堂平助や新選組についてまったく詳しくない者であったとしても、ちゃんと楽しめるように書かれているからです。
しかもこの作品、タイトルに『恋物語』と記してあるように、恋愛小説としても楽しめます!
登場人物たちの切ない恋心の揺れ動きが丁…続きを読む