最初に、この素晴らしい作品と出会えたことに感謝を!!
出版されたら絶対買います!!
(KADOKAW◯さーん!宜しくお願いします!!)
さて、内容についてですが、まず文章に度肝を抜かれました。
美しい、とても美しい文!!
圧倒的な語彙力と心地よいテンポに陶酔・・・。
また、登場人物は主人公である忠嗣をはじめ、濃ゆい性癖をお持ちの方ばかり。
そんな方々がマニアックな教養を存分に公開して下さるので、読み応えも十分。
私個人としては、忠嗣たちがウロウロしている界隈や金曜会で出てくる内容にとても興味があり、勉強になりました。
最後の最後まで、ワクワク、ドキドキ、そしてハラハラと楽しく読ませていただきました!!
蝶番祭さん、ありがとうございました!!
今後のご活躍も陰ながら応援しております!!
まずは皆様、作者様の付けていらっしゃるタグを是非ご確認下さいませ。
【あらすじ】
自身の性癖が仇となり、高級官僚から一転、国立図書館の禁書庫へと「流刑」された主人公。
とあるきっかけで辿り着いた書肆グラン=ギニョヲルで出逢った「革命的美少年」に恋してしまう。その後、そこで開かれる「金曜會」なる集まりに参加するようになるのだが……?
【ポイント】
◆文体の美しさ
読んだ時のリズムがとても心地良いのです。
豊富な知識を土台に紡ぎ出される言葉遣いの巧みさ。
時代の空気感が醸し出された文体、
美しく高密度の文章には感嘆の一言です。
仄暗い書庫の中で、
重厚な装丁の古書を捲るときの、
あの香りと喜びとを彷彿とさせるような。
が、しかし、それだけではないのです。
◆唐突にぶっ込まれる〇〇ネタ
かなり直截な表現が各所に散りばめられています。
始めはちょっと面食らうかもしれません。
が、慣れてくると、
作者様が描き出される世界を構成するリズムとして感じられてくる筈。
◆紡がれるストーリーの面白さ
金曜會なる会合に集うはいずれも癖の強めな男女。
そこへ現れる、主人公・忠嗣が知る、意外な人物。
彼らがそれぞれの回で交わされるお話も、興味深く、
また、
作品の後半で起こる事件の行方も見逃せません。
これらの事件と、伏線の繋がりも鮮やかな一作。
是非、芳醇な文学世界に浸ってみてください。
圧倒的にして革命的、暴力的なまでに麗しい美少年(作品内文章抜粋)に、衆道紳士が己のパンクを密やかにロックするのです。
さらには白昼堂々、おズボ〜ンの中でヘヴィメタラー・アグレッシブに。
音楽小説なの? いや、全然。
何言ってんの? わざとです。
題名・作者名からして本物の懐古的文学文章ここにあり! なんですが。ビビることなかれ。
なんとまあ、説明文やタグ、その内容とカラフルな絵文字のまたたきの胡散臭いこと。
怪しさ溢れる最初のページを勇気を持って1枚くくり、思う存分才能に満ち満ちた、当小説に足を踏み入れ魅せられお楽しみください。
検閲の事業化により、内務省の検査を経て帝國圖書館へ納本される出版物のうち、発禁処分を受けた書籍は地下の禁書庫に封印された。
その中に奪い取られた数巻が存在する。それらは嗜虐性に満ちたとされる本で
寄贈元は、奇妙な屋号の書肆グラン=ギニョヲル。
そこで男は出遭ってしまう「革命的美少年」に
焦がれ奮いたつ恋に、堕とされるのです。
陰影妖美に照らし出される、春本・エログロ・無惨絵、口にできない発禁本の数々
それら禁書の存在感に勝る登場人物たちが放つのは、品格ある恍惚をよぶ個性
「ほんの冗談で御座あます。正確には肉體の一部。後々、この左の眼を差し上げることが既に決まっておりますの」
須磨子は手にする肉叉(にくさ*)の先を偽眼いれめに寄せる。白銀色の鋭利な尖端が危うく突き刺さる程に近付け、不敵な咲えみを浮かべた。
