へえ、逆さはりつけ。と、何の気なしに読み始めたが最後、もう止まらなくなってしまって第一部までまずは一気に読み切ってしまった。
歴女が前世の記憶のある戦国時代に生まれ変わり、現代の知識で成り上がり。ってよくある、よくあ……読んでて絶句した。超絶面白いのだ、その過程が。
うわべの思い付きストーリーではなくて、もらった土地がどのような場所か、どのような手段で資産を増やすかなど、しっかりした地理的歴史的根拠をもとに丁寧に描かれた本格歴史小説なのだ。
主人公つやちゃんの手腕も奇抜で爽快。またその語り口が軽妙で心地よい。他のキャラもみな個性的で、それぞれの相乗効果でまたドラマがカラフルになっている。家臣をスカウトしていく過程が特に面白かった。
途中から、だんだん本物の歴史と枝分かれしていくのがまた面白い。ここからどんな決断を下すのか、そしてどんな戦国時代になっていくのか、ますます興味が尽きない。続きを読むのがとっても楽しみだ!