幕末や新選組に詳しくなくても楽しめる恋物語

 本作は新選組の八番隊組長である藤堂平助を中心に据えた物語です。

 ちなみに、このレビューを書いているぼく自身は、藤堂平助はもちろん新選組のことも幕末についても、まったく詳しくありません。なので、読みはじめる直前まで、この作品の読者になれるのかなあ……と不安でした。しかし読みはじめてすぐに、それがまったくの杞憂だったとわかりました。
 本作は、ぼくのような藤堂平助や新選組についてまったく詳しくない者であったとしても、ちゃんと楽しめるように書かれているからです。

 しかもこの作品、タイトルに『恋物語』と記してあるように、恋愛小説としても楽しめます! 
登場人物たちの切ない恋心の揺れ動きが丁寧かつ、ときには大胆に描かれている。さらには恋愛だけでなく、人間ドラマとしての出来映えもお見事! 

 ぼくがこのレビューを書いている時点で、本作はまだ未完です。これからどんなふうに物語が展開していくのか、とても楽しみにです!

『月の夜 雨の朝 新選組藤堂平助恋物語』、おすすめです!!

その他のおすすめレビュー

キャスバルさんの他のおすすめレビュー325