第42話 昇天への応援コメント
熊蔵が、こうなりましたか!
昇天のタイトルをかっさらって、最後をしめてゆきました。
雉女が昇天するまで描かれるのかと、てっきり思いました。
すごい物語を読みました。
読むほうも胆力がいるし、書き手もそうとうに胆力がいる、と思わされた物語でした。
静御前、そして、雉女の生き様に、胸がつまるような苦しみを覚え、とても濃い読書体験となりました。ありがとうございました。
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
我が家の近くに、女型の道祖神があるのです。それがどうして造られたのか、何の記録も伝説もありません。
もともとは、その道祖神がつくられた経緯を妄想したのが始まりでした。
ここまで静御前が来たなら……。この物語のような展開もあったのではないか?
夢物語だからこそ、私の中で静は強いのです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
第40話 復興と亡霊の影への応援コメント
いや〜。迫力ですね。
歴史とホラーと、戦と天災と、女と男。生者と骸。すべてがよりあわさり、物語を作り上げます。
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
そして、私が書きたかったことを読み解いていただき、嬉しいです。
第33話 覚悟への応援コメント
「はい。今までそうして来た。これからも……。雉女と一緒にいることが、俺の幸せだ」
勝之介の表情は真剣だった。握った拳が震えている。
勝之介ー!
そうか。成長したのか。
雉女のなかには、勝蔵しかいないようですが……。
「土地の気に毒されたか…」
ひとところにおさまらない、傀儡子らしい考え方ですね!
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
伝統を守る生き方、革新的な生き方、……昔も今も、そのはざまで人は迷うのだと思います。どちらかが正しいというわけでもなく、優れているというのでもありません。
現代ではそれに、田舎での生き方と都会での生き方が加わり、複雑になっていると思います。
第21話 噂への応援コメント
こんにちは。
「その後、佐竹秀義は頼朝に許されて奥州合戦に参加しているが、力蔵の手紙が役に立ったのかどうかはわからない。」
私はこの時代詳しくないので、この武将を存じ上げないのですが、使い方がお上手ですね!
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
佐竹秀義は、平氏方に属していた常陸の武将です。源頼朝が旗揚げする際に参加しなかったために攻められ、逃亡。奥州合戦の後に失地回復、戦国時代には常陸全域を統一しますが、江戸時代には家康によって秋田に移封されます。
ざっくり、こんな氏族です。
私も鎌倉時代については疎かったのですが、静御前を書く際に調べました。なので、付け焼刃です。すでに忘れてしまったことも沢山あります。(笑)
第17話 旅の色々への応援コメント
こんにちは。
ふうぅ。こうなりましたか。
伊之介、雉女を口説きはしましたが、(傀儡子として睦みあったあと)雉女の心を癒やしたり、女として惚れさせたりとは、ほど遠いのが悲しき姿。
伊勢物語のうたは、とても映えますね。
「今度は笛を吹く勝蔵に向いた。彼の顔は半眼で心の内が読めなかった。――トントン……、と軽く床を踏む。自分に注目しろという催促だ。それでも彼の姿勢は変わらなかった。あえて無視しているのだ。そう思うと少し腹が立つ。」
これは、勝蔵が、時の政権を批判する舞ゆえに、危ないうただ、と警戒心を抱きつつ、田舎ゆえ大丈夫だろう、と心を無心にしているのか。
雉女が歳比呂に無体をされて、心配し哀れに思いつつ、傀儡女なら、とくだん騒ぎたてたり、声をかけたりする事ではないのだ……。と心を凍らせているのか、どちらなのかなあ、と想像しながら読んでいました。
舞という芸術に心を捧げ、良き吹き手の笛に心を震わせていたのに、すっかり「世の中にすれた」今では、もう心を震わせないのです……。
そう思い、受け入れる雉女が、逞しくなった、と同時に、哀れを誘います。
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
強くなって自力で世間を泳いでいくのと、弱くて誰かに守られながら生きていくのと、どちらが幸せでしょうか……。
守ってくれる人がいるなら、甘えて生きていくのが楽そうですが、ひとりになった瞬間に生きていけなくなります。
強く自力で生きていけるのは最強ですが、それは孤独と紙一重。
人生、ままなりませんね。
第15話 再会と別離への応援コメント
こんにちは。
これまた、すごい回でした。
濃縮されていましたね。
「黒くなったな」
懐かしさに震えていた雉女を、義経は一言で打ち砕いた。
「それはワシの子か?」
「いいえ。そこの勝蔵という者の子です」
雉女もまた、義経の希望を打ち砕いた。
人は変わる。
あんなに好きだった男だったのに。
義経に抱かれながら、懐かしい仕草に亡我となりながら、雉女のなかでは、何かが音をたてて崩れたに違いありません。
雉女のなかの、静御前という古い女が。
そう思いました。
男と女が濃縮されすぎていて、この回はコメントするのが難しいと感じたくらいです。
(もちろん楽しく拝読させていただいておりますよ!)