-------©︎蝶番祭(てふつがひ・まつり)さま「書肆グラン=ギニョヲルの裏階段」より抜粋
清々しく言葉に文字に律されて脳裏にあふれまつらうのは、高級な耽溺へのいざない。
作者さまの知識の奥ふかさに、帝都の空気は今世に息をふき返します。
本棚にならぶ文学の名作の数々から、あふれだした言語の福音を貪り読んだ、あの日のときめきを
いま、エモく、浴びる
気持ちがよいですよ。
美少年、美少年、美少年……タグからも分かると思いますが、とにかく「美少年愛」に溢れた傑作です。蝶番祭さまの知識がまた素晴らしく、学びが多いです。ぜひ本編と近況ノートを合わせて読んでいただきたいと思う作品です。
ユーモアに富んだ魅力的な登場人物たちは、その場面に必要だから登場したというような描き方は一切されておらず、本当に実在しているかのような印象を受けます。心情や仕草がさり気なくも丁寧に描かれているので、読んでいて思わずくすっとしてしまいます。
また一文一文が緻密で、蝶番祭さまだからこそ書ける表現に富んでいると、頁を捲る度に思います。息を呑むほど美しい表現が数多くあり、ストーリー展開も次へ次へと続きが気になってしまいます。随所に見られる旧漢字は、物語をさらに味わいものに引き上げています。とてもお洒落です。
ぜひこの至高をたくさんの読者さまに愉しんでいただきたいです。素晴らしい文学作品をありがとうございます……!
嘘偽りなく正直に言いますと、読み始めて開始三行で一度ブラウザバックしました。
けれど一話も読み切らずに判断するのは悪いかなぁ、なんて生意気なことを考えて再読しますと……いや、おみそれいたしました(汗)
面白いです。
思わず三年ぶりくらいになるレビューコメントを書いてしまうほどです。
私自身にあまり知識がないので、この作品に適した批評ができないのが悔しいところですが、作風は古典で決して現代風ではないです。でも面白い。また、とても丁寧に下調べをなさって執筆なさっているようです。ご興味ある方はぜひ。
決してライトノベルが嫌いというわけではないのですが(というより好きです)、こういったライトではない小説もカクヨムで流行ってくれないかなぁ、なんて思っております
とてもオススメします。
少年を愛する自称変態忠嗣。エリート街道を進んでいたはずが性癖が災いして国立図書館に流刑され、怠惰な生活を送っていた。
そんなある日、運命の出会いを果たす。見目麗しい美少年と出会い、恋に落ちたのである。
美少年の出会いをきっかけに、毎週金曜日奇妙なサロンに加わることになった。そこに集まる連中は癖が強く、持ち込まれる話題も奇妙奇天烈。
格調高い語り口で、変態・エロ・グロを愉快に描き出すこの作品。少年が営む書肆の秘密とは、そして態忠の恋の行方は。
名作シネマに浸かるように、蝶番祭(てふつがひ・まつり)ワールドにどっぷり浸かり、物語の行く末を見届けようじゃありませんか。
時は戦前。江戸川乱歩を彷彿とさせるような耽美な雰囲気たっぷりで、作者様の教養の深さがそこかしこでうかがえます。かと言ってかたい内容一辺倒ではなく、主人公の元神童のお変態さんの性癖と妄想が時々(?)炸裂します。
元神童巌谷忠嗣は、勤務先で盗まれた本の正体を求めてとある古書店を訪れ、恋に落ちます。恋の相手は、病身の父に代わって店番をしていた、絶世の美少年杜若與重郎君。この古書店で忠嗣は、運命の出会いだけでなく、エログロの新しい性癖に目覚めていきます。
與重郎君の美少年ぶり(タグに注目です!)と忠嗣のお変態の発展の様子を作品を読んで是非確認してみてください。見逃せませんよ!
