概要
😇あらすじ😇
洒落た性癖が仇となり、元神童の高級官僚は上野の森に“流刑”された。新たな勤務先は、東洋一を目指した国策にして国立の図書館。司書の肩書きを貰ったものの、持ち場は地下の奥深く、古今東西の禁書が並ぶ訳ありの書庫だった。
夜盗侵入事件を切っ掛けに、図書館の暇人は、九段の花柳街にある奇妙な古本屋を訪ね、そして“革命的美少年”と出会う。司書は恋に堕ち、生活は一変、運命の歯車も回り始める。
奇妙な屋号の店には、エログロ発禁本に加え、正体不明の小道具や装飾品も陳列され、また、サロンに集まる男女も一風変わった者ばかり。屍体愛好家の紳士に、春本を密造する女性写真家……そして書肆には秘密があった。店の奥、屋敷には重大な秘密が隠されている。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!叡智と性癖を美しい文章で存分に味わえる秀作!!
最初に、この素晴らしい作品と出会えたことに感謝を!!
出版されたら絶対買います!!
(KADOKAW◯さーん!宜しくお願いします!!)
さて、内容についてですが、まず文章に度肝を抜かれました。
美しい、とても美しい文!!
圧倒的な語彙力と心地よいテンポに陶酔・・・。
また、登場人物は主人公である忠嗣をはじめ、濃ゆい性癖をお持ちの方ばかり。
そんな方々がマニアックな教養を存分に公開して下さるので、読み応えも十分。
私個人としては、忠嗣たちがウロウロしている界隈や金曜会で出てくる内容にとても興味があり、勉強になりました。
最後の最後まで、ワクワク、ドキドキ、そしてハラハラと楽し…続きを読む - ★★★ Excellent!!!上質な文章に酔い、紡がれる人間模様を追い、描かれる世界に浸る
まずは皆様、作者様の付けていらっしゃるタグを是非ご確認下さいませ。
【あらすじ】
自身の性癖が仇となり、高級官僚から一転、国立図書館の禁書庫へと「流刑」された主人公。
とあるきっかけで辿り着いた書肆グラン=ギニョヲルで出逢った「革命的美少年」に恋してしまう。その後、そこで開かれる「金曜會」なる集まりに参加するようになるのだが……?
【ポイント】
◆文体の美しさ
読んだ時のリズムがとても心地良いのです。
豊富な知識を土台に紡ぎ出される言葉遣いの巧みさ。
時代の空気感が醸し出された文体、
美しく高密度の文章には感嘆の一言です。
仄暗い書庫の中で、
重厚な装丁の古書を捲るときの、
あの香りと喜…続きを読む - ★★★ Excellent!!!パナマ帽紳士、己のPUNKを密やかにROCKするでげす(下衆)
圧倒的にして革命的、暴力的なまでに麗しい美少年(作品内文章抜粋)に、衆道紳士が己のパンクを密やかにロックするのです。
さらには白昼堂々、おズボ〜ンの中でヘヴィメタラー・アグレッシブに。
音楽小説なの? いや、全然。
何言ってんの? わざとです。
題名・作者名からして本物の懐古的文学文章ここにあり! なんですが。ビビることなかれ。
なんとまあ、説明文やタグ、その内容とカラフルな絵文字のまたたきの胡散臭いこと。
怪しさ溢れる最初のページを勇気を持って1枚くくり、思う存分才能に満ち満ちた、当小説に足を踏み入れ魅せられお楽しみください。 - ★★★ Excellent!!!あゝ 堪らぬ、言語の福音。
検閲の事業化により、内務省の検査を経て帝國圖書館へ納本される出版物のうち、発禁処分を受けた書籍は地下の禁書庫に封印された。
その中に奪い取られた数巻が存在する。それらは嗜虐性に満ちたとされる本で
寄贈元は、奇妙な屋号の書肆グラン=ギニョヲル。
そこで男は出遭ってしまう「革命的美少年」に
焦がれ奮いたつ恋に、堕とされるのです。
陰影妖美に照らし出される、春本・エログロ・無惨絵、口にできない発禁本の数々
それら禁書の存在感に勝る登場人物たちが放つのは、品格ある恍惚をよぶ個性
「ほんの冗談で御座あます。正確には肉體の一部。後々、この左の眼を差し上げることが既に決まっておりますの」
須磨子は手…続きを読む - ★★★ Excellent!!!耽美な世界観が素晴らしい贅沢な文学作品……!
美少年、美少年、美少年……タグからも分かると思いますが、とにかく「美少年愛」に溢れた傑作です。蝶番祭さまの知識がまた素晴らしく、学びが多いです。ぜひ本編と近況ノートを合わせて読んでいただきたいと思う作品です。
ユーモアに富んだ魅力的な登場人物たちは、その場面に必要だから登場したというような描き方は一切されておらず、本当に実在しているかのような印象を受けます。心情や仕草がさり気なくも丁寧に描かれているので、読んでいて思わずくすっとしてしまいます。
また一文一文が緻密で、蝶番祭さまだからこそ書ける表現に富んでいると、頁を捲る度に思います。息を呑むほど美しい表現が数多くあり、ストーリー展…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これはオススメしたい作品。カクヨムで流行らないかなぁ。
嘘偽りなく正直に言いますと、読み始めて開始三行で一度ブラウザバックしました。
けれど一話も読み切らずに判断するのは悪いかなぁ、なんて生意気なことを考えて再読しますと……いや、おみそれいたしました(汗)
面白いです。
思わず三年ぶりくらいになるレビューコメントを書いてしまうほどです。
私自身にあまり知識がないので、この作品に適した批評ができないのが悔しいところですが、作風は古典で決して現代風ではないです。でも面白い。また、とても丁寧に下調べをなさって執筆なさっているようです。ご興味ある方はぜひ。
決してライトノベルが嫌いというわけではないのですが(というより好きです)、こういったライトで…続きを読む