応援コメント

第17話 旅の色々」への応援コメント

  • こんにちは。
    ふうぅ。こうなりましたか。
    伊之介、雉女を口説きはしましたが、(傀儡子として睦みあったあと)雉女の心を癒やしたり、女として惚れさせたりとは、ほど遠いのが悲しき姿。

    伊勢物語のうたは、とても映えますね。

    「今度は笛を吹く勝蔵に向いた。彼の顔は半眼で心の内が読めなかった。――トントン……、と軽く床を踏む。自分に注目しろという催促だ。それでも彼の姿勢は変わらなかった。あえて無視しているのだ。そう思うと少し腹が立つ。」

    これは、勝蔵が、時の政権を批判する舞ゆえに、危ないうただ、と警戒心を抱きつつ、田舎ゆえ大丈夫だろう、と心を無心にしているのか。
    雉女が歳比呂に無体をされて、心配し哀れに思いつつ、傀儡女なら、とくだん騒ぎたてたり、声をかけたりする事ではないのだ……。と心を凍らせているのか、どちらなのかなあ、と想像しながら読んでいました。

    舞という芸術に心を捧げ、良き吹き手の笛に心を震わせていたのに、すっかり「世の中にすれた」今では、もう心を震わせないのです……。
    そう思い、受け入れる雉女が、逞しくなった、と同時に、哀れを誘います。

    作者からの返信

    コメント、ありがとうございます。

    強くなって自力で世間を泳いでいくのと、弱くて誰かに守られながら生きていくのと、どちらが幸せでしょうか……。
    守ってくれる人がいるなら、甘えて生きていくのが楽そうですが、ひとりになった瞬間に生きていけなくなります。
    強く自力で生きていけるのは最強ですが、それは孤独と紙一重。
    人生、ままなりませんね。