『カクリヨの鬼退治〜追放された少年が、サメの着ぐるみ少女と共に、勇者パーティに逆襲する冒険譚〜』は、「追放された落ちこぼれ」と「サメ着ぐるみ少女」という異色タッグが、狂気に堕ちた“勇者側”へ牙を剥く、濃厚ダークファンタジー兼リベンジ英雄譚です🔥🦈
軍事大国の暴走から生まれた異界迷宮「カクリヨ」、人の心を蝕む「鬼の力」、それを扱う勇者パーティの暴走――という重たい設定を、上野文先生は一切甘やかさず描き切っています💥😢
なかでも印象的なのは、力と正義に酔いしれた“勇者側”が敵として立ち塞がる構図です⚔️👿
本来なら物語の中心にいるはずの勇者たちが、鬼の力に依存し、狂気と暴走の象徴として描かれることで、「正しさ」を名乗ることの危うさが強く浮かび上がります🌱🔥
ハードな戦い、ねじれた正義、美少女とのバディもの、そして追放もののカタルシスが、ここまで気持ちよく噛み合っている作品は貴重だと思います📚🌙
「劣等生」のレッテルを貼られ、勇者PTから追放された少年――そしてサメの着ぐるみ少女と出会い、彼は“鬼の力”に抗うもう一つの力を手に入れる。
世界に突如現れた“異界迷宮カクリヨ”。
現代兵器すら歯が立たない怪物たちに、人類は“鬼の力”を発明した――けれど、それは同時に、人を狂わせ、勇者すら鬼に堕とす危険な禁忌だった。
「弱い者は、真の仲間じゃない。」
勇者PTの裏切りとクーデター。
命からがら生き延びた桃太の前に現れたのは、銀髪碧眼、サメの着ぐるみを纏う不思議な少女――そして彼女がもたらした“巫(かんなぎ)の力”こそ、鬼の呪いを断ち切る唯一の鍵だった。
鬼の力がすべてだと信じられていた世界で、
「持たざる者」の少年が、着ぐるみ少女とともに、新しい伝説を切り開く。
鬼に堕ちた“元・仲間”たちとの因縁と逆襲。
迷宮に隠された“人類の真実”。
笑えて泣けて、最後はきっと熱くなれる新時代バトルファンタジー!
「お前だけが、世界を救える。」
そんな言葉にピンと来る方、絶対に読んでみてください!
まず驚かされるのはその世界観。
軍事大国の新兵器暴走により現出した異界、その名もカクリヨ(幽世)。この時点でかなりSFチックかつぶっ飛んだ内容だが──なんとこの世界のモチーフ、史実である。
八王の乱──魏・呉・蜀の三国時代を終結させた司馬一族の西晋。その滅亡の切欠となった出来事が本作の世界観の基盤となっているのである。
"鬼"の力に魅入られた人間というものの醜さたるや尋常ではなく、或る意味モンスターよりも醜悪で悍ましい。一人また一人と、異形に立ち向かう為の"鬼"の力に溺れてゆく様はファンタジーだと言うのに妙にリアルだ。
"鬼"の力に馴染めなかった持たざる者であったが故に、力に溺れることなく正気を保つことの出来た主人公が、"鬼"の力を以て世を混沌に陥れようとする者たちに立ち向かう。
鬼の力を邪気と捉えるならば、それに染まらなかった主人公は邪気を祓うと伝わる桃の申し子=桃太郎。つまり本作は近未来版の桃太郎伝説なのである。
手に汗握るバトル描写も圧巻の一言で、SFとしても、ヒューマンドラマとしても楽しめる本作。読めばきっと、その世界観の虜になることだろう。
語りが凄い。連載が現在424話更新中で、当然、登場人物もごまんといる。なのに読んでいて、「こいつ、誰だっけ」とはならない。その点について作者は相当気を使っているはずだ。
綴る言葉もリズミカルでスラスラ読めてしまう。連載初めは技術を駆使していたって感じだけど、今や作者固有のスキル、いや、“芸”まで昇華している。
ストーリーも少年紙を思わせる造りで、戦いがあって、終わったら大団円、ヒキがあって新たな強敵。そして、それに伴う主人公の成長。敵より弱い状態で敵に挑んで、最後にはその敵を上回る。
かっけー。マジでエンターテーメント。しかも、ほぼ毎日更新でストレスを感じさせない文字数。通勤中、通学中、合間時間に、何もかも忘れて楽しめる作品。
先ず最初に思ったのは登場人物が多くて中々難解な世界設定だということでした。ですがじっくり読んで行けば行くほど、この重厚な世界観に引き込まれて行きます。現代ファンタジーって縛りが多くて自分では絶対書けないだろうなと、圧倒的な差を思い知らされた作品。
残酷描写も多いですが、主人公が地道な努力により成長していく様は心を打たれます。私はレビューコメントを書くのが苦手ですが、この中国の八王の乱を元にした世界観。ユニークな味方キャラが織り成す至極のストーリーにいつの間にか引き込まれて行きました。
是非皆様もこの厳しくも希望溢れるストーリーに触れて欲しい。そして主人公の桃太くんが成長する様を見届けて欲しいです!