概要
歌い踊り身を売る傀儡女の道を歩む静御前・・・。その愛と成長の物語・・・
謀反人、義経の愛人として鎌倉に連行された静御前。彼女が産んだ息子は取り上げられ、命を奪われた。
頼朝の想いを拒んだ静は、力蔵を長とする傀儡子の一団に預けられる。一種の制裁だった。
力蔵は、鎌倉幕府に奥州の地形や人心を探ることを命じられていたが、それは静かには秘密だった。
何も知らない静は、傀儡子から義経が奥州に向かったことを教えられると策を弄し、彼らを奥州に向かわせようと努めた。そこで義経に救ってもらうつもりだった。
静の思惑通り、傀儡子の一団は奥州に向かう。途中、静の評判を聞いた野武士が彼女を奪おうとしてくるのを傀儡子たちははねのけた。が、宇都宮を前に、武士の思惑を察した力蔵は、静にわずかばかりの護衛をつけて越後周りで奥州に向かわせることにした。
静と共に旅するのは力蔵の妻の白女と長
頼朝の想いを拒んだ静は、力蔵を長とする傀儡子の一団に預けられる。一種の制裁だった。
力蔵は、鎌倉幕府に奥州の地形や人心を探ることを命じられていたが、それは静かには秘密だった。
何も知らない静は、傀儡子から義経が奥州に向かったことを教えられると策を弄し、彼らを奥州に向かわせようと努めた。そこで義経に救ってもらうつもりだった。
静の思惑通り、傀儡子の一団は奥州に向かう。途中、静の評判を聞いた野武士が彼女を奪おうとしてくるのを傀儡子たちははねのけた。が、宇都宮を前に、武士の思惑を察した力蔵は、静にわずかばかりの護衛をつけて越後周りで奥州に向かわせることにした。
静と共に旅するのは力蔵の妻の白女と長
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!胸が苦しくなるほどの女一代記
静御前は16歳。男がけっして放っておけない美貌の持ち主。
誇り高い白拍子から春ひさぐ傀儡女になる道で、どういった過程を踏まねばならないか。
その過程を、この作者さまは、目をそらさず描ききります。
たくさんの男が通りすぎます。
命が通りすぎます。
拝読していて胸が圧迫されるような苦しさを覚えます。
「武将は戦の時だけ命をかける。傀儡女は、日々誰とも知らぬ男を相手に戦っているのです。さらおうとする者もいれば、無理心中しようとする者もいる。いつも命を的にして、男の遊び道具を務めているのです」
何をかもを描ききります。
物語は、旅を描き、手に汗にぎる戦闘シーンもあり、読み進めるうち、静御前の運命は…続きを読む - ★★★ Excellent!!!御前ではなくなった「静」。その生きかたの美しき稀
戦乱に腐る田畑や削り取られる人たちが何とか生きのびる土の上を
男たちに翻弄され汚されるように見える雉女。
その時代のさまざまな女性の生き方とそこから形成される性質、生きる方法、信じるものの差、どの女性も賢明で真摯で間違ってはいない。
だけれど、哀しさやすこしだけ狂気のような触れては怖い場所がある。
慣れない環境に人々の業に翻弄されながら、時を人を重ねるごとにいつしか仲間たちにたよられる存在となる
雉女、そのひとのほんとうの名は
「静」
義経に愛されたというだけではなく、最後は自分の足でしっかり立ったその人は
やはり
とても美しかったのです。
大人にこそ響く歴史小説ではないでしょう…続きを読む