動乱の時代の青年の生き様と恋。新選組を知らなくても楽しめます!

主軸は主人公の藤堂平助と彼が愛する女性との物語ですが、新選組の隊士たちを中心に周囲の人々やその人間模様も鮮やかかつ豊富に描かれており、色々な要素から目が離せません。

自分は新選組といえば数名の有名隊士の名前しか知らない状態で読み始めましたが、小説中でそれぞれの登場人物について丁寧に紹介、描写されているため、前知識なしでも読むことができます。ひとつの時代もののドラマとして、大変楽しませていただいています。

現時点での個人的な推しは作者様のオリジナルキャラクターだという名都さん、どこまでも良い女の君尾さん、腹黒紳士の伊東先生、絶妙なバランス感のある一匹狼斎藤です。新田さんや三浦さんや原田さんなど、他にも好きになったキャラクターがたくさんいます。
主人公の平助さんも、真面目であり凄腕の剣客でありながら脆さというか危うさがあり、彼の幸福な結末を願わずにはいられません。(時代ものなので難しいかもしれませんが…)

また本作は、文面を拝読していて目に浮かぶ情景の美しさと豊かさ、それに絡む心理描写の妙が見事です。真似したいですができません…!

この先平助さんの恋が、生き方が、新選組の行方が、どうなっていくのかとても気になっていますm(_ _)m

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