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
静御前といえば、義経……その二人の関係を現代人がどう解釈するのか、難しいところだと考えています。
実際より、ずいぶん美化してきたのではないか?
とはいえ、鎌倉に呼び出された時の彼女の対応は、確かにロマンだった、と思います。そのロマンを打ち砕く力が必要だと思いました。
義経と決別した靜ですが、この後も義経の陰は残ります。引き続き、楽しんでいただけたらと思います。
第5話 殺意への応援コメント
こんにちは。
熊蔵は、いったんは、涙に負けて、手をださなかったのですね。
そう、きちんと言葉をつくし、段階を踏んで静にせまっているのです。
一方、お前が美しすぎるのがいけない、と屁理屈を言う小物感もでてますね。
静は、さぞや口惜しかったでしょう。
前エピソードですが、女のほうが、目をつぶれば……、そういうふうに作られているのさ、という台詞が、
ああ、そう思って傀儡女たちは生きている。
という真実味をもった迫力と、
愛しい男以外に触れられたくなんてない! という静の受け入れられない気持ちと、両方が説得力を持って描かれていますね。
静のプライドが、今後どうなっていくのか、ですね。
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
熊蔵、当初は3枚目のチョイ役だったのですが、書いているうちに大きな存在になっていきました。
最後まで読んでいただいたら、その辺りのところも理解いただけるかと。
よろしくお願いします。
第3話 新しい家族への応援コメント
こんにちは。
戦、男、時代に翻弄される女は辛いものです。
高貴な男、義経と契りを結び、男児までもうけ、世が世なら。と思うと、静御前の悲しみがいっそう胸にせまりますね。
静御前の伝説は数あれど。
真実がどうだったかは、わからない。
もしかしたら、本当にこのように、権力者の腹いせで下げ渡されて、ということもあったかもしれません。
北条政子が餞別をよこすのが、これまた……。
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
うろ覚えで恥ずかしいのですが、この作品を書くために調べ物をしてた時、どこかで北条政子が餞別をおくったといったものを見たと思うのです。それが実際に静御前に届いたのかどうかわかりませんが、女性同士の共感のようなものが会ったのかもしれない、と考えました。
この出来事は、後日、ちょっとした役に立つことになります。もちろんそれは私の創作です。
長い物語です。一部、ファンタジーの要素を含んでいますが、極力、歴史や伝説を踏まえた物語にしました。
楽しんでいただけたら幸いです。
編集済
第42話 昇天への応援コメント
>
「知っただけでは足らんのだ」
「はい。信じます」
「いや、実践するのだ。……何事も実践しなければ意味がない」
<
そのことを実感し知るか、見ないか。
生きている人の違いにあるのだよと、メッセージされているように感じ
力をもらった気持ちです。
戦いに腐る田畑や削り取られる人たちが何とか生き延びる土の上を
いつまでも死体も踏み砕いていく戦、男たち
その流れに男たちに翻弄され汚されるように見える雉女———静が
誰よりも強く時代を
白鷺のように清廉に見つめて、生きていて
やはり、美しかったです。
心にのこる小説をありがとうございました。
本棚に並べたいです。
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
我が家の近くに女性型の道祖神があります。そこに昔はおそらく遊女が参拝していたそうです。その道祖神はどういったものだろう? そうしたところから遊女に頼られる静を創作しました。
義経に愛されたというだけでなく、最後は自分の足でしっかり立った静の姿を。
心にのこる、と言っていただき、とても嬉しいです。
今後とも、御贔屓に、よろしくお願いいたします。
第1話 呼び出された力蔵への応援コメント
鎌倉殿の13人を見て鎌倉幕府創設期に少し興味が出てきましたので拝読しました。
硬派な感じの作風で今後がとても楽しみです。
静の扱いは実際もそんなふうに思われてたのかもしれませんね
戦に巻き込まれた女性の怒りなどもこれから描かれるのでしょうか
楽しみです