20世紀の末アングラ演劇華やかなりし頃、たった二年間の活動ながら一世を風靡した伝説の劇団『東京グランギニョル』
それを現代に甦らせる、かの安倍晴明の「泰山府君祭」のような怪作である
私は両親に観劇を禁止され、伝説の舞台を見損ねた
21世紀に入ってリバイバル舞台を見たが、ものたりなかった、何かが足りなかった
それをこの作品で見つけた
大量の本が死蔵されている書庫に一人取り残されると、地層状態になった時代の歌声のようなものに圧倒される、あの感覚なのだ
小説の行間にびっしり詰め込まれ圧死寸前の筆者の脳内蔵書たちの歌が聞こえてくるのである
この教養の10億年分の地層の如き厚み、おそるべし!
その歌は言霊となり、一つ一つが吟味され研ぎ澄まされて、はまるべき場所にはめこまれる、人間国宝が手がける芸術作品のように、一行ごとが新たな生命に息づきはじめる
既にカクヨムの伝説と化しつつある「美少年」タグ
一癖も二癖もある怪しさとHENNTAI色にほの暗く輝くキャラたち
冒頭のとぼけた調子にまんまと乗せられ、アングラ演劇ならではの前座の芝居にすっかり騙されて、気づけば劇場の闇の中
令和グラン=ギニョヲル、満を持してにここに開幕!
1ページ目から物語背景となる昭和初期にタイムスリップした錯覚を覚える巧みさ。
お堅い純文学かと思いきや、すぐに個性的で目の離せないキャラクターたちが次々に現れて物語に引き込まれます。
そして気になる、タグに列挙された執拗なまでの「美少年」!
美少年推しの主人公の心の叫びでしょうか。彼のキャラクターの強さを、こんなところにこんな形で現すとは、作者の遊び心の強さを表わしている様です。
「普通」とはちょっと違う彼らが、格調高い舞台で巻き込まれた怪事件!
第一章はこんな気になるところで終わっていますが、物語はまだまだ先へ進み続けています。
独自のこだわり思考の光る、個性派キャラクターたちの言動と、事件の行く末を一緒に楽しみましょう♪
蝶番先生の作品を読んだことのある人ならば、
先生が教養と知識の塊のような方であるだろうことは想像に難くないはず。
そうした頭の良い方が笑わせに来ると爆発力がすごい!
絶対的におすすめなので、ぜひぜひ読んでほしい。
うっかり当方の近況ノートで先にお勧めしまくって満足していたが、
なんと正式レビュー文章を書いていなかったという体たらく。
以下、近況ノートの内容と被る部分もあるのですが、ご勘弁ください!
時代背景は戦前、主人公は少年愛という一風変わった性癖を持つ男。
この趣味のおかげで閑職に追いやられている。
彼の仕事というのが図書館の司書なのだが、一般書籍には縁などない、禁書の管理人なのだ。
独特の雰囲気に妖しく匂い立つような筆致、異彩を放つ登場人物たち。
現代よりよほど窮屈だったはずの戦前だが、
ある意味、意識の高い系倫理観が育ち切っておらず、秘められた自由さえ感じる。
とにかくものすごくおすすめなのです。
妖しい雰囲気が好きな人は絶対ハマるはず。
戦前日本の風景に癒されつつ、ぜひこの世界にどっぷり浸かってください!
主人公はド直球の、お変態さん。
視線は常に、麗しき美少年へ向いているのである。
美少年の美しき尻。それ以上に美しいものは、この世に少ないのである!
そんな国立図書館の司書のおじさまが主人公。
時は昭和十四年。
文学は洒落た純文学の香り。
なかみは、お変態さん。
このミスマッチがなんとも面白く、作者さまの筆が、実に活き活きしているのである。
ああ、書きたいものを書いているのだ……。
そういった喜びが、行間から垣間見えるのである!
さて、タグにこれでもか、と並べられたる美少年よ。革新的美少年の登場を、読者一同、今か今かと待ち望むものである!
旧字が多いから、そういった文学に触れた事がない読者は、いったん面食らうかな?
でも、ひるむことなかれ。
難しい事はなく、中身はいたってユーモアに富んでおりますよ。