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
鎌倉に呼び出された静御前がどうなったのか……息子を殺された後、七里ガ浜に入水自殺したという話もありますが、根拠は不明です。静御前の伝説や墓は、北は北海道から南は山口県まであるようです。
小説の中では、奈良、埼玉、新潟、福島のものを取り入れています。
鎌倉殿の13人にあるように、当時の女性は自由に物が言えたようです。男性か女性か、よりも貴族かどうか、血筋がどうかといった社会階級の影響のほうが生き方に大きく影響したのだと思います。
物語は、白拍子という職(階級)から傀儡女という階級に落ちた静御前を描きました。(もちろん私の妄想です)
最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします。
第15話 再会と別離への応援コメント
こんにちは、御作を読みました。
お別れですか(u_u)
でも再会できただけ、義経にも心の整理がついたかも知れない。
創作だとあんまりいい扱いじゃないですが、郷さんって平泉までの逃避行をずっと一緒に成し遂げた、肝の据わった女傑ですよね……。面白かったです。
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
郷の人柄がわかる記録に触れたことがないのですが、義経に最後まで着いていったのですから、辛抱強い女性だったのか、あるいは義経を心底、愛していたのでしょうね。義経も、魅力的な男性だったのに違いありません。
最後まで、読んでいただけたら嬉しいです。
これからも、よろしくお願いします。
第1話 呼び出された力蔵への応援コメント
一気呵成に読ませますねえ。
骨太の筆力に感嘆です。
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
ネット小説としては硬い文章だと思うのですが、これが私の芸風なのでしかたない……。おまけに時代劇、いや、歴史ものなので、あえて硬さを残しました。
最後まで読んでいただけたら、嬉しいです。
第4話 義経を求めてへの応援コメント
すごい…… 女性の生き方とそこから生まれる性質、生きる方法、信じるものの差、どの女性も賢明で真摯で間違っていない
だけれど、哀しさやすこしだけ狂気のような触れては怖い場所がある。
のめり込んで拝読しています。
これほどに女性をかき分けられるなんて
名筆に
出会えました。
大事に拝読します、うれしいです。
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
評価いただき、とてもうれしいです。
名筆が迷筆にならないよう、頑張ります。
これからもよろしくお願いします。
第38話 雷鳴への応援コメント
ああ。これは、勝之介だったのではないか。
雉女が来てくれて、最後、頬にふれたい。抱きしめたい、と思って立ちあがったのではないか。
そう思えてなりません。
しかし、確かめる術がないほうが良いような気もいたします。
話かわりまして。
レビュー書かせていただきました。
まだレビューが少ないのがもったいないと思って、迷ったのですが、御作から台詞をひとつ、抜粋してのせました。
そのほうが、絶対、御作の魅力が伝わる、と思ったからです。
雉女が凛と言葉をはなつ、それは、真理。
良い台詞がごろごろしている。
あの台詞を抜粋したとて、御作の魅力を「ネタバレ」したことにはならない、先に台詞を知ったとて、充分その後の読書体験も豊かである。
そう思っての判断です。
同時に、多くの読者にレビューを届けたかったので、ネタバレチェック有りにはしていませんが、ネタバレチェック有りをご希望でしたら、お知らせくださいませ。
作者からの返信
コメント、そしてレビューまで、ありがとうございます。
出世のために戦を歓迎する男、それが、同朋に殺されるのは皮肉……、というより、戦争ではよくあることです。
それでも人間は戦争を止められない。そうして死の間際に愛する者と穏やかに過ごすことがどんなに幸せだったかと気づく。
どこまでも平和な世の中であってほしいものですが……。
レビューの件ですが、問題ありません。
結末を知ったうえで読んでいただいても、得るものはあると思います。
最後の最後まで、丁寧な感想とレビュー、感謝しかございません。
今後もご贔屓に、よろしくお願いいたします。